あらすじ
20歳にして、長年夢見ていたひとり旅に出たてるこ。極端な小心者だからこそ、五感をフルに稼働させて、現地の人とグッと仲良くなっていく。インドでは聖なる河ガンジスを夢中で泳ぎ、ぶつかってしまった人に謝ると、なんと流れゆく死体だった……。ハチャメチャな行動力とみずみずしい感性が大反響を呼んだ、爆笑紀行エッセイ第一弾。
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Posted by ブクログ
東京で生活しているといつの間にか忘れてしまう、心の開き方を思い出させてくれます。
もちろんただの旅行記としても笑えて楽しめます。
彼女の他者との関わり方は、出会った人との時間の一瞬一瞬を大切にしよう、楽しい時間を過ごそう、というもので、そんなの当たり前と思うかもしれませんが、実のところ自分を振り返ってみると案外そうでもなかったのでは、と。
彼女の他者に対する姿勢はすごく勇気をくれます。心をオープンにするってどういうことなのか、教えてくれる、思い出させてくれました。
(海外)旅行前に読めば、それだけで向こうでより楽しく過ごす準備になりそうな一冊です。
旅行の予定がなくても、普段の生活で一期一会をより大切にしたいというマインドを持たせてくれると思います。
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たかのてるこさんの本にはまり中。
この本もとても面白くて、風邪気味のちょっと元気ないときに読んだけどすごくパワーをもらえた。
気に入った言葉は、
「世界中どこの国の人も、メシ食ってクソして寝てる毎日を過ごして、私の生活とそう変わりない」
これ、言われてみれば当たり前のことなのに、なんか目から鱗だった。
なんで、すぐ他人と自分を比較しちゃうんだろう。実際にはそう変わらないのに。
あと、あとがきの「日常も小さな旅」という言葉も、とても素敵だなと思った。
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元気をもらいました!出版されたのはしばらく前。あの頃は若者たちがこぞって猿岩石になって、世界を旅してました。僕はそんな人たちに憧れてはいたけど勇気がなく、国内で過ごしていた一人です。でも、この本を読むと旅、特に人との出会いの楽しさを体験させてもらった気持ちになります。
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大学時代、思い切って一人旅をしてみれば良かったと思った。周りにそんな人、いなかったから、そういう発想もなかった。
インドに行くと何か変わるかな。家に泊めてくれたり、料理を振る舞ってくれたり、本気で心配してくれたり、旅人にそこまでする?一方で、貧富の差は激しい。カースト。旅人には親切なのに、同じ人種のカースト以下の人にはとことん冷たいという矛盾。
ガンジス河でバタフライ。死体にだって触れちゃう。インドでは自殺や寿命を全うできなかった人、貧乏な人は火葬されることなく、ガンジス河に流されてしまうらしい。
世界が平等だったら、インド人はもっと幸せ?陰と陽、昼と夜、月と太陽、理想と現実、金持ちと貧乏、シーソーみたいなバランスで世の中は成り立っている。お金があることが幸せではない。
仕事場に行って帰ってを繰り返す毎日でも、同じ日はない。その時はその時しかない。その時を懸命に生きる。人と出会い、時間を共有し、思い出を紡いで行く。それが人生。
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ずっと読みたいと思っていた本。
今更ながら読み始めるとどんどん引き込まれて、すごくおもしろかった!!
時に笑える話もあり、そして深く考えさせられる話もあり。
涙する場面もあった。
たかのさんが旅したこの当時より今のインドはものすごく発展して、きっとずいぶん変わったんだろう。
でもガンジス川はずっと変わらずこれからも大切な生活の一部。
それはとても素敵なことのような気がする。
『人は全てが永遠に続いていくと思っているが、実は自分自身も周りの人たちも少しずつ変わっている。』と作中でたかのさんは書いている。
永遠や不変など世界のどこなもなくて、明日が来るのが当たり前でもない。
毎日少しずつ変わっていき、そしていつか必ず終わりがくる。
わかってはいたけど、日々を大切に大切に噛み締めて生きていかなければと改めて感じた。
※旅行者のお腹を悩ませる国ランキング上位のインドで食べたいものを食べたい時に欲望のままに食べ、ガンジス川の水までも飲みまくったのに何ともないお腹を持っているたかのさんがとてもうらやましい。
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自分に自信がなかった、皆んなの前との自分にギャップがあるというてるこさんに親近感を覚え読み進めたが、そんな親近感が払底するほど魅力的だった。
知らない世界を知っている著者が羨ましいと思ってしまうが自分自身も旅に出たくてうずうずしている。
20歳の私が今読んでよかった。
生きていくのが楽しみになった。
素敵な人の周りには素敵な人が集まると実感した!
