香納諒一のレビュー一覧

  • さすらいのキャンパー探偵 見知らぬ町で

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    辰巳さんが紆余曲折あって手に入れた緩い生き方と、旅先での事件なのでよくあるハードボイルドのように関係者に必要以上に深入りしない関わり方が心地良い。
    作品中では特に何の予感もなかったのに、本当にこのシリーズは終わってしまうのかな?
    単に連続刊行が終わるだけでシリーズは続くと思いたい。

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    2021年12月12日
  • 無縁旅人

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    普段警察小説はあまり読まないんだけども、これはおもしろかった。警官小説によくあるベタなリアリズムをほどよくそぎ落として、私立探偵小説を思わせるドライな描写に徹したことが勝因かなという気がする。お話の方は社会派なんだけどね。

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    2021年11月08日
  • さすらいのキャンパー探偵 水平線がきらっきらっ

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    主人公の辰巳さんがニュートラルなスタンスで依頼に対応するところが香納氏のハードボイルド作品としては異質かな。
    車の中で生活し、本業?のカメラマン業務もそれほど仕事に追われているわけでもなく、かなり自由な生き方をしているところが羨ましい。
    肝心の事件内容は善悪の区別をつけにくい難しいものが多いけれど、上手く落とし所を見つけてまとめるところが巧みでした。

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    2021年02月13日
  • 夜空のむこう

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    ようやく完読。10年以上前に買って何回か途中迄読んだが完全出来なかったやつやん。なんせ、ぶ厚いし一気読みさせるパワーもないし。
    でも、完読してみると香納君らしさが随所に見れるなあ。ほんわかさせるストーリーです。ハイ。
    最近の香納君の作品はええよう。

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    2020年01月15日
  • さすらいのキャンパー探偵 見知らぬ町で

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     中編小説とは、長編でもなければ短編でもない。そうつくづく思わせるのが、このキャンパー探偵シリーズである。長編小説ほど人物に入れ込める時間は読者に与えられないものの、短編小説よりは人間の個性が印象深く刻まれ、凝結された個々の人生の長さや深さとが体感できる。長編小説に書き換えることができるのではないかと思えるほどに、複雑にすれ違ったり、交錯したりする人間たちの人生模様が、探偵・辰巳翔一の眼を通して、あたかも一時的に垣間見る風景みたいに、いともあっさりと通り過ぎてゆく。

     その一瞬に込められた人生の悲喜劇を目撃しては去ってゆく、探偵そのものの存在すらも儚く思われ、一時的な幻の風景みたいに思えてし

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    2019年12月30日
  • さすらいのキャンパー探偵 水平線がきらっきらっ

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     辰巳翔一がこのようにシリーズ化されるなんて、かつての『春になれば君は』『虚国』ではもちろん想像だにしなかった。辰巳は固定した事務所で活躍する探偵というより、訪れた土地で副業的に巻き込まれるタイプの探偵と言う印象。これを決定づけたのが『虚国』であった。廃墟カメラマンが主業……と呼べるかどうかは収入の多寡から計れば疑問があるにせよ(苦笑)……だが、辰巳翔一イメージには、車を使った旅するハードボイルドのイメージを既に埋め込まれているような気がする。

     だからこうして連作中編小説集となる定めは予期すべきことであったかもしれない。かつてより香納諒一は短編小説の名手として個人的には高く評価しているつも

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    2019年12月28日
  • さすらいのキャンパー探偵 降らなきゃ晴れ

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    キャンパー暮らしのカメラマンが探偵という奇妙な設定。旅情感が漂い良い感じです。作者の他の作品もそうだったが、雰囲気はハードボイルド風。アクションもあります。二話目の元アイドルの夫の不審死の謎を明かす事件が秀逸で、ラストまで目が離せなかった。彼は風景写真家になる前はパパラッチで、その元アイドルを追い込んでいた一人だった。その10年前の後悔が事件解決の原動力となるのだが、そう思うとこの激しいラストは身に沁みてくる。間違くなく、この2番目の短編は名作だ。

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    2019年09月07日
  • さすらいのキャンパー探偵 降らなきゃ晴れ

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    ワーゲンタイプ2で生活の大半を過ごす写真家兼探偵?と言う主人公が、写真家としての仕事で出向く先々で事件に巻き込まれる短編集。
    どいつもこいつも裏があるんじゃないか?と穿った目で見てしまうが、なんだか実は…と読み応えがある。
    豆から惹くコーヒー、バーボンソーダなど自然の空気に触れながら味わうシーンはうらやましくなる。
    非常にほっこりした読後感を味わえる一冊。

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    2019年08月30日
  • 完全犯罪の死角~刑事花房京子~

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    事実を一つ一つ丹念に確かめ、推理を構築し、

    そしてまた、確かめる。



    刑事は「ニコイチ」が原則だが、

    彼女は一人で、粘り強く関係者の聞き込みに回り、

    徐々に真実へと近づいていく。



    それは、犯人にとっては、不安を増幅する崩壊への足音のようだ。



    花房京子は、警視庁捜査一課の女刑事。

    描写によると、身長一七五センチはあるかと思われる

    大柄な女性だ。



    洞察力、観察力はハンパないから、

    鋭利な刃物のようなキャラかと思いきや、

    のほほんと、あるいは飄々としていそうな感じ。



    仲間からは、「のっぽのバンビ」などと呼ばれている。



    物語は、老舗の家具屋「

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    2019年02月10日
  • 絵里奈の消滅

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    「熱愛」の鬼束が再登場。とは言っても、読んだ後にそれに気付いた。元刑事で私立探偵の鬼束の人物設定が引き継がれているだけで、特に今作と繋がりがあるわけでないので、前作が未読でも全く問題なし。

