【感想・ネタバレ】世界史と地理は同時に学べ!のレビュー

あらすじ

【著書累計100万部突破! ムンディ先生最新刊】
●なぜ、「ナスカの地上絵」は2000年以上経っても消えないのか?
●ヨーロッパ大陸にある国々の「国境」はどうやって決まったのか?
●なぜ、「中国の歴代王朝」はいつも南北に分かれるのか?

世界史と地理は高校の科目で別々に扱われているが、じつは多くの「接点」があります。
そのような両者の接点に着目して世界史と地理を同時に学ぶと、
世界史と地理の知識をより深めることができるようになるのです。

そこで本書では、公立高校の現役の社会科教員で、かつ大人気教育YouTuberでもある著者が、
世界史と地理の「接点」がある世界の出来事や事象を取り上げ、
世界史の観点と地理の観点の両方から解説します。

世界史と地理は、同時に学ぶと10倍わかる! 楽しくなる!

※カバー画像が異なる場合があります。

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Posted by ブクログ

著者の山﨑さんは、ムンディ先生としてYouTubeでも活動されており、世界史・日本史・地理の講義をアップロードしている。これがめちゃくちゃ分かりやすい!

で、タイトルが面白そうで読むことにした本書だけど、著者を見て『ムンディ先生だ!』と気がつき、そりゃ面白いわ!と確信した。

地理と世界史の知識が組み合わせて、有機的に学べるのがこの本の特徴。各地域に分かれて、年代別に面白い知識を体系的に説明してくれている。

特に印象に残ったのは、以下の話。
知は力。勉強は面白い。

・ルーマニア=Romaniaは東欧の国だけど、国名はRomaに由来している。ローマ帝国最大領土のとき、現ルーマニアの地域にローマ人を政策として入植させた。

・地球一周=4万kmを先に決めて、そこから分割して1メートルをつくった(水の沸点を100度、融点を0度としたのと同じ)。それまで人間の体ベースに長さの単位が各地域で利用されていたが、メートルに統一されて行ったのは、フランス革命の『自由・平等・博愛』の平等の思想に根ざしている。

・米国中西部に共和党支持者が多いのは、もともとタウンシップ制で家+農場という単位で散村が形成されていたところに、開墾した地の所有を認めるホームステッド法が施行されたから。南北戦争時、リンカーン率いる共和党の施策だった。(※ 先住民は土地を追われて居留区へ)

・「エジプトはナイルの賜物」と称され、エジプト文明の頃からナイル川の恵みにより発展してきたが、現在は上流にダムが作られたことにより、スーダンとエチオピアに水利権を握られている。

・ナスカの地上絵が2000年も消えずにそのままなのは、南極側から赤道に向かって流れてくる寒流の影響で低気圧ができずに雨が振らないから。同じアンデスのクスコやマチュピチュが山の上に作られたのは上昇気流が発生する場所で降水があるから。

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

世界史と地理が当然ながら繋がっていて、面白みが増すというのは、改めて中学校社会を眺めていると感じる。ただの暗記じゃなくなる感覚。
この本を読み、さらに面白みが増しました。
鎌原村は今度嬬恋に行った時に立ち寄ってみよう。

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2025年08月11日

Posted by ブクログ

以前お会いしたことあるムンディー先生こと世界史と地理が同時に学べる本
地理の知識と世界史の知識が組み合わせて、非常によくわかりやすかったのと、この本に出てくるアルゼンチンが経済大国であったことやトリニダード・トバゴの話など知らない事が多い内容だったので、勉強になりました。
まだ、地理の意識が非常に乏しいので、勉強しなくては!
#読書記録
#読書
#ムンディ先生

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2024年01月19日

Posted by ブクログ

高校生の時は日本史メインで勉強していたので、世界史も地理も朧げな記憶しかありませんでした。

特に私は地理が苦手!
地図を立体に頭の中で組み立てられないのです。
その状態で読む世界史は本当に何が何やらという感じで、必然的に日本史を選ぶしかなかったという状態でした。

