ハン・ガンのレビュー一覧

  • ギリシャ語の時間

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    ネタバレ

    祝ハン・ガン、ノーベル文学賞受賞!ちょうど『すべての、白いものたちの』を読み終え、本作『ギリシャ語の時間』を読み出したところだった。Youtubeで発表会見を見ていて、South Korean author Han Kangと読み上げられ、ハン・ガン?!とテンション上がりました。そのテンションであっという間に読んだ。

    訳者あとがきでよく解説されているのだが、
    ...彼女のテーマが徐々に、恢復と再生の方向へ向かって変化してきたことがわかる。
    とあるように、著者自身が「この本は、生きていくということに対する、私の最も明るい答え」とあるように、あとがきに戻るが
    ...繁栄と孤独が背中合わせになった

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    2024年10月12日
  • 回復する人間

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    最初はとっつきにくい印象を受けたが、とても詩的で美しい物語。孤独と刹那さに打ちのめされそうでありながら、微かな光が必ずあって、作者の方は凄く繊細で表現力が豊かな方なのだと感動した。

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    2024年06月07日
  • ギリシャ語の時間

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    視力を失いつつある男性と言葉を失っている女性が、ギリシャ語の講師と受講生という立場で出会う。
    人との関わり方で大きな喪失体験を持っている二人の表現するものが、映像として見れるようなそんな細かな描写に気持ちが追いつかない。
    言葉に気持ちがあり、それは美しくもあり哀しい。
    それ以上に難しく感じた。





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    2025年12月18日
  • すべての、白いものたちの

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    もっと気持ちに余裕がある時に読むべき
    まさか通勤電車の中で読んではダメだ…
    気持ちの美しくて清らかななにかを書いていると思う
    まさに白い気持ちの時に読みたい

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    2025年12月09日
  • すべての、白いものたちの

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    ノーベル文学賞の作家の作品はどのような作品か読んでみたく一読。不思議な読み心地。心の傷と、その傷を感じ取るやわらかであたたかな繊細さを感じる。韓国とワルシャワのミックス。

    心に残る読後感。その優しさを自分に向けてみたい気持ちと、そんなに繊細だったらもはや生きてはいけないよ、という気持ちとかが葛藤する。世界が、繊細になっているのではないか?

    短文であるが故に、別のものも読んではみたい。

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    2025年12月09日
  • すべての、白いものたちの

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    読みながら心が整うようなそんな作品だと感じた。
    仕事帰り、音楽をとめて、散らかった心を整理して、自分の生活にそっと戻してもらうような丁寧な言葉達だった。

    作者や訳者のあとがきを読んで、もう一度読み直すと、違った解釈・感想を持てるように感じた。

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    2025年12月05日
  • すべての、白いものたちの

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    ハン・ガンさんによって綴られ私の前に広がった光景は、とても美しく幻想的なものでした。この中の白いものたちに思いを馳せ、物語に没頭するにはあまりにも自分の部屋が現実みを帯すぎていて、できれば次にこれを読むときは、物音ひとつしないような静かな部屋がいいと思いました。

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    2025年12月04日
  • すべての、白いものたちの

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    サラーッと読むのではなく、ひとつひとつ丁寧に咀嚼して、解釈して、読み進めるべき作品だと思う。

    だからこそ、正直途中で読む手が止まってしまったページもあった。

    あとがきや解説を読んで理解が深まったので、改めてまた読み直したいと思った。

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    2025年11月29日
  • ギリシャ語の時間

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    韓国小説のおすすめで読んだ本である。韓国の状態を知るおいうことではなかった。ギリシャ語がそのまま出てきたのだが、まだ勉強をしたことがない言語なので、訳は日本語で書いてあるが理解がイマイチであった。

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    2025年11月20日
  • 回復する人間

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    透明感があって美しい文章。どことなくずっと寂しさのようなものがつきまとっていて、確かにずっと読み続けるのが少ししんどいような。

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    2025年11月20日
  • 別れを告げない

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    何万人もの民間人が虐殺されたという韓国の暗い歴史である済州島四・三事件への無知と、場面が色々と展開し繊細な自然描写が多用される詩的な文体も相俟ってかなり読み辛い小説だった。
    役者の後書きを見て時代背景を理解してから読んだ方が没入しやすいかも。

