光原百合のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「潮ノ道」という瀬戸内海に面した町を舞台にした和風ファンタジー。
ほどよくリアルで懐かしいような田舎町の描写と、ちょっと不思議な出来事が自然に溶け合っています。
好きになりました。
「帰去来の井戸」
地元の大学に通う由宇は、伯母の七重の店「雁木亭」という店を時々手伝っている。
店の裏には井戸があり、その水を飲むと必ず町にまた戻れるという言い伝えがあった…
「天の音、地の声」
小学4年の美咲は、持福寺の住職の了斎に頼まれて、劇団「天音」の役者サクヤを迎えに行く。
わずか数人でやっている劇団だが、口コミでけっこう人気がある。彼らのしていることとは…幽霊屋敷と騒がれている古い建物で、美咲は、一端 -
Posted by ブクログ
第1回広島本大賞受賞作ということで購入。装丁も内容に合わせて幻想的で綺麗。
内容としては尾道をモデルにした「潮ノ道」という昔の面影が残る街を舞台にしたファンタジー。
ファンタジーなんだけど、モデルとなった尾道にも、こんな不思議なことがあっても別に不自然ではないと思わせるような雰囲気があります。きっとこの街だからこそ成り立つ物語なのでしょう。
読んでいて気になる広島弁もなかったし(たまに変な言い回しや時代的に誰も使っていないような広島弁で書かれた作品もあるけれど…この作品は気にならなかった)、ファンタジーが平気な人なら楽しめると思います。
個人的にすきなのは「天の音、地の声」「桜絵師」。 -
-
-
Posted by ブクログ
「最後のおたより」がテーマの短編集。
半分近くが初めて読む作家さんでした。
「おたより」と言ってもパッとイメージする「紙の手紙」ばかりじゃない。その形は本当にさまざまで、次はどんな“おたより”ストーリーなのか楽しみに少しずつ読み進めました。
特に好きだったのは、
「もうひとつある 鷲宮家四訓」大崎梢
「猫への遺言」柴田よしき
「そのハッカーの名は」福田和代
家訓の謎が気になって引き込まれたもの、
夫の猫に宛てた手紙から愛情を感じたもの、
ちょっと異色でミステリーっぽい雰囲気のもの、
趣向は異なりますが、どれもラストは優しく、晴れ晴れとした気持ちになりました。
矢崎存美さん「たからのちず」は -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ温かな記憶をめぐる「想い出」の旅を描いた7作品。こういうアンソロジーは色々な作家さんを知れるから新しい発見もあって良い(*^ᴗ^)
「幸福のレシピ」は、最初旅先で出会った人とそんな偶然ある!?って感じだったし、最後の展開もまさかすぎた(笑)でも美味しいものを食べてる2人の姿が読んでて想像できてしまって…1番最後にはうるっとした( ;꒳; )笑
ほんと曲もそうであるように、美味しいものでその時の記憶を思い出したりするよね。今何気なく食べた物とかも何十年後にそんな風に懐かしくなったりするのかな。
「下戸の街・赤羽」はスイーツヤケ食い!めっちゃ良いなと思うものの今はそんな大量にスイーツ食べれ -
Posted by ブクログ
「ラストメッセージ」がテーマの短編集11編。
とても読み易かった。
印象に残ったのは「もうひとつある鷹宮家四訓」
「孤独の谷」「猫への遺言」
「もうひとつある鷹宮家四訓」は、大切な人を
思いやる気持ちが温かい。
ほのぼのとした短編集ばかりかと思いきや、
「孤独の谷」は言葉を使えば使うほど死に近づいて
いくという少し怖い話で、最後のシーンが
ぞわりとする。
「猫への遺言」は、読み終わった後、なんだか
モヤモヤ感があった。新型コロナウイルスで
亡くなった夫の遺言書、読まれるはずのなかった
遺言書で、妻は夫の秘密を知ることになる。
いろいろあったかもしれないが、
夫には共感できない。
これ、いい話 -
Posted by ブクログ
美味しいものと旅と想い出のアンソロジー。
あの日の味は(柴田よしき)
プチミステリーみたいな感じで面白い。
すごい印象に残ったかも
幸福のレシピ(福田和代)
スイーツも、中華料理も美味しそうだった。。
下戸の町・赤羽(矢崎存美)
赤羽もスイーツの街だったのね!!知らなかった。
友達と楽しい時間を過ごして、自分のこれからことを考えていけそうってなってるところで、私も友達に会って大笑いしたくなった。
旅の始まりの天ぷらそば(光原百合)
蕎麦食べたくなるじゃん・・・
ゲストハウス(新津きよみ)
こちらもプチミステリー?で誰が娘なんだ??と気になって読めた。自然の中のゲストハウスの様子が楽し -
-
-