でも大人になってみると、ニュースを理解するのに必要なのは圧倒的に世界史と地理!
とりあえず取っ付きやすそうな本ということでこれを選択。

これはどちらかというと私みたいな大人の学び直し向きですね。
世界史や地理のテスト用にするにはもう少し詳しく知りたい気がしますが、取り掛かりとしては良さそう。

地理と歴史をリンクさせるやり方を知るには良いのでは。
まだまだ地歴苦手民としては更なるステップアップ本が欲しいところ(YouTube見るのが良いのかしら)。

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2025年04月14日

Posted by ブクログ

私の話になりますが、世界史と地理が苦手で、高校では日本史を専攻しました。
著者の別書である「世界史と日本史は同時に学べ」が良かったので今回こちらを買いました。
私のようにあまり世界史と地理に詳しくなければ、もしかしたら理解が難しいところがあるかもしれません。
ただ、必ず本の内容の後に地図などの参考文献を載せてくださり、とても興味深い本でした。
風の流れや地形で国家の大きさなどと変わることが分かりましたので、続けて勉強していけば点と点が線に繋がる経験がたくさん出来そうです。

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2025年02月14日

Posted by ブクログ

面白い!1テーマが短く、基礎的な知識レベルのみで構成されているため専門書のような内容を期待している人には勧められないが、世界史と地理に興味を持つきっかけ・入門書としてとても良いのでは。
(高校生のときに読みたかった...!)

これを機に、各国の歴史をもう少し詳しく掘り下げてみたり、今まであまり触れてこなかった地理の書物も読んでみようかなという気になった。

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2024年08月12日

Posted by ブクログ

もともと世界史や地理は好きだけれど苦手な分野でしたが、この本も、へー知らなかった!が多いのにも関わらず、読み終わったあとになぜか内容を記憶に残すことができませんでした…。

これら分野が大好きなひとはぜひお読みください!

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2024年02月28日

Posted by ブクログ

面白いです!以前は放牧が平野の移動だと思ってたが、山の上と麓の垂直によっての季節性の放牧もあるですね!世界のいろんな場所が地理位置と気候は相互影響で歴史を積み重ね、今に至ったのがよくわかりました。本の最後に先生が言ったように、こちらはあくまでは入門書で、今後は自分の足跡で世界を新たに発見したいです!

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2024年02月04日

Posted by ブクログ

世界史と地理を繋げることで理解を深めることができた。世界史の出来事が地理的な要因から起こったものであるとか、逆に地名など地理的なものが世界史の出来事が由来になっているなど、この2つは密接に関係している学問であり、同時に学ぶことの有用性が理解できた。

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

これは面白くていい本! 読みやすくてすぐ読み終わった。だけど、いろいろなことを書いてるが故に体系的というよりは、ちょっと散漫な印象。

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2025年09月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白いトピックもあったり基礎的な内容を書いてくれていたりしたのはよかった!


大理石は、「結晶質石灰岩」のニックネームで、石灰岩の一種です。大昔のサンゴや貝殻が積み重なってできた岩石が、マグマなどの熱と圧力を受けて再結晶すると、いわゆる「大理石」になります。

黄色のハイライト | 位置: 151
インドはゴンドワナ大陸から分かれて、テチス海を横切るように移動してユーラシア大陸に衝突します。  この衝突によりできた大きなしわが、 ヒマラヤ山脈 というわけです。


黄色のハイライト | 位置: 157
イタリアやスペインには、「 テラロッサ」という赤い土壌が分布しています。「テラロッサ」は石灰岩が風化してできた土壌です。赤い土と大理石の建物という、地中海沿岸の風景は、太古のテチス海の名残なのです。


黄色のハイライト | 位置: 160
 中東地域、特にペルシア湾岸では石油が豊富に採掘されます。石油は大昔の海底にプランクトンなどの生物の死骸が積もってできたものです。   この「大昔の海底」が、テチス海の海底 というわけなのです。


黄色のハイライト | 位置: 166
ヒマラヤ山脈はインドがユーラシア大陸にぶつかってできた山脈で、そのときにテチス海だった海底は大きく持ち上げられました。  その証拠に、 ヒマラヤ山脈の最上部は石灰岩でできており、チョモランマの山頂付近には海の生物の化石も発見されています。  かつてのテチス海は中国南部や東南アジアにも広がっており、この地域にも痕跡を見つけることができます。