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面白かった〜。最高。
病院の待合室で読みながらマスクの下はニヤニヤ。
なんで?そんなことある?書いてあるのは日本では絶対経験できないことだらけ。そして筆者しかできなかったことだらけ。そもそもインド行ってもガンジス河入りたくない…ましてや死体も浮いているそこでバタフライなんて。表紙おもしろすぎ。
この本を読むとインド楽しそう!行きたい!と思うが、筆者だからこそできたこと。絶対私なんかが気軽に行くとどこかに連れ去られるか無事だとしても病気もらってきて海外なんてこりごり、になりそう。
でも、それほど振り切って海外を体験してきたからこそ学べないこととか感じられないことがたくさんあって、なるほどな〜がたくさんでした。インドで生活できたら日本で何があろうもへこたれないだろうし大したことないなあ、と思いそうだな。尊敬。
Posted by ブクログ
ガンジス河でバタフライしてるイカれた写真を見て、ジャケ買い。
著者たかのてるこさんのデビュー作。
旅エッセイは好きでこれまでイロイロ読んだけど、これが一番笑えた。
よく無事やったなと思いながら、
良い出会いに恵まれた、本当に良い旅をしてきたんだなと思いました。
僕ももっと旅に出よ。
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恥ずかしながら、たかのてるこさんという方のことは本書を読むまで知らなかった。本書が話題になってドラマ化までされたことも当然知らずにいた。単にタイトルと、インパクトのあるカバー写真に引かれたのである。
というわけで、何の先入観もなく読み進めたのが、のっけからとてもおもしろかった。テンポのいい文章なので、行き帰りの通勤で2日で読めてしまった。たかのてるこさん、何とバイタリティのある方か。
ご本人は至って普通の人であることを強調するが、普通の人が急に思い立って一人でインドに行き、現地の人の家に泊まり、ガンジス河で(気がつかなかったとはいえ)死体を横にバタフライはしないだろう。
と思って巻末の年表を見たら、学生時代に島田紳助と知己を得たり、後に吉本ばななと交友を深めたりしている。なるほど、周囲の人はこの人が只者ではないことを知っており、また放っておけない人だったに違いない。読むと元気をもらえる、そんな本だった。私にはこんな旅はできそうにないが、沢木耕太郎も言っている、旅のかたちは人それぞれなのだ。どこかへ行きたい。
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実際の体験談にも魅了されたが、最後に締め括られている言葉に心を惹かれた。
「実際に旅に出る出ないは関係なく、毎日のかけがえのなさを知っている人はみな、私と同じ「旅人」だと思っています。」
毎日は当たり前ではない。
かけがえのない時間だと思うことで、幸せな時間を過ごせる。
とても大切なことを教わりました。
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旅ってなんなんだろうと思いつつつい旅に出たくなり、おもしろかったりつまらなかったりする。この本を読んでみて旅の醍醐味を再発見できた。
確かに面白かったときって人との交流が多かったなと思うし、旅ってそもそも未来のためではなく今のために今を生きるのが楽しいんだなと。
そしてそれは日常にも活かせるなと。
Posted by ブクログ
今の旅は、今の私にしかできないものなのだと思うと、旅はその時々の自分を映し出す鏡になるような気がした
等身大の文章が沁みる。最近旅に出てないから、そろそろ行きたくなってきた
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香港、シンガポール、マレーシアのアジア編と、インド編の2つの旅の紀行文。
著者が大学生時代に行った一人旅の話。
バイタリティーに溢れた著者の行動は、時に無謀にも思うけれど多くの人が憧れるだろう。
ガンジス河で沐浴なんて衛生上問題があるだろうが、本書を読んで少しだけ楽しそうだなと思った。
