おとないちあきのレビュー一覧
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とても素直な気持ちになれる本でした。
このお話のように、上手くいくことばかりではないと思うけど、登場人物たちが色んな悩みを抱えながらも真っ直ぐに行動する様子が読んでいてとても気持ちよかったです。
そして、「ソーリ」というタイトルから、小学生に政治に興味をもってもらいたくて書いたのかな?って思いましたが!そんな単純な本ではありませんでした。
沢山のテーマが盛り込まれていてビックリします。
政治はもちろんですが、いじめやLGBT、子どもの立場の不自由さについて、将来の夢、更には外国人との交流についてまで!
盛り過ぎじゃないかとも思うけど、不自然ではなく、このテーマたちが綺麗にお話に入り込んでいてすごいと思いました。
小学生向けの文章量なので、それぞれの内容は薄くなりがちだけど、読んだ子がそれぞれに気になるものを見つけて考えるきっかけになりそうだなと思いました。 -
Posted by ブクログ
▼これまで全5冊の「Eバーガーシリーズ」の、最後を飾る6冊目。短編集。大きな物語としては完結してるので、「後日談集」みたいなものです。
軽く読めますが、1~5を楽しんだ人は、けっこうちゃんと味のある一冊になっています。すごく満足した記憶が。
▼・・・ただ結構前に読み終わったので、詳細をだいぶ忘れています。④⑤の主人公の詩織さんが、大学生の隼人さんと、同級生の須野くんの、どっちと付き合うのかなあという疑問が、確か須野くんと良い感じになるような話があったような・・・違ったらごめんなさい。
▼小6の娘と相前後して読んで、「面白かったね」と他愛もない感想戦を楽しめたシリーズでした。それはそれで、かけがえのない読書の快楽。ありがとうございました。(ただ、それだけにとどまらず、やはり神戸さんの筆力は大したものです。この先、神戸さんが50歳60歳になっていくとき、どんな小説を書いてくれるのかと思うと、ちょっとわくわくします) -
Posted by ブクログ
▼神戸さんの「Eバーガーシリーズ」の第5編。①②③が「優芽さんシリーズ」。④⑤が「詩織さんシリーズ」。①②③の主役だった優芽さんも、④⑤に脇役として出てきます。
▼詩織さんシリーズの、後編。基本テーマは「詩織さんは、自分に自信がなく、周りに合わせてキャラを作ってきた。ひょんなことから始めたバイトで、自信をつかみかけたけど。バイトしていたことを親友に隠していて、それがばれてしまった。さあどう仲直りできる?」ということです。
▼まあ、当たり前ですが、「誠実に話す」ということで和解してめでたしになり、話は終わります(笑)。ちゃんとそこは予定調和に進んで終わってくれるのは、安心感。
その過程で、大学生の隼人さんや、同級生の須野くんなどの、「バイト仲間キャラクターたち」が小気味よく活躍します。その「小気味よさ」が売りであり、大事。エンタメとしては。
▼そしてエンタメを楽しむ中で、「周りに合わせすぎない」「結局正直がいちばん」「世の中そう悪いもんじゃない」「頑張って働くのって、素敵かも」「いろんな人がいて、色んな価値観がある」「仲良しさん、クラス、そういった近場の雰囲気を気にしすぎないほうがいい」・・・・という、作者が伝えたいことがちゃんと伝わる。基本に忠実で、素敵なシリーズでした。
(まあただ、大事なことは10代の読者が共感するかどうかなんでしょうけれど。うちの子はシリーズ読破したので、おもしろかったのでしょう) -
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▼恋ポテシリーズの、第4弾。タイトルがポテトからシェイクに変わりました。
第Ⅰ作から第3作までは「優芽さん」の物語でしたが、4作目から主人公が「詩織さん」に変更。ただ、優芽さんはじめとしてこれまでのキャラクターは変わらない。シリーズは続く。時間軸も続く。優芽さんも重要な脇役として登場。
