感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2009年10月16日
2007/11/4ジュンク堂住吉シーア店にて購入。
2009/10/12~10/16
京都で下宿する師井厳のもとに、なぞの男風太が現れ、父親が不始末をしでかしたので、すぐに自分と一緒に東京へ来い、と言われる。とまどいながらも風太とともに東京へ向かった厳は新宿にある角筈ホテルに投宿することに。ホテル...続きを読むの近所の蔦屋敷で死体を発見してしまった厳は、やくざ、中国マフィアなどとの騒動に巻き込まれる。
一夏の青年の成長を描く物語であるが、見事なハードボイルドミステリ。家族に縁の薄かった厳が家族というものを考え直し、友人とは何か、恋人とは何か、など様々な人間関係を通して大人になっていく姿が描かれる。ハルさん、教授、スーさん、嶌久さん、貴美子、玲玉など魅力的な脇役も良い。一番気に入ったセリフは、厳の父がいうこの一言「だけどな、男ってやつは、大人になる必要がある時にはもう大人なのさ」。
今作が初の香納作品であったが、またMust Read作家が増えてしまった。
Posted by ブクログ 2011年10月03日
何だろう、ミステリーじゃないよね。ハードボイルドミステリ?
「青春」って言葉がぴったり。子供から大人になる切ない感じ、もうちょっと私は忘れてしまったけど(笑)
学生運動や天安門事件など、少し時代が違うので、実感としてはわかないんだけど、充分楽しめました。京都も新宿も、ある程度想像可能な地域なのでそれ...続きを読むも良かったかな。
若干、現実にはちょっとあり得ないんじゃないのと思うエピソードもあったが、登場人物が魅力的で、引き込まれました。
なんか良い、ていう言葉がぴったりかな。
甘酸っぱいような、切ないような、気持ちになりました。
Posted by ブクログ 2011年05月20日
あえて分類するならハードボイルド系青春小説でしょうか。現代の事件に学生運動や天安門事件などが複雑に絡んでいます。私の年齢では臨場感を持って読むことはできませんが、それでも充分に楽しめます。香納氏の作品の中では主人公が若くて少し異色な感じもありますが、私は好きです。
Posted by ブクログ 2022年05月12日
無軌道な父親に振り回されるようにして生きてきた青年の成長物語。ツボをきちんと押さえて、端正な造り。良くできていると褒めておけばいいんだろうけど、終盤の展開などあまりにも型どおりで、多少興ざめ。