香納諒一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とても若さを感じる短編集です。若さと言っても溌剌とした若々しさではなく、若さゆえの未熟さ・せつなさ・孤独感・そして希望を感じました。
一番気に入ったのは表題の「タンポポの雪が降ってた」のラストかなぁ。
ただ、
「時速百キロ以上で走るバスと、たぶん同じぐらいのスピードで走っているにちがいない列車がすれ違うのに、四分も五分もの時間がかかるなんて、いったいどのぐらい多くの貨車を引き連れているのだろうか。」
という文は、理系としてちょっと気になります。
仮に、主人公が乗っているバスが時速百キロだとすると、時速二百キロの差となります。
時速二百キロということは、60分で200kmですから、1分で3.3kmです。4分なら13.3kmの列車となるわけです。
1両の貨車の長さはどんなに長いと言っても40mでしょう。
ということは、13.3km*1000/40=333台
機関車1両を含む26両連結の車列が、5編成連結でも130台なので、333台はないでしょう。 -
Posted by ブクログ
主人公は独立して小さな編集プロダクションを起こした篠原。
物語は主人公を中心に据えた、仲間たちの群像劇のようなものとなっています。
アラフォーではなくアラサー。そう、30歳前後の仲間たちの物語。
本を読むことが昔から大好きで、幼い頃はミステリー作家になりたい
なんて思っていた身としてはなんだかとっても親近感の湧く物語でした。
作家、漫画家、編集者、担当者、出版側。
本や雑誌を刊行することに携わる人々の日常と情熱と葛藤と、
そして恋愛を存分に描いていて、かなりボリュームのある本の割には
どんどん読み進めてしまって、あっという間でした。
謎解きや泣かせ。わたくしの大好きなそんな要素はほとんどないけれど
間違いなくこの本は大好きなものになりました。
タイトルでSMAPの歌を思い浮かべる方もいらっしゃるかも。
実はわたくしもそうだったのですが、雰囲気がよく似ててそれもまた
素敵な印象を残す要因になっているのではないかと。
出版業界に少しでも興味のある(あった)方は必読ですね。
そうでない方でも、こんな世界があることを知るのには
とてもよい本ではないかと思います。