香納諒一のレビュー一覧

  • あの夏、風の街に消えた

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    あえて分類するならハードボイルド系青春小説でしょうか。現代の事件に学生運動や天安門事件などが複雑に絡んでいます。私の年齢では臨場感を持って読むことはできませんが、それでも充分に楽しめます。香納氏の作品の中では主人公が若くて少し異色な感じもありますが、私は好きです。

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    2011年05月20日
  • 血の冠

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    連続猟奇殺人事件に挑む警察官を主人公とした小説。
    ラストで明かされる真相には、正直唐突感があって、リアリティという点で少し疑問が残ったし、主要キャラクターについても掘り下げが足りず、物足りなさを感じるが、スピーディーなストーリー展開で読者を退屈させないところはさすが。

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    2011年03月22日
  • アウトロー

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    法ではなく、信念や道理に従って生きる
    孤独で哀しく頑ななアウトローたち
    やくざやならず者やお尋ね者だけではない
    誰のの中にもアウトロー精神は宿っている

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    2010年04月29日
  • 無限遠

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    筑波を思わせる学研都市で起こった自殺事件と殺人事件。そこには、研究者の歪んだ欲望と子供たちの差別が内在していた。主人公の人物造形と文章が好きな作家なので最後まで楽しめたけど、意外性はなかった。

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    2009年10月10日
  • アウトロー

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    香納諒一さんの作品らしくひとつひとつの質は高く、でも、すごく肩の凝らない作品集。

    短篇を大切にする作者のこだわりがみてとれて、これぞ短篇!
    単に短い作品というだけでなく、理由があって短篇なんだと思わせる作品。

    流し読みしても消えてしまうのではなく、きちんと後に残る。
    だからこそここは、贅沢に流し読みを堪能したい。
    そうしてまた、あとで読み返したい、そんな作品。

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    2009年10月04日
  • 幻の女

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    読み応えありました(笑)
    愛した女性の過去を調べていく弁護士。
    どういう風な展開になるのか
    凄く気になりながらページをめくってましたw
    700ページという厚さですが
    読んでる感があり、読み終わった後
    満足感がありました(笑)

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    2009年10月04日
  • あの夏、風の街に消えた

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    切ないです。登場人物がみんな魅力ありまくりで、特に久夫ちゃんがかっこよすぎです。
    31歳でその渋さですか。

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    2009年10月04日
  • 幻の女

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    単純に、面白かった。スケールが大きいのだけれど。
    予想通り、文章が自分好みで(つまるところ、たまに詞的な文が入るのだね)、そういう点からも読みやすかった。
    殺された自分の知り合いの女性は、本当は誰だったのかー…。暴かれることが彼女のためか、それとも別人として眠らせてあげるほうが幸せだったのか…。
    最後の手紙から考えると、個人的には前者だと思う。彼女は、元の人間として眠った方が幸せだったんではないだろうか、ふとそんな風に思った。

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    2009年10月04日
  • 幻の女

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    香納諒一の作品を讀んだのは、これが初めてである。
    第52囘日本推理協會賞受賞作品だと裏表紙に書いてあつたので、面白くない譯はあるまいと考へて購入した。

    面白かつた。
    主人公が愛した女は5年前に突然、主人公の前から姿を消した。
    そして偶然、再會したその日の夜に何者かに殺されてしまふ。
    女は何故殺されたのか?
    その理由を探るうちに、殺された女は自分の知つてゐた名前ではないことが判明する。
    自分の愛した女の正體は?正體を隱したことと殺されたこととの關係は?
    主人公は次第におほきな陰謀の存在に氣づき始める。

    主人公は辯護士なのだが、スーパーマンではない。
    ハードボイルドなのだが、ことさら意志の勁い

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    2009年10月04日
  • 孤独なき地 K・S・P 〈新装版〉

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    香納諒一なのでハードボイルドかと思って読み始めたが、そうでもなかった。
    だからという訳でもないが、それほどのめり込まず、かと言って全く面白くな訳でもない。
    主人公と女性の所長秘書との微妙な関係などは悪くなかったし、それほど退屈だった訳でもない。
    ただ途中から、複数の中国マフィアが入り乱れて人物関係が分かりにくくなり、その辺りはかなりマイナス。
    シリーズ物の1作目らしいが、あまり続編を読もうという気にはなれず。

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    2025年08月24日
  • 新宿花園裏交番 坂下巡査

