チョ・ナムジュのレビュー一覧

  • 82年生まれ、キム・ジヨン

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    キム・ジヨンさんの半生を通して、韓国における女性への差別が表現されています。共感してしまえるのが、悲しかったです。そして、終わり方のあっけなさ、無関心さといったら。。

    出産前に退職する時のキム・ジヨンさんは、身近すぎて読んでいて苦しかったです。自分は、命を落とす可能性すらある出産で体がぼろぼろになり、慣れ親しんだ仕事も失う。男であるあなたは、と私も問い詰めてしまいそうです。

    相手は、そんな事を言うなら産まなければいい、と思うかもしれません。他人事なら私もそう思います。だから、そうは考えないパートナーと人生を歩みたいです。

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    2025年11月19日
  • 82年生まれ、キム・ジヨン

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    私はまさにジヨンと同世代だ。国は違えど、日本もほぼ同じである。私たちの世代は男性優位の環境から男女平等の環境への変化の中を生きてきた。
    だからどちらのメリット、デメリット、生きづらさがわかる世代なのである。
    今の若い人たちは昔の男尊女卑の強い世界を知ってほしい。私たちの世代が生きづらさに気づいて立ち上がり、今の比較的男女平等の世界を作り上げたことを知ってほしい。
    60代以上のかたには、男性優位の世界での女性の生きづらさを共有したいし、あなたがたが安定に暮らすために私たちの世代が犠牲になったことも知ってほしい。
    本当は世の男性に読んでもらいたいけど、果たして共感を得られるのだろうか。

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    2025年11月07日
  • 82年生まれ、キム・ジヨン

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    女性が、職場や家庭や社会全般から求められている立ち位置や役割。自分が時に窮屈で、理不尽にも感じていたさまざまな事柄がこの小説のあちこちに出てきて、時空を超えて同志を得た気分になったー「ああ、私はひとりではなかった」と。自分の頑張りや堪え性が足りないからなのではないか。悪いのは自分なのではないかと思い悩んでいたあの頃を、腕いっぱいに受け止めてもらえた気分。
    特にこの文庫本は、巻末の解説や訳者あとがきがすばらしい。併せて読むことで、この作品の魅力と反響の理解が倍増する。ゼッタイに読んだ方がいい。
    本書を読んだ男性から、「(妻や家族に)謝りたい」「男性こそ読むべき本」との感想も寄せられていると、あと

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    2025年09月28日
  • コマネチのために

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    切ない話だった。韓国と日本の社会には、もちろん違うところもあるが、1964年の東京オリンピック後の日本社会と、1988年のソウルオリンピックの後の韓国社会の雰囲気は本当によく似ているのだなと思った

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    2025年09月19日
  • 82年生まれ、キム・ジヨン

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    この先、未来の私が辿るかも知れない話で、読んでいて辛かった
    でもこういうテーマについて勉強するのは大事だと思う。
    この本にかかれた絶望の先に希望を見つけるのは今の私にとってはかなり難しい。
    次はバリバリ働き続けていたり、自分の幸せを実現させた女性たちのノンフィクションを読んで、前向きになりたい。

    自分の未来に対しもう少し楽観的でありたい。けど、いずれぶち当たる壁なんだろうか…

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    2025年08月27日
  • コマネチのために

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    通勤電車で眠い目を擦りながら、朝ごはんの吉牛をかき込みながら読んだ。
    人生の先が見えてるような気がしていたところだったので、嘘くさくない、物語の平坦さがありがたかった。

    平均台からは一度落ちたのかも知れないけど、
    続いていく日々があるわけで。
    転がしながら前に進むしかないのよね。

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    2025年08月03日
  • 私たちが記したもの

