たかのてるこのレビュー一覧
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前作「ガンジス川でバタフライ」を読んだのは20代前半。完全に影響を受けて北海道一人旅を敢行。今となってはとても良い思い出。
それから数十年。今回は「会社を辞めて、今までしがみついていたステータスとか給料とか、執着を全部手放したら、幸せだけが残った気がするよ」この言葉に影響を受けそうになっている自分がいる。
ダメだ、会社辞めちゃダメだ!と自分を落ち着かせる。昔はたかのてるこさんの旅での出会いに心動かされたのに、今はなんか、違うことに心動いている。
「でもね、心配しなさんな。ものごとは何でも、必要ならうまくいくし、うまくいかなかったら必要ないってことだから」
そう、そう。この言葉にほっとする。私 -
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たかのてるこさん!あっぱれ!世界はこんなにも愛に満ちている!
☆デンマーク、コペンハーゲン
収入の半分近くは税金に持っていかれるけど、払っただけのサービスが受けられるから、不満はないよ。それに僕らは貯金する必要がないんだ。税金が貯金通帳みたいなものだからね。みんなでハッピーが1番さ。僕らはみんながみんなのために働いてるからね。
☆オランダ、アムステルダム、
残業が禁止。残業そのものが法律で禁止されてるんだよ。オランダでは。オランダに住む人が犯罪に手を出さないんじゃなくて、オランダじゃ、犯罪になること自体が少ないんだよ。
ハハハその通り!マリファナも安楽死も売春も、この国じゃ合法だしね。
☆フラ -
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上巻より下巻のほうが、より引き込まれた。旅先での人とのふれあいと会話で自分の過去の辛いことにどんどん向き合えている様子がわかる。上巻の西欧と北欧から出会いを重ね、だんだん深みを増してきたのだと思う。
私も東欧に行った時に一見親しみにくくいようにみえて、心からのやさしさや思いやりを感じることができて深く感動をしたことを思い出した。
特に昨日までのご近所さんが敵になり争いになる話は、実際聞くと心への染み入り具合が断然違うだろう。
最初は正直作者の人へのコミットがToo muchに思えたけど、そういうオープンな態度ではなければ得られない話の数々だった。 -
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イスラム教というと、なんかちょっと得体の知れないイメージのあった私だが、この本を読んで、断食、豚肉やアルコール禁止や女性のスカーフにそういう意味があったのかと知れたし、休息を大切にしているところも良いなぁと思った。
人間は弱いものだと認めるところが出発点となっているのがとても良いと思う。
この前チベット仏教に感銘を受けたところなのに、今度はイスラム教にも感銘を受けてしまった…
カリッド家の団らんが素晴らし過ぎたし、ベルベルの村の人々もとても穏やかそう。
鶏のトイレのところは爆笑した(笑)
先日の地震は大丈夫だったのだろうか。
早く穏やかな暮らしが戻りますように。 -
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チベットは、仏教でアジアだからか、行ったこともないし今までほとんど知らなかった国なのに、読んでいてすごく懐かしいような、親近感を覚えた。
中国との関係で決して平穏とはいえないし、発展した便利な暮らしではないんだけど。
でも、コンビニと結婚してテレビと同居したら生きていける私たちに比べて、自分たちで生活をまわし、周りの人全ての幸せを祈りながら助け合って平和に暮らすチベットの人たちは、豊かだなと思わずにはいられない。
チベットには心を病む人がほとんどいないという。考えるのではなく、祈る。思いやりを持つ。自分たちで作った野菜を使ってみんなで作る食事。選択肢があまりない分、執着や欲も生まれにくい。病む -
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ジプシーという言葉はよく聞くけど、具体的にはどういう人のことなのか全く知らなかった私。
「人情ヨーロッパ」にジプシーが出てきて、俄然その存在に興味というか、何者!?という疑問が湧いてこちらを購入。
読み始めてみて…ジプシーやばい。絶対友達になれない。ルーマニアという国自体住みにくそう、って感じだったけど。
段々と素敵なジプシーが現れ、途中からはジプシーの生き方考え方を、素敵だなぁと思ってしまうくらい洗脳されてくる(笑)
勝手にカテゴライズせず、基本的にはみんな「人間」で、環境や個性により生じる差はあるかもしれないけど、すんごい悪人というのは実は一握りなんだと思えたら、すごくこの世は生きやすくな -
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ネタバレたかのてるこさんの本は何故こんなにも惹き込まれるのだろう!
先日、ずっと読みたかった『ガンジス川〜』を読破して次に読もうと思ったのがこの作品。
私も5年前に旅行したモロッコを題材にした旅行記。
読んでいてあの時の情景が目に浮かんで思い出し、共感しっぱなしだった。(フナ広場でまんまとヘビ使いにボラれたのもしっかり思い出した。)
でも私が旅したのはあくまでモロッコの浅い部分で、めちゃくちゃディープで濃い旅行をできたたかのさんをとてもうらやましく思う。
私ももっともっとモロッコに染まりたかった。
絶対またモロッコに戻ってくると思ったし、モロッコに移住できないか模索したりもした。
でも未だその夢は -
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大学時代、思い切って一人旅をしてみれば良かったと思った。周りにそんな人、いなかったから、そういう発想もなかった。
インドに行くと何か変わるかな。家に泊めてくれたり、料理を振る舞ってくれたり、本気で心配してくれたり、旅人にそこまでする?一方で、貧富の差は激しい。カースト。旅人には親切なのに、同じ人種のカースト以下の人にはとことん冷たいという矛盾。
ガンジス河でバタフライ。死体にだって触れちゃう。インドでは自殺や寿命を全うできなかった人、貧乏な人は火葬されることなく、ガンジス河に流されてしまうらしい。
世界が平等だったら、インド人はもっと幸せ?陰と陽、昼と夜、月と太陽、理想と現実、金持ちと -
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ネタバレずっと読みたいと思っていた本。
今更ながら読み始めるとどんどん引き込まれて、すごくおもしろかった!!
時に笑える話もあり、そして深く考えさせられる話もあり。
涙する場面もあった。
たかのさんが旅したこの当時より今のインドはものすごく発展して、きっとずいぶん変わったんだろう。
でもガンジス川はずっと変わらずこれからも大切な生活の一部。
それはとても素敵なことのような気がする。
『人は全てが永遠に続いていくと思っているが、実は自分自身も周りの人たちも少しずつ変わっている。』と作中でたかのさんは書いている。
永遠や不変など世界のどこなもなくて、明日が来るのが当たり前でもない。
毎日少しずつ変わって