本書を読んでいると、彼女の生命力溢れる生き方に爽快感を覚える。
そして、あまり興味のなかったインドに行ってみたくなった。いや、行こうと思う。
あとがきで、「人はきっと、自分の出すパワーのはねっかえりで生きているのでしょう」とあるけれど、本当にその通りだと思う。
著者を見習って、パワフルに生きていきたい。
Posted by ブクログ
異国での衝撃と人の温かさに触れて揺れ動く筆者の感情が伝わってきました。最後なぜか泣いてしまった笑若い時にこんな体験ができたなんてすごく貴重で羨ましい。海外旅行で世界観が変わるってこういうことなのかと納得した。
筆者の人柄も人を受け入れる器があり心で人と関わっているからこそこんな旅ができたんだなあと感心した。読んで良かった。
Posted by ブクログ
最初の方の「自分はもっと違う自分になれるはずだ」という文章に共感して読み進めたけど、途中で著者がはちゃめちゃに明るい人間だと気づき、「やっぱりわたしと全然違う人だ!!」と思い直した。
だけど旅が「自分と向き合うこと、自分を理解すること」という答えが、自分が求めていることの答えなのかもという気がした。
著者は幼少期に辛い経験をしたことが最後にわかったけれど、「日芸や東映に行けたならいいじゃん」とか僻みみたいな気持ちを持ってしまっている。
これって自分に満足してなくて、他人と比較するから生まれる感情なんだろうな〜と考えたりした。
だからこそ、自分と向き合うために旅に出たいと思わせてくれた。
インドのガンジス河で感じた「自分が自然の一部になる感覚」は、国内だけど沖縄の海をぼーっと見た時間に感じたことと似ているのだろうと思った。
これは他の本の受け売りだけど、時間に追われる日常の中で、この生活とは関係ない場所で、海が繰り返し波打ったり、あるいはガンジス河で日が昇ったりすることを知っていると、救われる感覚があることも、旅の価値なんだろうなと思い出した。
あー旅に出たい!
Posted by ブクログ
書店の新刊コーナーでチラリとみた帯が気になったのですが、タイトル著者共に覚えてなくて朧げな記憶を頼りに検索をしてるうちに「たかのてるこ」=「ガンジス河でバタフライ」にたどり着きました。
20代の頃に何度か行った海外旅行を思い出させていただきました。あの頃、若さと好奇心を鎧にして得た優越感の更にもう一歩先がこの本には詰まってました。私にとっては玉手箱の様な本でした。
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ちょっと怖そうだけど勇気を出してこんな旅を人生で一回は、若いうちに経験してみたいな〜〜とつくづく思った。一人旅は独りになるのが嫌でかなりハードルが高いけど、インドみたいに場所を選べば距離感が近い人とかたくさんいて楽しくなりそう。将来のための今ではなく、今ここにある今を楽しんで生きていきたい。
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著者が初海外旅行をしていた頃、まさに自分も貧乏旅行をしていた。ヨーロッパだったが、現地で一生懸命生きている人と交流して、何か感動したことを思い出して懐かしくなった。
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旅の名言がたくさん詰まった一冊を、よりにもよってコロナ禍で家にこもっている時期に読んでしまった。そのせいで「旅に行きたいよー」と家の中で、ちょっと呻いたのも今ではいい思い出になってきた。ステイホームも少しずつ過去になってきたなあ……。
一人旅によく行くので、誰かと行くと判断力が鈍るという指摘にはハッとさせられた。確かに、己の判断と運に身をまかせる緊張感は、誰かと旅している時には感じない。
好きな文はたくさんあるけれど、「私ときたら旅に焦がれつつも一度も出ずじまい。これでは旅が好きかどうかもわからんではないか!もう旅に出るしかない。他に道はない」の一文は時々、旅を別の言葉に置き換えて心の中で唱えるくらい好き。背中を押してもらっています。
旅の中で感じるいろんな感覚を、たくみに、瑞々しい文章でひろいあげていて、著者の他の作品を読みたくなった。
