あらすじ
【著書累計100万部突破! ムンディ先生最新刊】
●なぜ、「ナスカの地上絵」は2000年以上経っても消えないのか?
●ヨーロッパ大陸にある国々の「国境」はどうやって決まったのか?
●なぜ、「中国の歴代王朝」はいつも南北に分かれるのか?
世界史と地理は高校の科目で別々に扱われているが、じつは多くの「接点」があります。
そのような両者の接点に着目して世界史と地理を同時に学ぶと、
世界史と地理の知識をより深めることができるようになるのです。
そこで本書では、公立高校の現役の社会科教員で、かつ大人気教育YouTuberでもある著者が、
世界史と地理の「接点」がある世界の出来事や事象を取り上げ、
世界史の観点と地理の観点の両方から解説します。
世界史と地理は、同時に学ぶと10倍わかる! 楽しくなる!
※カバー画像が異なる場合があります。
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Posted by ブクログ
面白いトピックもあったり基礎的な内容を書いてくれていたりしたのはよかった!
大理石は、「結晶質石灰岩」のニックネームで、石灰岩の一種です。大昔のサンゴや貝殻が積み重なってできた岩石が、マグマなどの熱と圧力を受けて再結晶すると、いわゆる「大理石」になります。
黄色のハイライト | 位置: 151
インドはゴンドワナ大陸から分かれて、テチス海を横切るように移動してユーラシア大陸に衝突します。 この衝突によりできた大きなしわが、 ヒマラヤ山脈 というわけです。
黄色のハイライト | 位置: 157
イタリアやスペインには、「 テラロッサ」という赤い土壌が分布しています。「テラロッサ」は石灰岩が風化してできた土壌です。赤い土と大理石の建物という、地中海沿岸の風景は、太古のテチス海の名残なのです。
黄色のハイライト | 位置: 160
中東地域、特にペルシア湾岸では石油が豊富に採掘されます。石油は大昔の海底にプランクトンなどの生物の死骸が積もってできたものです。 この「大昔の海底」が、テチス海の海底 というわけなのです。
黄色のハイライト | 位置: 166
ヒマラヤ山脈はインドがユーラシア大陸にぶつかってできた山脈で、そのときにテチス海だった海底は大きく持ち上げられました。 その証拠に、 ヒマラヤ山脈の最上部は石灰岩でできており、チョモランマの山頂付近には海の生物の化石も発見されています。 かつてのテチス海は中国南部や東南アジアにも広がっており、この地域にも痕跡を見つけることができます。
黄色のハイライト | 位置: 219
平野に港をつくると、船を横付けするために遠浅の海岸を掘り込まなければなりません。 日本でも、神戸や長崎など、「良港」とされる街の背後には山や丘があり、一見、坂が多くて不便なような、山と海の間の狭い平野部や傾斜地に、人が密集して暮らしています。
黄色のハイライト | 位置: 240
高さ3m程度の長城を築き、物見やぐらと砦を配置したのです。この防衛線を「リメス」といい、総延長は550 km にのぼるといいます。 リメスの跡は、「ローマ帝国の国境線」として現在では世界遺産に登録されています。
黄色のハイライト | 位置: 457
現在のオランダの正式名称も「ネーデルラント」といい、国の正式名称として「低地」であることをうたっているのです。
黄色のハイライト | 位置: 473
カール5世やフェリペ2世は高校の世界史の教科書に必ず登場する有名な王たちです。 特に、カール5世は宗教改革で ルター を弾圧した人物として知られ
黄色のハイライト | 位置: 505
世界は神がつくったが、オランダはオランダ人がつくっ
黄色のハイライト | 位置: 839
鉄は「 原料指向型」工業の代表です。鉄をつくるための二大素材は、今も昔も鉄鉱石と石炭です。鉄は、原料である鉄鉱石や石炭と、製品としてできあがった鉄を比べると、製品のほうが圧倒的に軽くなります。鉄鉱石は鉄以外の成分を多く含みますし、石炭は燃えて灰になってしまいます。
黄色のハイライト | 位置: 1,084
フランスを「ヨーロッパの大国」にした「地形」とはどのようなものかというと、それは、大規模な ケスタ地形 です。 ケスタとは、水平に堆積した地層がわずかに傾き、長年の風雨により侵食された結果、硬い地層が残り、軟らかい地層が大きく侵食され、緩斜面と急斜面が交互に現れる独特の地形です。
黄色のハイライト | 位置: 1,092
フランスが大国であり続けた背景には、こうしたケスタによる強い防御力があるのです。
黄色のハイライト | 位置: 1,248
