二宮敦人のレビュー一覧
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ネタバレ最後の医者は海を望んで君と生きる★4.5
たまたま前作を人にプレゼントしようと本屋にいったら新作が出てて歓喜!迷わず買った。
今までのシリーズとはちょっと違うテイストに感じられた。というのも今まで以上に医者以外の登場人物に焦点をあわせていた。福原が助けられなかった辻村浩平とその妻の藍香。その藍香に思いを寄せるがうまくいかない桃谷尋。尋と藍香と浩平のストーリと福原と桐子と音山のストーリが並行して進んでいく。あのスーパーヒーローのような医者だった福原が浩平を救えなかった時についに心が折れてしまいオペも怖くてできなくなるのは予想外だった。人は死んでも生きている人たちに強く影響し続ける。なんなら生きて -
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(下巻)がこんなに面白いとは!
絵梨さんの明るい性格が周りの人をグイグイ惹きつける。福原欣一郎仕事以外に興味が無く面白みのない男。そんな彼が心惹かれる程素敵な女性絵梨。欣一郎が幼い頃父親は居なくなった。家族を持つこと大切な人を守ることそれが重荷になり、将来への不安となり怖くなってしまい欣一郎達の前から消えてしまったのだろう。
欣一郎もまた父親と同じ感情に襲われる、が、絵梨の前向きな言葉に不安をかき消され共に歩む事を選ぶ。
記憶障害で病院のベッド意識朦朧の中昔の出来事が次々と現実のように見えて譫言のように呟く。
主治医の桐子が事細かくノートに記し福原の知らない父親欣一郎の絵梨や息子にたいする想い -
Posted by ブクログ
最後の医者シリーズ。前作から6年ぶりだそう。
私は最近知った作家さんだったので、続けて読むことが出来てラッキーでした。
本作は、死別後に遺された家族がテーマ。
大事な人を失った遺族の辛さや悲しみだけでなく、悲しみと寄り添うようになれるまでの変化や辛い気持ちをどう持っていくか、時間を経ての経過などがリアルに描かれている。
また、遺族がテーマで、そちらがメインで描かれていながらも、医者である2人はきちんと(というと語弊があるかもしれないが)隠れることなく主役として登場し、いくつかのストーリーが並行して進んでいく構成力。
3人で生きていく。
重なる言葉も素敵でした。
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Posted by ブクログ
ネタバレ最後の医者シリーズ大好きです。
手術は成功したはずなのに無くなってしまった男性の奥さん
その奥さんに恋をした男性
そしてその患者を担当した執刀医福原。
それぞれの考えや感情が全て入ってきて、心苦しく、切なくなる小説でした。ほんとに悲しい。
自分がこれらの悩みを抱える方々を支える精神保健福祉士に慣れるのかどうか揺らがされると同時に支えたいと思いました。
福原がしんどくなっていく、医者として仕事が出来なくなっていく中、「はやく桐子助けてあげて、!」と思うばかりで笑
でも最終的には桐子が、音山が助けてくれる。
友情って、人の繋がりって素晴らしいんです✨️
そんなことを思わされる1冊でした。
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Posted by ブクログ
今年のベストになりそうな作品。『最後の秘境 東京藝大』が好きだったので読んでみたが、それ以上の内容だった。小説とはいえ、かなりのところ実体験を反映しているのではないかと思わせる(大学名などは全て実在のままだし)。
大学サークルを自分たちで運営していくことの意味を考えさせられた。一年生はお客さんとして入り、その世界にどっぷりつかりながら、徐々に運営側に回っていく。
このお話の中で一番核になっているのは、「固定」という踊るパートナーの固定の組み合わせを、二つ上の学年の先輩が決めていく仕組みなのだが、女性の割合が多い競技ダンスの世界では、どうしても相手のいない女子が出てきてしまいがちだ。相手がい