あらすじ
歪な学園都市の闇を探偵・辰巳が抉り出す!
「この街は、根っこに様々な問題を抱えています。新住民と旧住民ということだけではありません。この学園都市の住民たちは、役職や地位によっていくつもの層に分かれていて、その悪い影響が子どもの中にも出ているんです」
3人の少女達の堕落死に揺れる街で、失踪した青年の捜索を依頼された元カメラマンの探偵・辰巳翔一。青年の無実を信じ、捜査を続ける辰巳の行く手に、新興都市の闇と過去の迷宮がたちはだかる!
ゆがんだ教育環境の下で震える少女たちの孤独と、疵を負った青年の「魂」の救済を描く感動のミステリー。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
筑波を思わせる学研都市で起こった自殺事件と殺人事件。そこには、研究者の歪んだ欲望と子供たちの差別が内在していた。主人公の人物造形と文章が好きな作家なので最後まで楽しめたけど、意外性はなかった。
Posted by ブクログ
主人公が探偵で、忌まわしい過去を抱えていて、アル中に近い酒の飲み方をするといったハードボイルドのステレオタイプ的な設定ですが、最近はこのような硬派な作家が減ったので逆に新鮮さを感じてしまいました。
作品中に登場する「自動車電話」という小道具に時代を感じますね。
Posted by ブクログ
力作なのだろうけれど……
どうにも探偵が飲酒して車を運転するのが引っかかってしまいました。
タバコ、酒、車、失敗した仕事、家族、
そんなあたりが、はーどぼいるど、なんでしょうけれど。
あと、ストーリの絡みが、もう少し整理されていると
もっと引き込まれた気がしました。