白尾悠のレビュー一覧

  • サード・キッチン

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    この本の存在はNHKの本の紹介番組で知った。

    読んでみて、ありありとウン十年前の留学時代に感じた記憶が読みがえって来た。
    何度「チャイニーズ!」っと遠くから叫ばれた事だろう。
    土曜日の、まだ街が起きだす準備をしている静けさに包まれている朝に、街の中心を突っ切り駅へ向かう道で、私は顔面に黒い色の皮膚を持つ人に唾をかけられたのだ。
    一瞬、何が起こったのかを脳が理解する事が出来ない…息も出来ない…

    近くのスタバの入り口を叩き、顔を洗わせて欲しいと懇願する自分がいた。
    怒りより驚きが、何度顔を洗っても落ちない唾の感覚が残る。

    こんなに露骨にも差別とはこの世に存在するものなのだ…

    あの日の事は一

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    2024年10月02日
  • サード・キッチン

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    人は、何かを理解しようとする時、
    自分の知っている既存の知識や常識の枠で
    ものを捉えようとする。
    それは自然なことに思えるけれど、
    それゆえに、決めつけや差別を無意識にしてしまっていることに気づかないこともある。

    自分の価値観や考え方は、変わるものであり、育てるものだと思う。
    未知の人、もの、ことに出会った時には、まずはよく観察し受け入れることから始めたい。
    それは学習と同じだと思う。

    あらゆる差別やマイノリティに対する考え方が発信される世の中において、だんだんと身動きが取りにくい感覚に陥ることがある。
    時に、過剰な理解や配慮に感じることがあるけれど、『それは過剰じゃないか、』という部分は

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    2024年09月07日
  • サード・キッチン

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    アメリカに住んでた身として、主人公のナオミに超共感。
    アメリカにおいてマイノリティの身分でありつつ、マイノリティが直面する、提起する問題がいまいちピンときていなかった。
    単なる無知。無知であることの恥ずかしさ。声を上げることの大切さ。
    簡単にわかるものではないけど、知ろうとし続けること、話し合おうとし続けること。それが重要。

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    2024年07月06日
  • サード・キッチン

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    海外留学した事のある人なら、共感できるところがたくさんあると思う。うまく外国語が話せないもどかしさ、相手にめんどくさそうな顔された時に傷ついたり、簡単な言葉しか使えないから、子供扱いされたり… 自分でも無自覚な、差別と偏見。それに向き合い、考え続ける事の大切さを改めて考えさせられた。

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    2024年03月31日
  • サード・キッチン

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    少しも上達しない英語の勉強も、答えのない差別や人間関係の問題を考え続けることも、諦めないで頑張りたい。励まされました。

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    2023年04月13日
  • いまは、空しか見えない(新潮文庫)

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    ぜったいにつらいのに、どうして何度も闘う物語に手を伸ばしてしまうのだろう。それはきっと、いつかのじぶんを救いたいからだ。繰り返し立ち上ってくる恐怖と暴力に、なんどでも立ち向かわなければならないからだ。こんな理不尽なことはない、膝をついてもう立ち上がれないと涙も渇れるとき。それでもおもいだすため。ひとびとが繰り返し綴ってきた、絶望とのあまりに尊い闘いの記録と、意志の有り様を。息ができなくなるような苦しみのなか、息をするように求めている。闘い、闘い、疲れはてても。闘う限り「いつか」はくるかもしれないと信じて。

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    2023年03月13日
  • サード・キッチン

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    どこからどこまでを差別とするか難しいと感じた。違う扱い受けたらそれは差別なのか。サードキッチンに白人生徒が許可なく入った件がきっかけでなおみと白人学生の議論からもおもったこと。皆が人種性別国籍等問わず心地よく過ごすための是正措置としてなら、簡単に差別と言ってしまっていいのかなって思いました

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    2023年02月05日
  • サード・キッチン

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    最初はナオミがアメリカの大学で、
    ほかの学生から言葉や態度で差別され
    暗い内容が続く。その後友人の誘いでサードキッチンに招待され、マジョリティ、差別、国同士の攻撃の歴史などに触れていく。

    無意識のなかにある発言や態度が
    差別そのもの、自分も差別をしている側だったと気がつく描写が印象的。

    言葉の壁、見た目、肌の色の
    捉え方に関わらず、生まれた時点で差別主義はあるのかもしれない。

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    2026年02月27日
  • ゴールドサンセット

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    ネタバレ

    5人の登場人物の目線で物語が進んでいき、最終的に6人目の物語で全ての登場人物が一同に会する群像劇。1章につき二人の登場人物の深堀りがあるが、短い章ながらもその人物を表現するに足りており、感情移入ができるようになっている。1章毎に、一人の登場人物の目を通して、もう一人の登場人物を描いており、それが上手く二人の人物の深堀へとつながっているのだろう。大きく人生観が変わる人物もいれば、少しだけしか道を進めない人物もいる。その違いがご都合主義ではない、十人十色の人生を感じさせた。
    最終章では劇中劇でリア王が上演されるが、リア王を演じる勇が自分の過去の人生や考えを自分の引き出しから取り出し、リア王に落とし

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    2026年02月16日
  • 隣人のうたはうるさくて、ときどきやさしい

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    コミュニティ型マンションを舞台にした連作短編集。
    出てくる人全員魅力的で、こんなマンションあるなら住んでみたい。ちょっとずつ助け合って分け合って、みんなで生きて行くのめちゃくちゃいいな。

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    2026年01月06日
  • 隣人のうたはうるさくて、ときどきやさしい

