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Posted by ブクログ
ここのところの姑の体調不良を見ているせいか、どうも年を取ることに対して臆病になっている自分がいる。60を越えた自分の顔を鏡で見るたびがっかりするし、鏡よりひどいのは写真に写った自分の姿。がっかりなんてもんじゃないので、なるべく撮らないようにしている。
息子はもう自立しているし、細々やりたいことはあれど、やらなきゃならないこともない。もうこの辺でいいかなあなんて思ってみたりする。こんなことを書くと怒られるかもしれないが、私は、自分の命の最後は自分で決めていいと思っているので。病院でたくさんの管に繋がれて生き延びるなんて絶対やだ。
と思っていたら、この本に出てくる卒寿に近いおばあさんが、
「長~く、生きさせてください!人工呼吸器でもなんでも、ぜ~んぶぶら下げてください。見栄えが良く死んだってなんの意味もない。きれいじゃなくても、長~く、生きてやるんだから。このいい世の中で、ずっとずっと息しててやるんだから!」
(『オーロラの夜』チョ・ナムジュ著)
と、イエローナイフのオーロラに願い事を叫んでいたのを読んで、なんだかすごい生命のエネルギーがこちらにも注入されるのを感じた。なかなかのパワーに圧倒されつつも、すてきなばあさんだと思った。
この本には7つの物語が収録されている。
さまざまな女性のエピソードが描かれていて、女性ならば多かれ少なかれ同じような体験をしているのではないか、と思う。共感できたり、嫌悪したり、涙したり、怒ったり、女性には結構ハードな話で、読み進めるのが辛くなることもある。しかしそんな中にも、少し救いがあるのがうれしい。
韓国で炎上?したらしい、ベストセラー『82年生まれ、キム・ジヨン』をめぐる作者のその後(その時の気持ち?)の物語があると聞いて手に取ったこの本。目的の『誤記』よりも、他の作品の方が良かった。
特に、デビュー作『ミス・キムは知っている』は、クビにされたミス・キムがいなくなった会社のてんやわんやがなかなかおもしろかったし、『梅の木の下』は克明に描かれた老いの描写に、今以上に老いるのが嫌になった。一番前向きになれた『オーロラの夜』が姑と暮らす私(物語と違って、幸い、夫は健在)の一番のお気に入りかな。
男性にも読んでほしいとは思うが、どれほど理解してもらえるかはわからない。女性には一度は読んでほしい本だ。
Posted by ブクログ
「82年生まれキムジヨン」を数年前に読み、同じ作者の本を手に取った。
キムジヨンの話よりもより多くの世代・異なる時代を生きる女性がフォーカスされていて、それぞれの女性の生きづらさや時代による感覚の差などがありありと描かれている。
自身に置き換えて捉えてみても、学生時代女性の生きづらさや親との感覚の相違を感じ、声を大にしていたにも関らず、社会人として生きていくうちに少しずつ諦めが生じていくのを感じるとともに、その諦めがまた未来の女性を苦しめてしまうのではないかと奮い立たされる感覚がした。
また、同時にフェミニスト的考えを大切にしながらも、周りが見えなくなってしまわないように(男性として生きる生きづらさ、新しい時代や古い時代への理解を怠ること)気をつける必要があると感じた。
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