森山至貴のレビュー一覧
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「LGBTの入門書」というよりも「LGBTを読み解くツールとしてのクィアスタディの入門書」。
LGBT、という名前そのものが、4つの言葉の頭文字を取ったものであることからもわかるように、LGBT(やそれらを含むセクシャルマイノリティ)を語るとき、いろんな言葉が出てくる。
そんな言葉そのものについての説明だけでなく、その言葉がどういう背景があってできた言葉なのか、またその背景がどう変わってきたのか含めて説明してくれる一冊。
入門書なので、そこまで難しいことは書いてない。でも、それが理解できたのか、と言われると正直疑問な本でもある。
ただ、LGBTというよりも性差やそれにまつわる社会問題を考えるとき、なんとなくモヤモヤしていただけのものを、うまく説明できるかもしれない言葉と考え方がすでにあるのかもしれない、ということは理解できた。
少なくとも、ネットでそういう言葉が出てきたとき「ほんとにそういう理解でいいのかな?」と思ったら、この本を読み返せばいいかも、というくらいには。
複数の性の人間が同じ生活圏で生きることが当たり前になった以上、性差についてまがりなりにちゃんと考えないとトラブルになるのは当たり前のこと。
それを考えるための一助となる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
副題『クィア・スタディーズ入門』の文字をもっとでかくした方がいい。クィアは調べてみるも全然ピンとこなかったけど、この本の解説でだいぶ分かりやすく頭が整理された気がするし、知れば知るほど社会のあらゆるものごとに関わってくるからすごく面白い分野だと思う。
主題『LGBTを読みとく』も、これだけパッと見るとうーん今更〜と思っちゃいそうになったけど全然今更なことはなく、むしろ知らなかったことや勘違いしてたことも多くて知ったかぶり大変失礼いたしました!!!(土下座)な本だった。
そんな歴史的、分類的あれこれを見据えてクィアという学問なのだな。
個人的には、文脈違うかもしれんけど「カップルでいることで得をする社会ってどうなのか?」て問題提起がされてることにすごく勇気付けられた…(独身アラサーの悲しき焦りを開き直らせているだけかもしれないけど)でも考えたうえでひとりの方がいいわ〜ていう結論になる人も絶対一定数はいるはずでしょ?!?!
そういう、LGBTだけの問題にとどまらず、かなり直接的にわたしの問題として立ち上がってくる事柄もあって、ここに順応できないのはわたしの落ち度かなと思ってしまっていたことも実はそういうことでもないのでは?と思わせてくれたというのがとてもいい読書をしたなという感じでした。 -
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ネタバレこの分野多少の興味はあるのだが詳しくなく、そして読んだら、ここ10年20年でもすごい変化しているもよう。多少整理できた気がして良かった〜
・LGBTと言う言葉はもはや差別隠蔽の指標として重要になっている
あー…分かる…(^_^;)かく言う私もこのタイトルだから気軽に電車の中でも広げて読んでたけど、ゲイとか同性愛とかって単語だとちょっとためらうところある…
・ホモソーシャルな絆はホモフォビア(嫌悪)を伴っている
そうそう、これ気になってたやつ。男の人たちがキャッキャたわむれているのを好む人の中に、ホモなんかじゃないから!!みたいに同性愛を見下す発言する人多いよな〜ての…
不快感感じるのは分かるのだが、差別意識表明しなくても良くない?て思っちゃう…ビミョーなところで私自身覚えがあるのでな…
そして時々「やおい」と言う単語が使われてたのに違和感なんですがw 私の感覚ではその単語は高河ゆんデビューあたりで盛んに使われてた印象…そしてその後すたれた気がしてたんだけど。
現役大学生がチェックしたそうだから、今も一般的に使われてんのかな…? -
Posted by ブクログ
ネタバレ◎ページ
21.23.29.55.69.95.127.142~147
◎メモ
・男女平等の観点から、働く理由は男性の稼ぎに関係なく女性の権利としてある。
・「女性ならではの視点」は女性に対して圧がかかる可能性がある。
・「女子力」も女性だからこうあるべきといった意味が含まれていて、性別で固定観念を植え付けていることになりかねないので避けるべき。
今の時代、女性だからこう、男性だからこう、といった固定観念はよくない。