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    第1章 人に呆れられたことの無い優秀な男子高校生×生活の達人、老女
    東大を目指せる程、勉学に長け、大人に求めれれるタスクを軽々こなしてきた賢人は、誰かを馬鹿にすることはあれど、馬鹿にされたことは無い。
    子供っぽくて、周囲からハブられている淳也とつるんでいたことで、女友達に、「あんたは同類、いつも傍観者であることがかっこいいと思って、当事者にならない卑怯な人間。井の中の蛙として、狭い世界で生きてろ」と、自分が思われている人間像と全く違ったそれに、ショックを受け、自分のことが全然わからなくなった。
    「僕は大事なことを一つも知らない…馬鹿なんですかね」
    老女「ものを知らないのは馬鹿とは違う。自分が

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    2025年12月26日
  • サード・キッチン

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    彩瀬まるさんの『新しい星』での白尾悠さんの解説が面白かったので、読んでみました。白尾悠さん初読み。

    ご自身の留学経験に基づく、カルチャーギャップや友情・すれ違いの物語かと思いきや、もっと重い内容でした。
    留学先でぼっち化したナオミが参加したサード・キッチン・コープはマイノリティ学生のためのセーフ・スペース。あらゆるマイノリティに食事と居場所を提供する協同組合。
    サード・キッチンのメンバーの考えに100%賛同する事はできないけれど、可視・不可視のさまざまな差別が主人公の実体験として提示される事で、それらの問題についてじっくりと考えることが出来ました。
    小説という形式の説得力・パワーを感じられる

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    2025年11月02日
  • 隣人のうたはうるさくて、ときどきやさしい

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    同年代でなく、幅広い年齢層や家族構成の人たちと共に過ごすのはとてもいい刺激が得られそう。考え方や暮らし方を参考にできたり。

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    2025年10月11日
  • アンソロジー 舞台!

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    自分が舞台に上がるなんて、とんでもないけど、
    袖幕は好き。
    バレエをやってた娘の発表会で
    一度だけ袖幕に関われて、とても充実してた。
    ゼロから何かを作り上げる歯車、
    として機能出来る自分が、
    すごく誇らしく嬉しく、楽しかった。
    だからダンス・デッサンの瀬木さんに一番共感した。
    バレエ衣装作成の、宝石さがしも好きだけど。
    だいたい全般、肯定的な物語ばかりで、
    安心して読めるアンソロジーでした。

    2.5次元舞台を観に行きたくなった。
    見たことないけど。
    その前に、推し活出来てる人たちが、
    そもそも羨ましいかも。

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    2025年10月04日
  • ゴールドサンセット

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    人生は長いようで短く、取り戻すことはできない。一方で、いつからでも自分の時間を情熱で燃やすことはできる。キャリアを考えているミドルからシニア世代の方に読んで頂きたい一冊。

    「老いること」を恐れる者、楽しむ者がいる。
    「生きること」に理由を見出せない者、生きがいを見つけ進む者がいる。

    老後生活の中で生きがいを見出す者、過去の過ちに気付き悩み苦しむ者、人生に希望を見出せない学生…。人生の分岐点でそれぞれが進む先は、とある劇の一つの舞台に集約される。

    劇中の物語と役者の人生が重なり合って感情が震える。人はいつからでも新しい一歩を踏み出せる。そして、その一歩を歩み続ければいつか大切な人に届くのだ

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    2025年09月13日
  • 隣人のうたはうるさくて、ときどきやさしい

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    素敵なタイトルで気になっていました。エッセイをイメージしてたけど、連作短編でした。緩やかなコミュニティアパートの住民たちの視点による物語。歳を取ったら、こんな暮らしがしてみたいな。

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    2025年09月11日
  • 隣人のうたはうるさくて、ときどきやさしい

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    隣人は少し面倒で、うるさいこともあって、でも、1人じゃ無いと実感させてくれる瞬間もくれる。
    人との距離感を上手にすることが難しい今のご時世。こんなちょうどいいコミュニティーあったらいいな。と思うし、やっぱり完璧じゃなくて、ここで浮いちゃう人もいるしはみ出しちゃう人も居るのが、逆によかった。
    その人にもきっとどこかにあるはず。しっくりくる場所が。
    こどもを育てるのは必ずしも親だけじゃないし、大人を癒してくれるのも必ずしも夫や彼氏だけじゃない。友達ともなんか違う、でも、他人とも言い切れない。まさに隣人に救われることってあるんだと思う。
    隣人が欲しいし、誰かの隣人になりたいなぁと思わせてくれた本でし

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    2025年08月25日
  • 隣人のうたはうるさくて、ときどきやさしい

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    優しいお話。できすぎなところもあるけれど、こうなればいいな、と。老女の意外な過去エピソードが胸を打う。

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    2025年08月24日
  • 魔法を描くひと

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    戦争、性差別、労使の反発といった逆境の中で、自分たちの意思が伝わる映像作品を作るという信念だけは貫いた、1940年代のアメリカの女性アニメーターたち4人のストーリー。
    性差別により、実力に反して自分たちの発言力もない中で追い討ちをかけるように労使対立によるリストラの陰が彼女たちを待ち受ける。それを乗り越え、自分たちが思い描いたプロジェクトがようやく認められつつある中で、戦争により制作会社は政府からの戦争プロパガンダに基づいた作品作りしかできなくなり、お蔵入りとなってしまう。

    そのような中であるきっかけで、約50年後の日本で、当該のアメリカ制作会社にあこがれを持つ女性アニメーターが、彼女たちが

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    2025年05月06日
  • 魔法を描くひと

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    4人のミューズが醸しだした物がたり。ふたつの地、ふたつの時を越えて描き続けた人びとに心を揺すぶられた。

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    2025年04月22日