あらすじ
――保健室の地下に、湯治場があった!?
第60回講談社児童文学新人賞受賞作『保健室経由、かねやま本館。』のシリーズ第6巻目!
●大正ロマンの温泉街 山形県の銀山温泉が推薦!
「まるで銀山温泉にリープしたような情景が目に浮かぶ癒やしのシリーズです。温泉のようにじんわり温かい気持ちになれるはず。」
●主な内容
ヨシノの母親は、病弱な妹のマコを心配してばかり。ヨシノは、自分は母親に愛されていないと感じている。
母は妹を理由に父と離婚することになり、ヨシノはマコに対して嫌な感情を抱く。
塾でも学校でもピりついた雰囲気なので、自他共に認める「嫌われ者の高田芳乃」だ。
ヨシノはかねやま本館に呼ばれ、かねやま本館が初めて自分に「向き合ってくれた存在」だと思う。
かねやま本館で出会ったリマに出会い、ここが自分だけの場所ではないことを知り、嫉妬を抱くヨシノ。
そんなヨシノを見て、リマは「私の姉にそっくり」とつぶやく…。
ヨシノはリマと話すことで、自分自身の態度を考え直すようになる。
そんな中、ヨシノは華世子と名乗る美しい女性から、「かねやま新館」に来るよう誘われる。
それはリマも同じようで…?
第6巻は、「かねやま新館」の存在がさらに色濃く!?
もし、かねやま新館を選ぶならば、かねやま本館には二度と行くことができなくなる……。
はたしてふたりは、どっちを選ぶ……!?
「疲れたら、休んでもいいんだ」
かねやま本館で出会う子どもたちとの交流や、温泉での休憩を通し、自分自身の悩みに向き合っていく、心温まる物語。
〇こんな子にオススメ!
□ 下の子ばっかり愛されていると思う
□ 自分は嫌われ者だからしょうがない
□ 自分のまわりには、味方がいないような気がする
□ 「かねやま新館」が気になる
□ 湯治場(トージバ)って、なに?
□ 親友を見つけたい
〇編集部に届く、みんなからのアツイ感想!
・僕はこの本をよんで元気づけられています!(12歳)
・この本はとてもおもしろくて大好きですべて見ました。これからも、もっとシリーズをかいてほしいです。(11歳)
・中学になったらかねやま本館があらわれてほしいです。(10歳)
・主人公のつらさに共感して泣いてしまいました。(11歳)
・この作品に出会えてよかった。(14歳)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
嫉妬、求愛、独占欲、思いこみ…。今回もいろんな効能の湯がたくさん。よしのとリマ、会えてよかったなぁ。
新館を選んでしまうのかとハラハラしたけど、やっぱりかねやま本館なんだよな。よかったよかった。
小夜子さん、キヨ、クジョーは相変わらずで、この人たちに会いたいなぁと思わずにはいられない。そしてなんといっても、不意打ちのムギとナリタク!2人がいっしょにいることも、チトが存在していることもうれしいし感動。ムギの「サボりたくなるときだってあるよねえ」がきっとすごく優しい声なんだろうなと想像できた。
そろそろ本館vs新館なのかな?続巻も読まねば。
Posted by ブクログ
今回も面白かった!
大人になっても、ついつい「思いこみ」や「自分中心」になりがちだなあ…と改めて感じました。
かねやま本館は、温かい場所と優しく包み込むメンバーで、やっぱりココが1番。
Posted by ブクログ
かねやま新館の華世子は、とても悪いヤツ。むしのいいことを言って、子どもたちを惑わそうとしている。ひとりぼっちでさびしい気持ちでいるところにつけこもうとするのが、嫌だ。家の作り方もこわい。
ぼくは、かなやま本館には呼ばれないと思うけれど、新館に呼ばれても絶対に行かない。本館の、あったかい人がいっぱいいるところが好き。
人の気持ちは難しい。ぼくはしょっちゅう怒るけど、落ち着いて周りの人の話していることを聞くと、その人の気持ちや言いたいことがわかる気がする。ついムキになって、話が聞けなくなるから、相手の気持ちを考えるようにしたいと思った。(小6)
Posted by ブクログ
今回もめちゃくちゃ面白かった!!
中学生たちの心と身体の休憩所、かねやま本館のシリーズ。
毎回、かねやま本館を訪れる主人公は変わっていきますが、等身大の悩みがじっくり描かれていて、それぞれを応援したくなります。
今回こそ泣くまい、と思っていたのに結局泣いたもんね。特に今作は、わたしが長女なので姉視点がどうしても入ってしまって。
シリーズどこから読んでも大丈夫、と銘打ってはいるけれど、5巻以降は新館の存在もあり、前作までを読んでいた方がいいのでは?と思います。
…というわたしが、5巻を飛ばしていたという事実…またやってしまった…
Posted by ブクログ
シリーズ6作目。
下の子ばっかり可愛がられる→悪態をつく→嫌われるの悪循環。
中学生の頃は、わかっていてもそうなってしまうお年頃なのかも。
まだ幼く自分中心に過ごしていた時代から、他の立場の人を考えられるようになっていく過程がうまく描かれていた。
「自分の物語と他人の物語が重なる瞬間がある」っていうのは本当にそうだと思う。
そういう瞬間を大事にしたいなと、大人が読んでも色々と気付きのあるシリーズ。
Posted by ブクログ
5.6年から。水のように自然とすーっと入ってくるこの文章は、下手に飾ることも大袈裟にも重くもなく、等身大の自分に投げかけてくれるところが特に好き。だからこそ、心に響いて、温かいまま残るのだと思う。5巻よりも設定の繰り返しの重複を避け、違う形から設定をさらりとかわしてくれるところもすごく良くなった!大人までおすすめ。
Posted by ブクログ
私自身も姉妹で妹側なので、姉はこう思っていたんだろうなぁと。嫌いあってましたから笑
大人になってからは仲良くなったんだけど、やはり姉妹あるあるな気がする。
しかしかねやま新館は何なんでしょう。まだまだ謎は深まるばかり。