「ど忘れ」というのは不思議なもので、思い出すことができないにもかかわらず、絶対に自分はそれを知っているはずだという認識があります。この感覚は、脳科学では、「FOK(Feeling of Knowing)と呼ばれます。日本語に訳すと、「既知感」とでも訳すことができましょうか。FOKが成立していて、しかも前頭葉からのリクエストに側頭葉が答えを返していない状態、これがつまり、「ど忘れ」の状態です。(p.68)
パスツールの有名な言葉に「幸運は準備のできたものに味方する(Chance visits the prepared mind)」というものがあります。小柴さんにしても田中さんにしても白川さんにしても、単なるラッキーではなくて、やはりそれだけの準備ができていたからこそセレンディピティをうまく活かすことができたのです。(p.184)