▼主人公の「乗り越える成長課題」が進化?しています。優芽さんは、
・志望校にいけなかったことの挫折感
・やりたいことが見つからないぼんやりとしたつまらなさ
・母親の精神的支配感からの卒業
みたいなことが課題でした。それらをアルバイト経験、異なる境遇の人々との出会い、そして恋、で乗り越えていく物語。
▼今回の「詩織さんの物語」は、とにかく、
・孤立することを恐れて、友達に阿り、小さな嘘を繰り返す。(本当はネットマンガが好きなのだけど、それを言うとオタクとみなされて辛くなると思って隠している)
・勝手に同調圧力を感じて、勝手に屈服して卑屈になっていく
というようなことからの成長、が課題です。
このあたり、より微妙で複雑でむつかしい主題に挑んでいる、と言えると思います。
▼取り囲むバイト先の面々が馴染みのキャラクターで、それが心地よく。なんだけど主人公が変わっただけで、同じ風景が変わって見えてくる。同じバイト初期の苦労も、ヒロインが違えば感じ方が少し違う。そんな味わいが楽しく読めました。
▼はじめから意図的にシリーズで作られているので、第4巻の終わりは「うわっこの先どうなる?」クリフハンガーな作りになっていて、作者のエンタメ職人技も味わい深い。
小6娘との共有読書なんですが、付き合っているというより楽しめているので、ありがたいです。 -
Posted by ブクログ
▼子供と付き合いの読書。最近、神戸遥真さんは気に入っています。子供も。
▼真面目で何かと自信のない高校1年生女子が、チェーンのハンバーガー屋さんでのアルバイトを始めたことがきっかけで、世の中を(それ以前に比べれば)知っていき、自信も持っていくという成長物語。恋もします(重要)。
そんな、ある意味、のんきな物語がのびやかに千葉市周辺で描かれる。
▼優芽さん、という主人公が、
第1作→アルバイトを始める。慣れるまでの奮闘。淡い片思い。フリーター、大学生、パート主婦、正社員、などとの交流。そして大学生男子へのあこがれが、同級生男子への恋に変わっていくまで。
シリーズ化が決まらず書いていたはずなので、1冊で世界観は完結していて、傑作でした。
第2作→好評につき・・・という感じで、同級生男子(バイト仲間)との恋以前の恋が停滞し、そこにライバルの大学生男子登場。主人公はやっぱり同級生男子が好きだと自分の思いに気がつくけれど、彼は別の女の子と交際をはじめたようで・・・というところで第3作に繋げる終わり方。
そしてこの第3作。
以下ネタバレですが、
▼当然ながら、いろいろが誤解が解けて、同級生男子とめでたく両思い。彼が告白してくれて、彼彼女としての交際が始まります。めでたいな、で終わります。つまり完結編です。
▼エンタメ的流れの手段は完全に男女交際、恋愛なんですが、1作目で展開したハンバーガー屋さんの人間模様、人間関係がなかなか読み心地がいいので、惰性でも愉しめてしまう。
それってエンタメとしては大変にトップゾーンの作品で、素晴らしいことです。書き手の力ですね。
▼ヤングアダルト、というそうですが、まあつまり10代くらいの人に向けた、胃の痛くならない小説、ということなのでしょう。
どんなジャンルでもそうですが、面白いものとつまらないものがあります。もちろん受取手次第なんですが。
それでもこのシリーズ、神戸さんは、エンタメとしても、人間を描く意味でも、かっちりと信頼できる手腕だな、と改めて。
▼千葉って全然ご縁がなくて、千葉市周りも全然知らないのです。でもやっぱり、明快にある地域に根を下ろして書いているものって、輪郭が太く濃くなったようで、良いですね。
▼どうでもいいのですが、ハンバーガーが食べたくなりました。(で、数日後に食べました)
・・・どうでも良いと書きましたが、これは作り手さんからすると、いちばん、「してやったり」なのかもしれませんね。
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小学生の5年生頃からぜひ子供に読んで欲しい1冊!