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    ここのところの姑の体調不良を見ているせいか、どうも年を取ることに対して臆病になっている自分がいる。60を越えた自分の顔を鏡で見るたびがっかりするし、鏡よりひどいのは写真に写った自分の姿。がっかりなんてもんじゃないので、なるべく撮らないようにしている。
    息子はもう自立しているし、細々やりたいことはあれど、やらなきゃならないこともない。もうこの辺でいいかなあなんて思ってみたりする。こんなことを書くと怒られるかもしれないが、私は、自分の命の最後は自分で決めていいと思っているので。病院でたくさんの管に繋がれて生き延びるなんて絶対やだ。
    と思っていたら、この本に出てくる卒寿に近いおばあさんが、

    「長~

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    2025年07月29日
  • サハマンション

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    ネタバレ

    最終章、ジンギョンが総理館に乗り込んで行くシーンは映画さながらだが、結局ウミもトギョンも生きていたのかどうかわからず、唐突な感じで終わるので不完全燃焼。
    ただしサハマンションの薄暗い感じや湿度、物音、そこでの生活の描写とここに逃げ込まずにいられなかった人の背景などのストーリーと文体はとても引き込まれた。
    チョ・ナムジュはもっと読みたい

    ■214号室、サラ
    「ナプキンを出して鶴を折った。ナプキンとしては厚くてしっかりした紙で、気をつけて折ると十分に思い通りの形に折れた。以後、ヨナは夫に殴られるたびにナプキンで折り鶴を折った。一日に一個だけの日もあれば、三羽、四羽と折る日もあった。窓枠の上に一列

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    2025年07月17日
  • 彼女の名前は

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    これも『82年生まれ、キム・ジヨン』からの流れで読んだ。同じ作者の短編集なんだけど、どれも読んでて苦しくなるような話が多くて1話読み終えるたびにけっこう疲弊した。なので進むペースは遅くなったけど、そのぶん一つひとつをちゃんと受け止めながら読めた気もする。

    苦しさのなかに、ほんの少しの希望が見える話もあって、ただ絶望を突きつけられるだけじゃないのが救いだった。中には連作っぽくつながっている話もあって、小説としての構成も面白い。

    フィクションなんだけど、全然他人事に思えなかった。描かれていることの多くが、今も現実に起きていることなんだと思いながら読んでた。社会の側が当たり前のように押しつけてる

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    2025年05月13日
  • 彼女の名前は

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    28の物語を収めたこの短編集では、28人分の女性の人生の一部分がそれぞれ描き出されています。いずれも、韓国の現代社会に生きる女性たちの、きっとリアルな生き様で、国を超えて共感できる部分も少なくありません。
    セクハラとたたかう女性、結婚が招く理不尽さにあえぐ女性、労働環境の改善を訴える女性。日常のつらさに直面して、切り開こうと努力する、あるいは受け入れて消化する、彼女たちの問題への対処のスタイルはそれぞれだけれども、芯があってその道行きを応援したいと静かに思う。女だからではなく、人として当たり前のしあわせを掴んで欲しい、と思うから。

    最後の一編は小学生の出馬宣言で締めくくられます。どこか背伸び

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    2025年05月11日
  • 耳をすませば

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    ネタバレ

    2010年代の物語。
    当時は様々なサバイバルオーディション番組が制作されていたのは知っていたけれどこの賭博のオーディションは新しいな、と設定が興味深かった。

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    2025年04月07日
  • 彼女の名前は

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    それぞれの話の背景には住宅格差、厳しい学歴社会、就職難、ストライキ、デモ参加などが見え、日本社会ではそれほど馴染みがないこれらに「韓国って日本より過酷だな」と呑気に思ってしまうかもしれない。しかし解説にある通り、男女格差は日本の方が遥かに遅れており、危機感を持ちたいところだ。韓国のジェンダーギャップ指数が日本を上回ったのはこの本の女性たちのように声を上げ続ける人がいたからだ。著者がこの本や『82年生まれ、キム・ジヨン』を書いたように、作家たちが世界に発信し続けているからだ。