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    時期的には平成の終わり頃の新宿歌舞伎町を舞台にした警察小説。
    この後にコロナ禍があり、一時期は立ちんぼで有名になるなど、この辺りもすっかり様変わりしているので、読んでいて時代を感じます。
    とは言っても元々危ない地域として有名なので、自分は一度だけ比較的安全であろう昼間に花園神社やゴールデン街周辺を散歩したことがあるだけですが。
    微妙な距離感ながら何かと関わりが出来てしまう浩介と西沖、さらにはしのぶの関係がこのまま終わると思えないので、次作も読んでみよう。

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    2025年08月06日
  • 名もなき少女に墓碑銘を

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    調べていくほどに牛沼から繋がる一族のおぞましい事実が明らかになっていくものの、そもそも鬼束がそこまでやる必然性がなく、単に意地になって他人の秘密を暴いているだけのように感じます。
    うーん。

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    2025年07月07日
  • 夜の海に瞑れ

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    ネタバレ

    久々に真っ当なハードボイルド小説を読んだ気がした。
    香納諒一デビュー作の本書はハードボイルド小説を書く事に真摯に向き合っている姿勢が感じられ、作者の作家になることに対する並々ならぬ決意という物を感じた。

    第1作目にして、作者は結構複雑なプロットを用意している。
    暴力団の影がちらつく余命幾許も無い老人の頼みとその老人が記録上、シベリア抑留者の死亡者リストに上がっていること、老人が何故麻薬と金を持ち逃げしたのか、逃亡する老人を複数の暴力団のみならず、ロシア人もなぜ追いかけるのか、などなどなかなか読ませる。物語の進め方も一つ一つ手掛かりが解るたびに更に謎と新たな関係者が登場し、事件の裾野がどんどん

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    2025年03月30日
  • 川崎警察 真夏闇

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    前回に引き続き昭和の時代を思い出す小説でした
    読みながら、想像の中で
    汗臭い街並みが浮かんできました
    実際に起こっていそうな悲しい結末でした

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    2024年11月17日
  • 新宿花園裏交番 街の灯り

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    新宿花園神社裏交番の巡査が事件を解決する。
    今回はクスリと女が絡んだ複雑且つ分かりやすい事件。警察庁のエリートが事件に絡んでいて最後まで起訴されない。
    警官は街の灯りを守るのが仕事。人生は続いていく。
    復讐なのか、容疑者になるのか、この先をみてみたい。

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    2024年08月11日
  • 川崎警察 真夏闇

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    あえて昭和の色を出すためにそういうwちょっと古〜い感じの文体を使っているのか、それとも新進気鋭wだった作者もちょっと甘い作り方になってしまったのか。ステレオタイプから違うパターンにできるかどうか次作で確認したいですね。

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    2024年07月18日
  • 毒のある街 K・S・P 〈新装版〉

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    ネタバレ

    容赦ないな…と。

    前作の続き
    マフィアの義理・人情の通し方なのか、ボスを殺された報復が含まれた事件。
    新宿を自分のものにするついでに警察へ報復ではなく、警察への報復ついでに新宿をという感じで容赦がない様がなんとも。

    殺すことへの躊躇いのなさが文章のスピード感に乗っていて読みやすかった。

    円谷刑事の活躍を今後も期待したい。
    変わらないメンバーで次作が描かれていますように。

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    2024年06月24日
  • 絶対聖域 刑事花房京子

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    刑務所に一般市民を招くオープンデイ。盛況にわく中、元受刑者の首つり死体が発見された、会場は瞬く間に騒然となった。現場に居合わせた警視庁の花房らは疑問を抱く。
    花房の目は女権の綻びを見逃さない。

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    2024年03月06日
  • 絶対聖域 刑事花房京子

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    主人公の2作目。推理と展開がちょっと強引なところは前作と同じだから、これはこれでプロットとして合っているのか。全体的に文体が軽く読後感に残るものが少ないような気がする。

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    2023年12月29日
  • 孤独なき地 K・S・P 〈新装版〉

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    「蒼ざめた眠り」に続いて本作を手にした。香納諒一の作品なのと疑うようなタッチ。ちょっと出来過ぎの主任刑事とクセの強い部下たち、魅力的なキャリアの女性警部、邪魔するだけの新任署長とおきまりのような配役と展開。歌舞伎町特別分署という設定も中国人の殺し屋に刑事、警官が射殺されるという展開もなんか警察小説としては現実感を欠いているなあ。時代劇の現代版を読んでる感じ。

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    2023年07月25日