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    2025年11月01日
  • 回復する人間

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    ネタバレ

    「回復する人間」というタイトルがぴったりの、7つの短編集。
    さまざまな種類の痛みが描かれていた。
    私の経験にかなり近い感覚を登場人物たちの中に見たり、語られる言葉によって気付かされることもあり、興味深いながら苦しい読書でもあった。まるで自分の抱えた問題のようにも感じられてくる。他人事と切り捨てることはできない。
    折り合いをつけて生きようとする女性たちの、揺れている心が魅力的に見える瞬間もあった。真剣に向き合いながら傷ついている姿は痛ましいはずなのに。
    この中では「左手」という作品の印象が強い。自らを追い詰めていく主人公に、ひとつの救いも用意されていなかったからかもしれない。ひとつ間違えば、自分

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    2025年10月27日
  • すべての、白いものたちの

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    今の自分にはこの本に書いてある痛みを自分のこととして捉えることが難しかった。もっと違う時に読んだら、塩が傷口に染みるように、言葉が染み込んでくるんだろうと思う。「生は誰に対しても特段に好意的ではない」という言葉が心に残った。また数年後に読み返したい

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    2025年10月26日
  • ギリシャ語の時間

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    いつか読みたいと思って積んでいた1冊。カバーの白と淡いグリーンが素敵です。わかりやすく楽しいストーリーというよりも、文学的な雰囲気を味わうといった感じですかね。詩のようなパートもあり、これがハン・ガンの世界観なのか…!と。他の作品も味わってみたいです。

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    2025年10月19日
  • 別れを告げない

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    ネタバレ

    ノーベル文学賞で話題になったハン・ガンの作品を2025年最初に読んでみました…

    とにかく…すごかった←

    #別れを告げない
    幻想的で静謐な語り口で、一九四八年に済州島で起きた虐殺事件について掘り下げていく。人が人にたいしてなし得るもっとも残酷なことを、語り手の女性と、その友人は、生死の境があいまいな空間で話し続ける。
    すごく不思議な世界観の中で残虐的な歴史が解説されていくのが…少し読みにくいと感じたりもしたけど…一回読んだだけではこの本の半分も理解出来なかったんだと思うけど…訳文がものすごく美しく…そして悲しくてせつなくて…こんな歴史があったんだなと…読めてよかったと思いました。

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    2025年10月17日
  • 回復する人間

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    短編なので読みやすいと思ったが、内容が余りにも濃すぎてくたびれてくる。

    歳のせいかふと感じる恐怖や不安と言った物を言葉として表現されると少し心が重たくなる。

    それだけ重厚な内容なんだろう。

    決して嫌いではないがだんだん疲れてくる。

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    2025年10月17日
  • すべての、白いものたちの

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    ネタバレ

    終始、静謐な空気を纏った文章
    散文形式のような私小説のような構成
    現代アートに触れた時の感覚に近いかも

    読後感は決して重くはないが、言語化しづらいこの所在のないような気持ちはファスト教養では味わえない
    久しぶりに小説読んだけどそういう良さがある

    戦禍で無に帰した都市のいま
    姿も見たことのない姉の死後、生を受けた主人公
    悲壮に満ちた文脈の中を、新しく生きるということ

    訳者あとがきと解説も良かったです

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    2025年10月13日
  • 別れを告げない

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    読解力と集中力が無いと理解出来ないと思う、多分私は半分くらいしか理解出来てない。あと単純に歴史についての知識不足でした。ただ読んで良かったとは思う

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    2025年06月09日
  • 別れを告げない

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    2024年のノーベル文学賞受賞ということで、韓国の作家さんはあまり読んだことがないのもあり、読んでみた。

    初めに言っておきたいのだが、「かなり持っていかれる」ので、疲れていたり、沈んでいたり…はもちろんだけれど、そもそも痛いことやグロいことが苦手という方は、慎重に手に取った方がいい、と思う。

    初めの2ページあたりまでで、実は数ヶ月読むのをやめていた。なんとなく、感じるのよね…読書が好きな方ならわかると思うけれど、本から吹いてくる風のようなもの…それがどんな種類で、それを受けると自分がどうなるか…匂い、重み、後味…

    なかなか簡単ではないです。

    作者のハン・ガンさんが自ら語ったところによる

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    2025年05月23日
  • ギリシャ語の時間

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    中動態。能動態と受動態、そのどちらでもない行為。
    和解のできなさと明確に分類されない態とともにたゆたう2人がゆっくりと出会う。
    やはり今作も静かに物語は進むのだが、心の奥底にじんわりと炎立つ力強さも携えている。

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    2025年05月16日