    28人の韓国人女性たちの声が聞こえる。日本人であっても女性ならばきっと誰かに共感し、互いを抱きしめ合いたいと思うだろう

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    2025年02月17日
  • ソヨンドン物語

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    金を前にすると人は変わる、ということを実感した。
    ソウルにある架空の街ソヨンドンが舞台の作品。
    それぞれのストーリーによって同じ人でも描かれ方が随分と異なっていた。
    様々な視点から見ないと人は理解できないんだな、と学習。
    「街」という舞台を利用した面白い作品。

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    2025年02月16日
  • ソヨンドン物語

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    ソヨン洞のマンションを舞台にした連作短編集。
    書評家の三宅香帆さんがこの作品を韓国版タワマン文学だ!と言っていて、興味が出て読みました。

    もっと下世話な話なのかと勝手に想像していたのですが、実際読んでみるとソヨン洞という架空の都市を舞台にして人の感情の機微を繊細に描いた作品でした。とても面白かったです。
    作者のチョ・ナムジュさんは日本の読者への後書きの中で「私が伝えたかったのは、個人ではどうすることもできない時代と社会の不幸を前に、我々はどんな選択をできるのか、どんな態度をとるべきかという悩み、さらには人間らしさを失わずに生きる方法に対する問いかけでした」と述べています。
    作中でテーマになっ

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    2025年07月13日
  • ソヨンドン物語

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    韓国ソウルの架空の街を舞台にした不動産連作短編集。所得格差、価値観、マウンティング、教育、介護…暮らしを構成する光と影が炙り出されていて、不動産業をかじった身として苦しくなる部分もあった。再開発のひずみは東京でも同じこと。

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    2025年02月09日
  • 82年生まれ、キム・ジヨン

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    フェミニズム小説といえば真っ先にタイトルがあがる作品の一つであろう本作をやっと読みました。

    日本においてたまたま女の体で生まれたというだけで理不尽な苦痛や困難を社会に強いられてきた人はたくさんいて、私もその一人。今でも悔しい思いをすることがあるし、それらの体験は後々も思い出して怒りに震え、決して忘れることはありません。この小説は韓国が舞台ですが、私たちが経験したこと、していること、見たこと、聞いたことが詰まっていて「これは私の話だ」となります。どこかで傷つき、しかしそれをなかったことにしてどうにか生きてきた自分を抱きしめることができたように思います。

    本編後には、この小説の巧みな構成につい

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    2026年03月18日
  • ソヨンドン物語

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    捉えている問題の鋭さも、関係性によって見え方の変わる登場人物たちの書き分けも見事なのだが、読むのが苦しい物語たちだった。

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    2024年12月03日
  • ソヨンドン物語

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    気が滅入るような重いテーマだが、登場人物が交錯するストーリーの展開がテンポよく最後まで読ませ、読後に課題を読者に置いていってくれる手法。さすがチョ・ナムジュ。
    不動産投資巡る話だが、その中の人間関係の描き方に奥深さを感じる。
    誰もがこの問題に対しての主人公であり、登場人物が変わるごとにこの問題の様々な課題をバトンを渡すように展開している。
    私は特に塾の経営者の生き方、そして生き方の変化がこの問題のシンプルな部分を表しているように感じた。

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    2024年11月27日
  • 耳をすませば

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    翻訳本を読み始めるとよくあるのが、翻訳にありがちな文体に慣れないことと外国の名前になかなか馴染めないので、最初読み進めるのが困難に感じる。この本もそうだったが、だんだん読み進めると、物語の面白さに引き込まれて行った。
    大人たちの欲望に振り回された少年。大人たちこそが良心の声に「耳をすます」必要があると言うことが、著者のタイトルに込めた意味だろうか。

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    2024年10月05日
  • 私たちが記したもの

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    梅の木の下、誤記、家出、ミス・キムは知っている、オーロラの夜、女の子は大きくなって、初恋2020。女性たちの物語。貧富の格差、家父長制、女性差別の中で生き抜く女性たちのお話。(우리가 쓴 것)

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    2024年08月02日