何気なく手に取った可愛いイラストの本。
あるある...って自分の小学生時代を思い出してサラッと読んじゃった。
200ページ程だけど、活字が苦手な子供にも読んで欲しいなぁ。
自分の夢をばかにされたり、からかわれたり、家族の事、友達の事、自分自身の事。
悩みはつきない思春期。
読んでいてやっぱみんなそうだよね、って思った。
同じ事はなくても、似たことは絶対経験する。
この1冊が誰かの支えになるかもしれないな。
差別の話もチラッとある。外国人問題ね。
私も子供の頃は外国人のクラスメイトや、ALTの先生と分け隔てなく普通に楽しく交流してた。
でも、大人になって外国人の日本での犯罪や、日々の生活での態度や行いを近くで見てきて大嫌いになってしまった。
この本を読んでいて「私もこんなんじゃなかったのになー。。」と少しさみしく思った。
何も教育せず、ただの労働力として国に入れた結果今の日本になってると思う。
きちんと、国が外国人と日本人を交流させて日本の文化を理解できるように根気よく面倒をみるべき。
それには数が多すぎると追いつかない。日本の為に力を貸してもらいたいなら、もっと丁寧に日本で働く外国人と向き合わないと行けないと思った。
その初めの対応が崩れてるから、市民の生活に支障が出てしまって外国人差別につながっちゃうなと。
でも、ルールを守らないからと話も交流もせずに外国人だから、って嫌ってしまう自分を少し反省した。
あと、バレンタインの展開はさすがにリアルではありえないから、突然リアル感なさすぎな雑な展開で笑ったw
あいつからの最後の言葉も。
小学生の男の子ってこんなことできる子いない。
大人の男性でもなかなかできないと思う。
もう少し男の子のリアルに近づけた解決方法だと丁寧で良かったなって思った。
そこだけ残念だけど、小学生独特の女の子の色んな悩みに前向きになれる素敵な1冊でした♪(*^^*) -
Posted by ブクログ
▼神戸さんの「恋ポテシリーズ」(というのでしょうか)第2作。割と明快に、「ウケたからシリーズにしよう」感があって微笑ましいです。
▼10代、内面的な悩み、親との葛藤、社会に出ていろんな人を知ること、先入観イメージと、リアル体験の落差、労働を知ること・・・などなどの主題みたいなものは前作で一応やりきっていはります。続編は、そのようなことを引き続き描きながらも、対人関係、恋愛、三角関係、みたいな路線にかなり舵を切ってます。それはそれでキャラクターには馴染み感が増して行くので、悪くありません。
▼個人的にはこの続編の白眉は、バイト先の先輩の、フリーターの「萌夏 さん」が、正社員に挑戦して受かり、皆と別れる(正社員になると店舗が変わる。チェーンだから)、というくだりかと思います。やはり別れというのは青春で成長で涙だなあ(笑)。 -
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かねやま本館に呼ばれた気がして、二巻を。一作目を読んだのは二年半ほど前だった。
改めて読んでみると、「一日一回五十分、有効期限一ヶ月」、そして二度とは来られないという制限は、なかなかシビアに感じられる。でもそれは今もう四十代だから、「そんなんじゃこの積年の疲れは取れないよ〜」と感じてしまうだけで、もし中学生のときに出会っていたら、素直にそうかと受け取っていたのかな。
指定されたお湯に入ると、毛穴から何か悪しきものが出ていくような感じがして、そして黒い煙がわきたって胸を重たくしていたものの姿が見える。そして白い手ぬぐいに、お湯の効能を示す言葉が浮かび上がる⋯⋯。湯上がり後の休憩室では、ちょっとした交流と、おいしいおにぎり、お茶。
そんなふうに上手に休息ができて、その効果を実感するという経験を、若いうちにすることが大事なのかもしれない。疲れてるのがデフォルト?みたいになっちゃうからな。