アメリカ合衆国の大統領選挙において、共和党を支持する傾向がある州を「レッド・ステート(赤い州)」、民主党を支持する傾向がある州を「ブルー・ステート(青い州)」といいますが、ちょうど、 ホームステッド法で土地を与えられた、正方形の区画が並んでいるような州が、代表的な「レッド・ステート」であることが知られているのです。
黄色のハイライト | 位置: 1,351
労働力としてインドの人々が雇われた例は、トリニダード=トバゴに限らず、マレーシアやシンガポール、南アフリカ、ケニアなど、世界中のイギリス領で見られました。 その結果、世界各地でインド系の人々のコミュニティができました。こうした人々のことを「 印僑」といいます。
黄色のハイライト | 位置: 1,491
世界遺産に指定されているミニ鉄道
黄色のハイライト | 位置: 1,510
お茶は木の葉っぱを味わう飲み物なので、年間を通して雨が多ければよい、というわけでなく、いよいよ葉が茂るぞ、という初夏から夏場にかけて雨が多くなるような気候がよい、ということになります。
黄色のハイライト | 位置: 1,548
インドは、第二次世界大戦後にイギリスから独立しました。 その イギリスからの独立の際、ヒンドゥー教徒の多いインドと、イスラーム教徒が多いパキスタンに分離独立することになったのです。
黄色のハイライト | 位置: 1,550
インドの独特なところは、各地に「 藩王」、いわゆるマハラジャたちがおり、地域の「お殿様」として影響力を行使していた地域が存在していたことです。
黄色のハイライト | 位置: 1,565
対立し、 インド・パキスタン戦争 に発展したのです。 住民はパキスタン寄りのイスラーム教徒、
黄色のハイライト | 位置: 1,815
高校地理では、大陸や海洋、大規模な山脈などの「大地形」を学びます。 そのときに、地球の大地形は巨大な山脈や断層、火山などが分布する 変動帯 と、それ以外の地震、火山活動が不活発な 安定地域 に分けられることを学びます。この変動帯をつくるのが プレートの境界 です。
黄色のハイライト | 位置: 1,853
になると海の水が都市部に入り込み、浸水してしまうという「アクア・アルタ」といわれる異常潮位の問題です。
黄色のハイライト | 位置: 1,880
地中海周辺は、ちょうど、 この季節の変化によって「夏は高圧帯、冬は低圧帯」となるのです。 高圧帯とは高気圧、すなわち雨が降りにくいゾーン、低圧帯とは低気圧、すなわち雨が降りやすいゾーンのことです。このゾーンの移動が「夏は雨が降らず、冬に雨が多い」という、地中海性気候をもたらすのです(ヴェネツィアは海に囲まれているので、地中海性気候よりも湿潤であるため「温暖湿潤気候」に属します)。
黄色のハイライト | 位置: 1,886
この「冬に低圧帯」という特徴がヴェネツィアの浸水、アクア・アルタを生むのです。 低気圧ということは、海面を押さえつけている大気の圧力が低いということなので、海面が上昇します(逆に高気圧の場合、海面を押さえつけている大気の圧力が高いために海面が低下します)。こうした低気圧による海面上昇を「 高潮」といいます。ここに、強い南風が吹き付け、アドリア海の奥に海水が押し寄せるという条件が重なると、ヴェネツィアではアクア・アルタが発生するのです。
黄色のハイライト | 位置: 1,909
なぜ、ナスカの地上絵は現在にもその姿を残すことができているのか? それは、 ナスカの地が世界有数の雨が降らない地域といわれる、アンデス山脈の西側の地域だからです。 雨がほとんど降らないので、表面の小石が流されることもなければ、浅い溝がなくなってしまうこともありません。
黄色のハイライト | 位置: 1,919
「暖流が流れる」ということは、暖かい海から水蒸気が盛んに供給され、上昇気流が発生して雲ができ、雨が盛んに降ることを意味します。
黄色のハイライト | 位置: 1,920
に、「寒流が流れる」ということは、高緯度から冷たい水が流れ込んでいるため、上空よりも海面近くのほうが温度が下がり、上昇気流が発生しないため雲ができず、雨が降りません。こうしてできた海岸付近の砂漠を「 海岸砂漠」といい、ペルー沿岸やアフリカの西岸などに見られます。
黄色のハイライト | 位置: 1,925
マチュピチュやクスコなど、山間の高地の傾斜地に畑が存在し、「よくこんな不便そうな高地の傾斜地に畑をつくったな」と思うのですが、傾斜地に風がぶつかる山間でないと、上昇気流が発生して雨が降らないため、傾斜地のほうが降水を期待できるからなのです。
黄色のハイライト | 位置: 1,930
シルクロード は中国とヨーロッパを結ぶ重要な交易ルートです。
黄色のハイライト | 位置: 1,944
雲ができるということは、そこに上昇気流が発生しているということです。空気の塊が上昇することによって空気が冷やされ(冷えたコップの周りに水滴が付くように)、水滴や氷の粒ができて、それが雲となるからです。