・夫と妻の役割は昔みたいに「夫=養う、妻=家庭に入る」ではない。夫婦の数だけスタイルがある。
賃労働だけが家族を支える営みでない。家事だって立派な労働。
夫婦で共働きして支え合うこともいいし、良いなら夫だけが頑張って稼ぐスタイルでもいい。
(健康を害してしまったら元も子もない前提、自分が犠牲になってしまうのは家族にとってもよくないこと)
夫が絶対に養わないといけないといったスタンスがよくない。
性別に関わらず人を頼っていいし、無駄な頑固なプライドは自分を苦しめるだけ。 -
Posted by ブクログ
19人各人のフェミニズムがどこから始まったのかを綴ったリレーエッセイ。
フェミニズムが様々な差別を社会構造の問題として認識しているということを初めて知って、目からウロコの気分。
女性と男性、マジョリティとマイノリティ、そんな対立構造や、個人としての問題と考えていたが、この本で見方が変わった。
これまで味わった対応に理不尽だと感じても言語化できていなかったものが、フェミニズムという言葉を理解したことによって言語化できた。
時代が変われば立場も変わる。
誰であれ、自分が他者の権利を不当に奪っていないか?を考え続ける必要があると思う。
もっとフェミニズムについて知りたいと思った。 -
Posted by ブクログ
様々な分野の19人のフェミニストによるエッセイ。自分がフェミニズムに目覚めたきっかけについて語っています。
はっきりとコレ!というきっかけがあるひともいれば、子どもの頃からなんとなく世界に違和感があった…という人まで、きっかけは様々だ。
自分には理解が及ばないような苦しみからフェミニズムに辿り着いた方もいれば、自分の感覚と近くて分かる分かる!と思いながら読んだ方もいるのですが、鴻巣麻里香さんのエッセイは特に自分の感覚を言語化してくれたような感覚になりました。
若いときは「女性として抑圧を受けているという文脈が内面化されていなかった」という鴻上さんが、子どもを産んで仕事をしているときに、子育てに専念したらどうかと諭されて、これって私が「女だから」言われたのだと、男性優位主義の現実に気づいたとき「それは生まれてはじめて眼鏡をかけたときの感覚に似ていた。こんなによく見える!という驚きに勝る「今までほとんど見えていなかった」ことに気づいた衝撃」と書いていますが、自分自身の経験とも重なりました。
バックラッシュもあるし、一部のフェミニストたちがトランス差別をしていたり、落ち込むことも多いですが、フェミニズムは社会を良くするものだと信じていますし、同じように思っている人たちがこんなに沢山いることが心強い。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分の無意識さ、に気付かされた本だった。無意識とも言えるし、考えてもどうせ何も変わらないし、と諦めというか、考えようともしていなかったんなあと。フェミニズムって女性の不平等をなくそうっていうことだろうという浅い知識だけだったけれど、そうではなく、男性やあらゆるマイノリティの人も含め全ての社会の問題なんだなあと思った。男とか女とか、いろんなラベリングで人を評価したり判断せずに、ただの人間、として個人が見られる社会だったらいちばんいいけど。果たして自分はそれが出来ているか?他人を色んな物差しで測っていないか?偏見はないか?と問われたら自信がない。でもちょっと意識を持つだけでも、それだけで何か変わる気がする。
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Posted by ブクログ
ネタバレ言葉は人を傷つける
もやっとさせる言葉のその理由を詳しく解説した本
この例に出てくる会話の多くは、かなり言葉に悪意を感じるので読んでいてわかりやすい(でもそんな人がいたら誰もが離れていくと思う…)
ここで気にかけるべきは気を遣ったつもりが他人を傷つけている場合だ
傷ついたこともあるし無意識に傷つけている可能性もある
だが傷ついた自分も気にしすぎな部分もある
果たしてこれらのずるい言葉は、すべて本当に自分を正当化しようとして発言した言葉だと言い切れるのだろうか?
マイノリティや繊細な人、被害者側に寄った優しい本である反面、やや個人的考えや決めつけが多いとも感じた
誰も傷つけない考え抜かれた言葉は、表面的な話ということにもなるのではないだろうか?
疲れてる?と誰かに言ったとして、この本によれば失礼になるのかもしれない
他の言葉を選ぶべきなのだろう
しかし本当に心からその人を心配しているのであれば、どの言葉を選択するかが問題ではなく、その奥にある本心がきっと伝わると思う