幡野広志のレビュー一覧
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ネタバレ写真に対する価値観が変わった。
著者の主観が入った強気な文章なので人は選ぶと思うが、個人的に共感できる名言が多々あり興味深く読めた。
ほとんどの人に写真の才能はある。(才能がない人の特徴は大炎上する恐れがあるので言えないらしい)
才能がある人の特徴としては、好奇心旺盛で行動力があること。
また、素人は何を撮っていいのか分からず他の人の真似をしてしまいがち。
それではありきたりな写真しか撮れない。
じゃあどうすればいいのか。
答えはただ見たものを撮ればいいだけ。
空を飛んでいる飛行機を見たなら、撮ればいい。
釣れた魚を見たなら、撮ればいい。
人は気になった場所に目が行く。
それを写真におさ -
Posted by ブクログ
カバーを外した時の表紙の写真が素敵で、電子書籍じゃなくて紙で読みたい本だなと感じた。
相談者が悪い点も多くないかな…と私も感じるような人に対しては、それはあなたが悪いし、それで周りの人が離れるのは当然。変わる気がないならそれまで。みたいな回答をしている。
あと、記憶に残ったものは、
友達の結婚式に多く招待されるし出産祝いもたくさんしているが、羨ましさもあって複雑な気持ち、というような質問に対する回答。
祝っているふりでも良い。結婚式前のその友達に、「良い人紹介してよ」って本気4割冗談6割で話したら、式の準備中に思い出して夫婦の話題に上がる可能性もある。その時自分がその友達にとって祝ってくれ -
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子供の訴えは、深く受け止めようと思った。
受け止めた上でどうするか考えないと。
最近保育園での虐待がニュースになるのは、虐待自体は昔からあったことだけど、訴える子どもやそれを聞き入れる親が増えたということかもしれない。
いいことの可能性もある。
暴力は基本いけない。
致し方ない理由がある場合があるが、口で言ったり自分で折り合いをつけることができることに関しては論外だ。
また、もし癌で余命がわかった上に、その種類の癌だと最期が壮絶で家族にもトラウマを植え付けるかも、とわかった時の死に方について…
私も迷わず安楽死及びセデーションを選びたい。
周りの人の干渉で死に方を選べないのは悲しいなと改めて -
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タイトルでめちゃくちゃグッと来て一気読みしてしまった。
後書きでも触れられているが、これぞフォトエッセイというか、文章と写真の比率が抜群に良い。
作者がガンに罹患しているという背景情報があるので、言葉の端々に物悲しさを勝手に見出してしまうのだが
こうして思考の文章化がされているというのは、万が一何かがあった時に残された人達の気持ちを癒す一助になるなと思った。
昨年割と仲の良かった友人が若くして亡くなったのだが、やつが普段何を考えていたか、どういうことを思っていたのかを知る術が失われてしまった。もう記憶の中の振る舞いでしか彼を思い出せない(そして、その記憶は悲しいことに徐々に薄れていくだろう -
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副題「#なんで僕に聞くんだろう」
確かにそうなんだよね。と、タイトルを見てまず頷く。
他人の悩みはひとごと、自分の悩みはおおごと。
「ひとごと」だから冷静に聞けるし、「おおごと」だから悩む。
人生相談系の番組なんかも無くならないのは、人って他人の不幸を垣間見るのが好きなイキモノなのだろうな、とつくづく。
それはこの本を手に取った私もそうなのかもしれないが笑、読んだきっかけとしては、Xのオススメ?で幡野さんのポストが流れてきて「そういえばこの方の本ジュンク堂にあったなぁ」と思い出したことでした。
カメラマンで、30代半ばにして血液の癌で3年の余命宣告を受けた…とプロフィールにはありました(現 -
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写真をこれから始める人に向けて、写真を撮る時の心構えや、これから学ぶうえで知っておいた方が良いことを書いた本。前半では写真との向き合い方などの精神的な話、後半ではカメラの設定や現像方法などの技術的な話が書かれている。「写真が向いていない人は向いていない」「YouTubeやSNSの三次情報を集めるのは時間の無駄」と、正直な意見を語っているところが潔くて良かった。ただし、少し偉そうな口調やトゲのある言い回しがあるため、苦手な人も中にはいると思う。
本書を通して学んだこと
- 写真の上手い下手と、良い悪いは別物。上手くてダメな写真もあれば、下手だけど良い写真もある。写真の良さは言葉を添えないと伝わ -
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ネタバレエッセイみたいな、写真集みたいな、絵日記みたいなそんな本。
お年玉の話とか、みかんの話とか、羽釜の話とか
そんなものあるんだ、欲しいなって思ったり。
チョココロネの話とか、じゃんけんの話とか、質問に答える話とか、子どもとの関わり方が素敵だなって感じたり。
カメラを子どもに与えて
素敵な「ぼくの卒園式」を将来に残したり。
幡野さんの人柄が短い本の中に沢山詰まった1冊だった。
ぼくは写真家だけど
カメラから生まれたわけではない。
がん患者ではあるけど
病人として人生を
生きているわけじゃない。
一児の父ではあるけど
子どもに人生を
捧げているわけでもない。
ここが、ほんと -
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多発性骨髄腫というがんになってからの日々。
取材に出た先でたくさんの人たちと語り合ったこと。
死と向かい合ったことで、親や人間関係の難しさを突き付けられる。
幡野さんが先々で出会った人たちの語ることもかなり重たく、
それを受け止めながら自分のこれからを考えるというのは
かなりヘビーな体験だと思う。
がんは二人に一人がなるもので、でもがんによって薬も症状も副作用も予後も全く違う。
耐えがたい痛みは本人にしかわからず、
安楽死やセデーションという選択肢がより身近になっていくことも大事だと思う。
そうした心の支えがなければ、がん患者は自死を選ぶしかなくなってしまう。
自分の筆頭株主は自分でなくてはな