たかのてるこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
どうやったら毎日を心穏やかに過ごすことができるんだろう。精神的に辛かったときにふと行ったお寺に癒され、見えないものの力をなんとなく実感した自分が最近興味を持っているのが仏教。いや、葬式だってきっと仏教式でするのだから曲がりなりにも仏教徒であるわけだし、もっと関心を持ってしかるべきだったのかもしれない。
失恋の痛手を負っているときに出会ったダライ・ラマ14世に会うために、チベット仏教とゆかりのある地を訪れたたかの女史の旅。本の中で彼女と一緒にチベットやレー、ダラムサラといった地の人々と本当に出会っているよう。
チベット仏教の考えにはハッとさせららる、というか自分の思考方法を見直してみたいと思わせ -
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ジプシーに会いにいく旅、と聞いて最初はピンと来なかったが、自分の場合ジプシーとの唯一の接点と言えるのが、ファンファーレ・チョカリーアという名の、ルーマニアのジプシーブラスバンドである。そう、今回の旅の舞台もルーマニアなのだ。
ジプシーの起源はインドと言われており、約1000年のあいだに世界中に広がって行ったらしい。しかし、なぜルーマニアにジプシーが多いのか?それは歴史上ジプシーたちが奴隷として扱われ、迫害されていた事が大きく関係しているようだ。
本書に登場するジプシーの人たちも、決して恵まれた生活をしているわけではないが、とにかく明るくウルサく親切なのが印象的だった。だがそんなジプシーたち -
Posted by ブクログ
ガンジス河でバタフライの著者、
たかのてるこさんの
エッセイ。
途中、読むスピードが落ちましたが
淀川でバタフライあたりからは一気に読みました。
「どの国も、
そこに生まれ育った人にとっての故郷だから、
私は世界中の、
いろんな人の故郷を旅してきたことになる。」
腹話術師の母や、
寡黙な父や、
かなりキャラクターの強い人たちが登場します。
たかのさん自身を形成してる、世界はパワフルでした。
バリバリの関西弁で突っ込みどころ満載だし、
かなり濃ゆいです。
個人的には、
旅行本のほうが好きかも。
読みやすくて笑えて、
たかのさんのあったかさが伝 -
Posted by ブクログ
多くの共感を覚えた。旅先でスキーをしたという文を見て、ドイツのスキー場での思い出がこみ上げてきた。
就職活動で自分らしさを表現できないでイライラしていた、そんな感情も思いださせてくれた。
そして、何よりも男性・女性という性別的なものが好むと好まざる関係なく、自分の感情や思考に大きく影響することを改めて思い知った。
普段、どんなに理性的なことを考えていても時に思いもしない感情に襲われる。
その感情と出会ったとき、自分が今迄知らなかった自分の一面を見て動揺する。
そういった自分の新しい何かを見るとき、なんとなく不安になる。
未来の自分は、未知である。そうやって不確かな自分というものを探 -
Posted by ブクログ
のんびりした農業国ラオス。
大きな町でも家はまばらなので、田舎っぽいのどかさが。おみやげ屋さんは笑っちゃうほど、しょぼい。
大きな店で売っている製品は、ほとんどタイ製。
労働に来ているのは、勤勉なベトナム人だったり。
5ヵ国と国境を接し、日本の本州ほどの土地に、五百数十万しか人口はいない。
ゆったり農業をして暮らしていて、跡を取るのは長女夫婦という母系社会。
お金はあまり持っていないが、ラオスの人々は底抜けに明るく、人なつこい。
食べ物はかなり美味しいらしくて、食事のシーンは楽しい。
昔の日本を思わせる、なぜか懐かしいようなラオスで出会った猿顔の若い男。
家族でただ一人大学に通っているという