    一体どういう結末を迎えるのか、最後までハラハラ。淡々とした文章ながら、この作家さんの作品は読みごたえがあって、読むのを途中で止めることが出来ない。悪気があるようで自覚のない母親が一番未熟で罪深く、信じがたい存在だと思うが、昨今の世情を見ていると意外と居そうな気もして怖い。果たしてこの真相は暴かれて良かったのかどうか、疑問を問いかける終わり方だが、どれだけ隠していてもやはりいつかは破綻する時が来たんじゃない

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    2019年02月07日
  • 刹那の街角

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    捜査一課中本班
    刑事達が足で稼いだ情報から犯人が逮捕される、近頃には見なくなってしまった王道の刑事小説。
    刑事達も個性的で期待通り。

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    2019年03月20日
  • 無縁旅人

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    人がたくさん集まる都会。
    周りを多くの人が行きかい、喧騒にあふれ、
    活気ある都会に生きても、寂しい。

    いや、人が多くいればいるほど寂しさは増す。

    隣を歩いている人、座っている人は家族でも、友人でもなく「単なる人」。

    挨拶を交わすわけでも、心を通わすわけでもない。

    「単なる人」ばかりの中では余計に、「独りぼっち」という感覚が際立つ。

    十六歳の少女が、他人のアパートの一室で死体となって発見された。

    遺留品の中に、ネットカフェの会員証があり、捜査から、片桐舞子という名と、静岡の施設を逃げ出したことが
    判明する。

    十六歳の少女に何があったのか。

    他人の部屋で、なぜ殺されなければならなか

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    2018年08月11日
  • 第四の闇

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    後悔と自己憐憫により酒浸りになった主人公が、目を背けていた心の内に向き合いながら、意地と優しさで真相に迫る。
    構成はまさにハードボイルド。
    全体的によく書けている作品でしたが、終盤になって次々と明らかになる事柄は意外性を演出する意図が強く出過ぎており、読み終わってやや興醒めした印象です。

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    2018年04月23日
  • アウトロー

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    ネタバレ

    2018/1/25 楽天ブックスより届く。
    2020/10/22〜10/25

    ハードボイルド、と扉に書いてある、短編集。「真冬の相棒」、「傾斜」、「死者が殺した」、「五月雨バラッズ」、「蜘蛛が死んでる」、「愛しのアウトロー」の六編。いずれも一癖も二癖もある人物の哀しい結末が描かれている。香納さんは、この作品が出るまで兼業作家であったらしい。知らなかった。

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    2020年10月31日
  • 幻の女

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    1999年度、第52回 日本推理作家協会賞 長編部門受賞。普通の推理小説が文庫で700ページはいささか長い。世界を舞台にするとか、大映ドラマほどの劇的なストーリー展開があるとか、ならば納得はするのだが・・・しかしながら、この作品はもの凄く考えられて書かれている。著者がインタビューで、完成した2つのストーリーをボツにして世に出した作品と語るほどの力の入れようなのだ。読ませるし、飽きさせない。

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    2017年12月31日
  • ヨコハマベイ・ブルース

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    短編集でも連作なので物足りなさは無い。
    香納諒一の短編集の中では1番好きかも。
    金円友と流一のキャラ設定が絶妙。

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    2017年08月29日
  • 記念日 anniversary

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    記憶をなくした男がチャイニーズマフィアの権力争いに巻き込まれるハードボイルド小説。
    暴対法により犯罪組織の形態が昔とは変わったという時代背景も手伝ってか、最近こんな骨太の小説がめっきり減ってしまったようで残念です。
    そんな中で緊張感やスピード感、登場人物の感情描写など、さすがは香納氏と思わせる作品に仕上がっています。
    唯一残念なのは、恵泉が迎えた結末。それまでの活躍振りにしてはあまりに呆気なさ過ぎた。

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    2015年10月31日
  • 刑事群像

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     謎解きの重層性は、とても素晴らしい。
     ただ一つの疑問は、二つのシリーズが合体する必要性が、どれくらいあったのか?

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    2015年10月14日
  • 刑事群像

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    殺害され全裸で道路脇に放置された坂上実咲.捜査に当たる大河内,渡辺,庄野たち.奔放な実咲に関連する数名が捜査線上に上がるが,調べていくうちに3年前の事件との関連が出てきて捜査が展開する.元警官の沢崎も絡む.あまりにも多くの登場人物なので,メモを取りながら読み進めた.被害者の部屋に容疑者と息子を集めて,謎を解明する場面が秀逸.実咲が3年前に絡んだ殺人に関連して,意外な事実が明らかになる最後の場面も良い.しっかり楽しめた.

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    2015年10月08日
  • 刑事群像

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    警視庁捜査一課シリーズ、大河内率いる小林班と庄野率いる中本班のタッグ。

    「贄の夜会」等で活躍する大河内チームと「刹那の街角」で活躍する庄野チームが一緒に読めるなんて、何て私得。と言っても、既出の作品を読む必要はなく、今作は単独で読むことが出来ます。二班の合同捜査になっても、子供の喧嘩のような変なバチバチ感は少なく(ないわけではない)、ストレスなく読めて良かった。そういうお約束みたいな足の引っ張り合いの展開ってよくあるだけに、大事なポイントだと思う。そして、個々の捜査員による地道な捜査。一人の変人刑事による卓越した推理とかではなくて(そういうのもアリだけど)、捜査の積み重ねで得た事実の一つ一つ

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    2015年08月26日