黄色のハイライト | 位置: 219
平野に港をつくると、船を横付けするために遠浅の海岸を掘り込まなければなりません。 日本でも、神戸や長崎など、「良港」とされる街の背後には山や丘があり、一見、坂が多くて不便なような、山と海の間の狭い平野部や傾斜地に、人が密集して暮らしています。


黄色のハイライト | 位置: 240
高さ3m程度の長城を築き、物見やぐらと砦を配置したのです。この防衛線を「リメス」といい、総延長は550 km にのぼるといいます。   リメスの跡は、「ローマ帝国の国境線」として現在では世界遺産に登録されています。


黄色のハイライト | 位置: 457
  現在のオランダの正式名称も「ネーデルラント」といい、国の正式名称として「低地」であることをうたっているのです。


黄色のハイライト | 位置: 473
カール5世やフェリペ2世は高校の世界史の教科書に必ず登場する有名な王たちです。  特に、カール5世は宗教改革で ルター を弾圧した人物として知られ


黄色のハイライト | 位置: 505
世界は神がつくったが、オランダはオランダ人がつくっ


黄色のハイライト | 位置: 839
鉄は「 原料指向型」工業の代表です。鉄をつくるための二大素材は、今も昔も鉄鉱石と石炭です。鉄は、原料である鉄鉱石や石炭と、製品としてできあがった鉄を比べると、製品のほうが圧倒的に軽くなります。鉄鉱石は鉄以外の成分を多く含みますし、石炭は燃えて灰になってしまいます。


黄色のハイライト | 位置: 1,084
フランスを「ヨーロッパの大国」にした「地形」とはどのようなものかというと、それは、大規模な ケスタ地形 です。  ケスタとは、水平に堆積した地層がわずかに傾き、長年の風雨により侵食された結果、硬い地層が残り、軟らかい地層が大きく侵食され、緩斜面と急斜面が交互に現れる独特の地形です。


黄色のハイライト | 位置: 1,092
フランスが大国であり続けた背景には、こうしたケスタによる強い防御力があるのです。


黄色のハイライト | 位置: 1,248
アメリカ合衆国の大統領選挙において、共和党を支持する傾向がある州を「レッド・ステート(赤い州)」、民主党を支持する傾向がある州を「ブルー・ステート(青い州)」といいますが、ちょうど、 ホームステッド法で土地を与えられた、正方形の区画が並んでいるような州が、代表的な「レッド・ステート」であることが知られているのです。


黄色のハイライト | 位置: 1,351
労働力としてインドの人々が雇われた例は、トリニダード=トバゴに限らず、マレーシアやシンガポール、南アフリカ、ケニアなど、世界中のイギリス領で見られました。  その結果、世界各地でインド系の人々のコミュニティができました。こうした人々のことを「 印僑」といいます。


黄色のハイライト | 位置: 1,491
世界遺産に指定されているミニ鉄道


黄色のハイライト | 位置: 1,510
お茶は木の葉っぱを味わう飲み物なので、年間を通して雨が多ければよい、というわけでなく、いよいよ葉が茂るぞ、という初夏から夏場にかけて雨が多くなるような気候がよい、ということになります。


黄色のハイライト | 位置: 1,548
インドは、第二次世界大戦後にイギリスから独立しました。  その イギリスからの独立の際、ヒンドゥー教徒の多いインドと、イスラーム教徒が多いパキスタンに分離独立することになったのです。


黄色のハイライト | 位置: 1,550
インドの独特なところは、各地に「 藩王」、いわゆるマハラジャたちがおり、地域の「お殿様」として影響力を行使していた地域が存在していたことです。


黄色のハイライト | 位置: 1,565
対立し、 インド・パキスタン戦争 に発展したのです。 住民はパキスタン寄りのイスラーム教徒、


黄色のハイライト | 位置: 1,815
高校地理では、大陸や海洋、大規模な山脈などの「大地形」を学びます。  そのときに、地球の大地形は巨大な山脈や断層、火山などが分布する 変動帯 と、それ以外の地震、火山活動が不活発な 安定地域 に分けられることを学びます。この変動帯をつくるのが プレートの境界 です。


