伏見威蕃のレビュー一覧
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【上下巻のレビュー】
お人よしの暗殺者、シリアへ行く。。。
今回ジェントリーはCIAではない仕事を引き受けにパリへ。素人からの依頼の為に情報不足な中、作戦を実行したジェントリーだったが不測の事態発生(展開的には予測通りではあるが)。しかも作戦完了かと思えたが、話は意外な展開を見せて未だ内戦の激しいシリアへ行く羽目に。訳者の解説にもあるようにシリア大統領として描かれるアッザムは実在の大統領をかなりなぞらえているとのことなので、緊迫感溢れるストーリーが展開される。シリアへの潜入、そこから更なる作戦へと展開へと目が離せない。潜入に関してはやはりグレイマンらしい活躍があり、今回も読者を唸らせる。目的 -
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トランプが一国の、しかも超大国の舵取りをするにはまったくふさわしくなく、危険満載な存在であることは改めて理解できた。しかし、この本で注目したいのは、そうしたクレイジーをなだめ、なんとか国家としての正統性を逸脱しないようにと心を砕く周囲の人間たちの姿だ。自分たちが忠誠を尽くすべきは現在の大統領でなく、「より高い忠誠」の対象である米国そのものである、と言うことだろう。ここが、中心人物への忖度を繰り返して恥ずることのないこの国の政権周囲の人間達と決定的に異なることだ。トランプは自分への忠誠を人々に求める。しかし多くの高官は(例外はもちろんいるが)、職務に対して忠誠を尽くすのである。
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【高速回転のコーヒーカップの中心で】テクノロジー,市場,気候変動という3つの要素が著しく加速傾向を見せ,もはやかつての暮らしに戻ることのできない世界をどう生き抜くかを説いた作品。絶え間なき変化の必要性と根強いコミュニティの安定の重要性を軸として筆が進められています。著者は,『フラット化する世界』等の著作で知られるニューヨーク・タイムズ紙のコラムニスト,トーマス・フリードマン。訳者は,これまで著者の翻訳を多数手がけてきた伏見威蕃。原題は,『Thank You for Being Late: An Optimist's Guide to Thriving in the Age of Ac
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下巻
アフガニスタンにて米陸軍特殊部隊と同盟軍は、タリバンの拠点を騎馬での移動と航空機からの爆撃により制圧を行い、要衝マザリシャリフの攻略を行うも、タリバン兵捕虜の蜂起し、CIA職員か殺され、マザリシャリフは再度戦場となる。
情景や距離感が掴みづらいけど、地図やマザリシャリフの略図や発生場所などのイラストがあるのは助かります。
戦闘の後、同盟軍との別れ、メディア対応、式典など、各員それぞれで表現される。
活躍した兵士達も、その後の派遣先で命を落とす記述もあり、終わってはいない事を理解する。
あとがきにもあるけど、物語の様な内容、登場人物達でした。 -
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9.11からアフガニスタンに降り立つ、米陸軍特殊部隊。既に潜入しているCIA隊員と現地の同盟軍と協力して、馬でも移動をして、目標に近づき、レーザー照射機などで座標を高高度のB-52やF-18伝え、爆撃を行い、騎馬で進行し制圧を行なっていく。
戦闘中などにも、各兵士の日常や家庭織り交ぜ、個人の想いを描いていく。同盟軍とも最初は溶け込めないが、寝食を共にする事や、乗り慣れない馬とのやりとりなどを経て、信頼を得ていく。
ノンフィクションでありながら、物語の様な感じの印象。
今まで、あまり読んだことは無かった、第160特殊作戦航空連隊 ナイトストーカーズのパイロット目線での記述もあり、貴重な感じかし -
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ネタバレコートがグレイマンになった経緯が、ずっと謎だった訳ですが、この作品で、その謎の解決に一歩前進した様ですね。
こう言う超人的な能力を見せるはぐれ者の人物のシリーズモノは、得てして、主人公がはぐれ者になった経緯を記すよりも、派手なアクションばかり続けがちですが、このシリーズはどうやら違う様です。
それと、“世界中の主だった”情報機関に狙われると言う事になっていますが、ここでは、世界最強の異名を取る情報機関には最終的に狙われることはなくなり、逆に協力を得られると言う事にもなっています。
グレイマン誕生の謎が、そろそろ明かされそうです。何と無くはわかって来ていますが。 -
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[大画の大河]シンプルな題名そのままに,国際社会を形作る世界秩序について語り尽くした作品。歴史的にどのような秩序が作られ,現代はその秩序がいったいどこへ向かおうとしているのか......。著者は,『外交』,『回復された世界平和』等の著作を有する元米国務長官のヘンリー・キッシンジャー。訳者は,幅広い分野の翻訳を手がける伏見威蕃。原題は,『World Order』。
国際政治界における「横綱」による一冊だけあり,どっしりと構えて外交の世界について考えるためにはうってつけの作品。世界史や外交史だけでなく,軍事や哲学も援用しながら導き出されるキッシンジャー氏の慧眼ぶりは,やはり読書後の満足感の違い -
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初めは、個人の紹介が多くて、退屈した話が続き、戦闘がない日の軍隊の退屈な生活の日々、便所の便を受けるドラム缶の処理などは、如何にも嫌な任務だった。初めは、退屈だったが、戦闘が始まり、記述がそこに行くとそこに居合わせた人しか書くことができない。緊迫した状況が伝わってきた。また、まだ、20代で、若いのに、戦闘で足をズタズタにされて、満足に歩くこともできなくなり、また、20代で、戦闘で、命を落として、戦争とは、悲惨と思った。しかし、この著者が書いているように、相手のタリバンの死体を見ても、何も感じないと書いているが、色々理由があるだろが、他人の国に勝手に上がり込んで、戦争を始めて、人殺しをして、また
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世界的人気ゲームMGS4で取り上げられた民間軍事会社PMCの真実に迫った一冊。
日頃から念仏のように「戦争反対だ」「憲法九条を守れ」などと唱えてばかりの平和主義者には、頭を撃ち抜かれるほどの衝撃で目を醒まさせられる内容。
かつての軍需産業は兵器や弾薬、装備品や車輌、艦船や航空機といった、ハードウエア産業の話だと思っていたのだが、イラク戦争の前後から、傭兵や民間軍事会社等の、ソフトウエア産業へと機軸がシフトしている。ベルリンの壁崩壊や米ソ冷戦の終結以降、世界的な軍縮の流れにより、かつての社会主義国家を中心に、軍事関係の人材の流出が激しくなっており、民間軍事会社は、能力や知識を持て余した軍事