伏見威蕃のレビュー一覧
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今回のテーマの中東の紛争に関しては、民族や宗教の関連もありかなり複雑なところがあって何度も読み返したりした。
特にスンニ派、シーア派の相関図は実際の歴史本なども見ながら理解して読んだ。
冒頭でのコートの盟友がラストでこいつか!って判明(暗号化されててわからない)したのと、主役のコートではなく盟友のチームのメンバーが最後目的を達したんだなと思わせる書き方が良かった。
コートが赤ちゃんに翻弄されるのかなと思ったけどそうはならなかった。
所々でコートの異常な強さがでてたけどもっと見たい。冒頭で多分暴れるのか?で最後まで引っ張ってその通りになってスッキリした。 -
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マーク・グリーニー『暗殺者の屈辱 下』ハヤカワ文庫。
シリーズ第12弾。
小説の中ではロシアに打撃を与えることが出来るのだが、現実ではそうはいかない。
結果的にCIAを裏切ることになったグレイマンことコートランド・ジェントリーはゾーヤ・ザハロフと共に再び生命を狙われることになるのだろうか。
ジュネーブに向かう列車の中で機密情報を収めた端末を巡り、ロシアの情報機関とゾーヤ・ザハロフの銃撃戦が展開される。ゾーヤとジェントリーが再会したのも束の間。端末の秘密を握るヴェレンスキーに体当りされ、ジェントリーは110キロものスピードで疾走する列車から転落する。
主人公が簡単に死ぬ訳は無いと思うが、ジェントリーはアルパイン・エアバッグなる登山用ベストを着ていたために九死に一生を得る。この辺り余りにもご都合主義的なのだが、良しとせねば。
アルコールとコカイン中毒のゾーヤとジェントリーの再会。2人は機密情報を巡り、共闘することに。
本体価格1,100円
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マーク・グリーニー『暗殺者の屈辱 上』ハヤカワ文庫。
シリーズ第12弾。長らく寝かせているうちに年を越し、春になってしまった。
海洋アクションあり、カーチェイスあり、銃撃戦ありと盛り沢山のスパイ・アクション冒険小説。今回はロシアの独裁政権によるウクライナ侵攻という世界情勢が関連するのでリアリティが増している。
グレイマンことコートランド・ジョントリーはロシアのオルガルヒの大型ヨットや豪華クルーザーを破壊する工作を行っていた。そんなジェントリーに突然CIAから仕事の依頼が入る。
今は敵であるはずのCIAからの依頼は、アメリカとロシアの情報機関の金のの流れを示す極秘情報が収められたデータ端末を確保することであり、それはロシア・ウクライナ戦争の停戦協定に影響を及ぼすものでもあった。
このデータ端末を巡っては、あのゾーヤ・ザハロフも別組織からの依頼で動いていた。ジェントリーは端末を手に入れようと行動を起こすが、セントルシア島でロシア軍の情報機関GRUの工作員ルカ・ルデンコに先を越されてしまう。
ジェントリーは汚名をそそぐべく、データ端末を追ってヨーロッパに渡る。
その頃、機密情報が収められた端末はゾーヤが手にしていた。端末の行方を追うロシアの情報機関とジェントリー。
本体価格1,100円
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感想としては最高の一言。今までの謎が解明されて一区切りという感じか。
上巻から下巻まで面白くてワクワクしながら最後まで読めた。
特に好きだったシーンは、
コートの父親との再会(とは言えないかも)シーン。感傷的になるのかなと思いきや父親を最初に見た一言に吹いたし親子揃って格好同じだし、父親もコートの父親な感じで尋問に来た警官を小馬鹿にしてるし、全然感傷的にならない。
でもこの場面の最後はしっかり感動するからとても良い。サザンロック好きになった。
あとザックとのコンビが最高だった。最強コンビ。掛け合いも面白くてザックのきょうだいって言うところが優しさあって良かった。
シリーズ重ねてどんどん面白くなっていくので次も楽しみだ。
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今回はグレイマンことジェントリーがロシアオルガリヒの豪華ヨットを沈める作戦を行うところから始まる。
そのスタートから想像できるように、今回はロシアがウクライナに侵攻した現在の世界が舞台である。
ただし、パラレルワールドのような設定になっており、西側諸国はロシアに経済制裁を施しながらも、制裁解除して国交正常化に向かおうとしているという国際情勢の話。
そんな世界情勢の中で世の中が不条理、不義理に動いていることにやるせなさを感じているジェントリー。
そんな彼の元にある情報が舞い込む。
それはロシアから西側諸国に流れ込む諜報員向けの金の流れを追いかけたものだった。
国のためになると思い、任務を受けるジェントリー。
しかしそこにはもちろんロシアの諜報部門も動き始めており。。
前作同様、アクションやスピード感はピカ一で面白い。
今までの作品以上に時間的に追われている感じが良かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ暗殺者グレイマンのシリーズ第5作、今までひたすら追われていた主人公グレイマンことコート・ジェントリーの逃避行と復讐劇がいったん区切りを迎える本作。
今までの4作とは一味違うように感じた。これまでどうも乗り切れないシリーズ…面白くないことはないんやけど、ちょっとリズムがないというか、キレが悪いというか、微炭酸というか…だったのが、ここにきて、メリハリ効いたアクションに伏線豊かなストーリー、登場人物の感情にも入り込みやすくなって、伏線回収含めてあっと驚きの展開で。
噂によるとトム・クランシーとの合作があってから一伸びしたんだとか。良い刺激や的を得た指導は成長にとっていかに大事かってことやよねぇ。
ここで終わっても良かった本シリーズだが、続編まだまだあって、それぞれ書評家のレビューも好意的な感じ。楽しみやなぁ。 -
Posted by ブクログ
国際秩序、世界秩序を歴史を追って、また地域に大きく括って説明している。
現在起こっている事象を、このような大きな歴史の流れを理解したうえで、捉えることが重要。
アメリカの国務長官は、原題ではSecretary of State of the United Statesとなり、外務大臣よりも広い意味を持つと思う。(大統領No2的存在)
それが、様々な歴史的知識、経験に裏付けられた人物が就任していることがアメリカの強みでもあるのだろう。
(と感じた)
以下抜粋~
・ヴェストファーレン和平条約は、諸国家の歴史の転換点になった。帝国、王国、宗教的権威ではなく、国家がヨーロッパの秩序の基礎単位であることが確認され、国家の主権という概念が、そこで確立した。
・中東はヴェストファーレン前の宗教戦争とよく似たーだが規模ははるかに大きいー紛争に捕らえられている。国内紛争と国外紛争がたがいを悪化させている。そこでは、政治、宗派、部族、地域、イデオロギー、長年の国益の衝突が、交じり合っている。地政学的な目的の軍務のために、宗教が「武器化」されている。一般市民は、宗派への協力を尺度に吟味される。
・ヒンドゥー教はじつに多様で、単純な定義を受けつけないー独特の神々、哲学的なしきたり、ヨーロッパならべつの宗教と定義つけられるような類似物を、すべてひっくりめているー多種多様な創造物の究極の統一に限りなく近づいたものであるといえる。「人間の現実の探求の歴史が長く多様であることを反映するとともに・・・すべてを抱擁し、無限である」
・ムガール帝国は、インドの多様な影響力を具現していた。宗教はイスラム、民族はトルコ人とモンゴル人、支配階級の文化はペルシアというムガール帝国が、地域のアイデンティティで細分化されていた多数民族のヒンドゥー教徒を支配した。