黄色のハイライト | 位置: 1,853
になると海の水が都市部に入り込み、浸水してしまうという「アクア・アルタ」といわれる異常潮位の問題です。


黄色のハイライト | 位置: 1,880
地中海周辺は、ちょうど、 この季節の変化によって「夏は高圧帯、冬は低圧帯」となるのです。  高圧帯とは高気圧、すなわち雨が降りにくいゾーン、低圧帯とは低気圧、すなわち雨が降りやすいゾーンのことです。このゾーンの移動が「夏は雨が降らず、冬に雨が多い」という、地中海性気候をもたらすのです(ヴェネツィアは海に囲まれているので、地中海性気候よりも湿潤であるため「温暖湿潤気候」に属します)。


黄色のハイライト | 位置: 1,886
この「冬に低圧帯」という特徴がヴェネツィアの浸水、アクア・アルタを生むのです。   低気圧ということは、海面を押さえつけている大気の圧力が低いということなので、海面が上昇します(逆に高気圧の場合、海面を押さえつけている大気の圧力が高いために海面が低下します)。こうした低気圧による海面上昇を「 高潮」といいます。ここに、強い南風が吹き付け、アドリア海の奥に海水が押し寄せるという条件が重なると、ヴェネツィアではアクア・アルタが発生するのです。


黄色のハイライト | 位置: 1,909
なぜ、ナスカの地上絵は現在にもその姿を残すことができているのか?  それは、 ナスカの地が世界有数の雨が降らない地域といわれる、アンデス山脈の西側の地域だからです。  雨がほとんど降らないので、表面の小石が流されることもなければ、浅い溝がなくなってしまうこともありません。


黄色のハイライト | 位置: 1,919
「暖流が流れる」ということは、暖かい海から水蒸気が盛んに供給され、上昇気流が発生して雲ができ、雨が盛んに降ることを意味します。


黄色のハイライト | 位置: 1,920
に、「寒流が流れる」ということは、高緯度から冷たい水が流れ込んでいるため、上空よりも海面近くのほうが温度が下がり、上昇気流が発生しないため雲ができず、雨が降りません。こうしてできた海岸付近の砂漠を「 海岸砂漠」といい、ペルー沿岸やアフリカの西岸などに見られます。


黄色のハイライト | 位置: 1,925
マチュピチュやクスコなど、山間の高地の傾斜地に畑が存在し、「よくこんな不便そうな高地の傾斜地に畑をつくったな」と思うのですが、傾斜地に風がぶつかる山間でないと、上昇気流が発生して雨が降らないため、傾斜地のほうが降水を期待できるからなのです。


黄色のハイライト | 位置: 1,930
シルクロード は中国とヨーロッパを結ぶ重要な交易ルートです。


黄色のハイライト | 位置: 1,944
雲ができるということは、そこに上昇気流が発生しているということです。空気の塊が上昇することによって空気が冷やされ(冷えたコップの周りに水滴が付くように)、水滴や氷の粒ができて、それが雲となるからです。

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2025年08月25日

Posted by ブクログ

地域別に全部で45のトピックが記載されています。ただ、これらはいずれも、世界史の本のコラムとして掲載されるような内容で、これを読んだからといって歴史が体系的に頭に入る訳ではありません。巻末に載っている参考文献、特に教科書として紹介されている本を読みながら、疲れたら手に取って読むという使い方が良いと思います。なお、各トピックは、興味深いものが多く、十分に楽しむことは出来ます。

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2024年08月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

公立高校教師YouTuberのムンディ先生の著作。
世界史の出来事を地理と絡めて解説。

中国王朝が南北に分かれる理由、
フランスの地形による陸上戦の強さ、
大理石から世界の結びつきがわかるなど、
勉強になる1冊。

地理や世界史にある程度の知識がある方が読みやすいかも…

あくまで入門書の位置付けなので、さらに詳しく知りたい人は別の作品にあたることをオススメします。

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2024年03月05日

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