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とりあえず、
このようなご時世でなければ、
読み終わった直後にインド行きの航空券買ってました。
自分を変えたいと思うからこそ
一人で旅へって憧れますが
著者が特別な主人公感がないので
自分にもできるかもしれないと思える。
Posted by ブクログ
まだ世界の歩き方くらいしかない、iモードすらない時代の海外ってこんな感じだったんだな、というのがありありと伝わってくる。
あふれんばかりに知識が氾濫してる今インドに行っても、安宿を探すことにこの頃ほどドキドキしたりはしないんだろうし、そもそも予想外の出来事自体が大分減ってしまってるんだろうな、とは思う。
でも、自分の知らないことはまだまだたくさんあって、直接この身体で感じるしか知る手段はないこともまだまだたくさんあるんだろうな、とも思う。
早くまた海外旅行に行けるようになってほしい。
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よかった。人とのふれあいの話がよい。
でもインド行きたいとは思わなかった。
「今の私は小さな親善大使(p.107)」は「今」だけでなく「常に」なんだと思う。富山にいたに違いない親善大使のおかげで、モハメッドさんはたかのさんに声をかけたのだと思う(p.103)。
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旅のエッセイシリーズはなんでこう人を惹きつけるんだろう〜
そして旅先がインドという鉄板の行き先…
面白くないはずがない
著者が大学生の頃の旅だから、旅先での感じ方が、瑞々しかった。すべてが新鮮に感じられたんだろうな。その感性がもはや羨ましい。
旅人はバラナシで時間を過ごしがちなの、あるあるな気がした。そんなにいいところなのかな、行ってみたいな。
とりあえず、ガンジス川でバタフライしてお腹をこわさなかったことがいちばんの衝撃だった。深夜特急でもインドでは病気になるシーンあったぞ…どんだけ丈夫なんだ。
Posted by ブクログ
著者はご自分のことを小心者と謙遜しますがどうしてどうして…。
だって、初海外旅行の飛行機で「ビーフ オア チキン」と聞かれているのに「ビーフ&チキン」と返せる小心者がいるでしょうか??
「一番」と書かれたTシャツを着るだけでも凄いのに、何の一番なんだ?と突っ込まれて「アイム ナンバーワン・コメディアン」と返せる小心者がいるでしょうか??
それよりなにより二度目の海外でインドを選ぶ小心者が…(以下ry
著者マジリスペクトです。(*´ω`)人(´ω`*)
若い頃はまだしも、今はとても行ける気がしない国インド。リアルなインドを本で体験できるのはかなりお得かと思います。
*
でも、一番気になるのは、50代で腹話術師になったという著者のお母さんの方ですが…
Posted by ブクログ
面白かった! そして写真に写るインドの方々の表情がとても生き生きしているのを感じました。読む前に巻頭で見た時にチラリとそう感じたものの、読み進めて写真の背景がわかるとより素敵な写真ばかりです。小さい頃から欧米への憧れが強かったわたしではこの本は手に取らなかったなと思うとこうやって世界が広がるのは本当にありがたいし素敵なことだなと思います。世の中の不平等や配慮にかける場面等々どこに生きていても理不尽なことはあるのだと思うけれど、そこにあるものや人に感謝して楽しめたら“いい顔”になれるのかもしれないなぁと思いました。限られた人生の時間をどう使おうかと考えさせられました。誰かに何かを伝えたり何かをすることで、相手がすこしでも温かい気持ちになれたらいいなと思います。でもそれは自分ではわからないからエラーには細心の注意と反省を繰り返しながらトライ&エラーかな。
Posted by ブクログ
著者の等身大の目線ですごく哲学的なことを悟って書いていたりして、ただの旅行エッセイとは少し違った楽しみ方をできた。
中でも「ガイドブックを持っていくと、情報を確認する旅になってしまう気がした」の一文にはハッとさせられた。
世界を旅したいと思わせてくれる一冊。