伏見威蕃のレビュー一覧
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今回はグレイマンことジェントリーがロシアオルガリヒの豪華ヨットを沈める作戦を行うところから始まる。
そのスタートから想像できるように、今回はロシアがウクライナに侵攻した現在の世界が舞台である。
ただし、パラレルワールドのような設定になっており、西側諸国はロシアに経済制裁を施しながらも、制裁解除して国交正常化に向かおうとしているという国際情勢の話。
そんな世界情勢の中で世の中が不条理、不義理に動いていることにやるせなさを感じているジェントリー。
そんな彼の元にある情報が舞い込む。
それはロシアから西側諸国に流れ込む諜報員向けの金の流れを追いかけたものだった。
国のためになると思い、任務を受 -
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ネタバレ暗殺者グレイマンのシリーズ第5作、今までひたすら追われていた主人公グレイマンことコート・ジェントリーの逃避行と復讐劇がいったん区切りを迎える本作。
今までの4作とは一味違うように感じた。これまでどうも乗り切れないシリーズ…面白くないことはないんやけど、ちょっとリズムがないというか、キレが悪いというか、微炭酸というか…だったのが、ここにきて、メリハリ効いたアクションに伏線豊かなストーリー、登場人物の感情にも入り込みやすくなって、伏線回収含めてあっと驚きの展開で。
噂によるとトム・クランシーとの合作があってから一伸びしたんだとか。良い刺激や的を得た指導は成長にとっていかに大事かってことやよねぇ -
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国際秩序、世界秩序を歴史を追って、また地域に大きく括って説明している。
現在起こっている事象を、このような大きな歴史の流れを理解したうえで、捉えることが重要。
アメリカの国務長官は、原題ではSecretary of State of the United Statesとなり、外務大臣よりも広い意味を持つと思う。(大統領No2的存在)
それが、様々な歴史的知識、経験に裏付けられた人物が就任していることがアメリカの強みでもあるのだろう。
(と感じた)
以下抜粋~
・ヴェストファーレン和平条約は、諸国家の歴史の転換点になった。帝国、王国、宗教的権威ではなく、国家がヨーロッパの秩序の基礎単位であるこ -
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マーク・グリーニー『暗殺者の回想 下』ハヤカワ文庫。
グレイマン・シリーズの第11作。スパイ冒険アクション小説。
初期のグレイマンは世界中の諜報機関から命を狙われていたこともあって、冷酷無比な暗殺者として描かれていたが、最近は人間味あふれる人物として描かれているように思う。
今回はグレイマンことコート・ジェントリーが12年前に関与した任務と現在の任務とが交互に描かれ、それが交錯していくというストーリー。
12年前にゴルフ・シエラに加入させられたコート・ジェントリーはテロ組織KRFの副司令官の情報を入手するために仲間とパキスタンに向かう。しかし、KRFは大規模なテロを計画しており、ジェン -
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マーク・グリーニー『暗殺者の回想 上』ハヤカワ文庫。
グレイマン・シリーズの第11作。今回はグレイマンことコート・ジェントリーが12年前に関与した任務と現在の任務とが交互に描かれ、それが交錯していくというストーリー。
この前、松岡圭祐の『高校事変』を全巻読み終えたが、優莉結衣の活躍を見るとグレイマンなど大したことないななどと思ってしまう自分が恐い。無論、グレイマンの方が現実的なストーリーであるのだが、多少の誇張があっても良いのかも知れない。
コート・ジェントリーはアルジェリアのトルコ大使館に潜入する。パキスタンの情報員を探る任務だったが、ジェントリーは12年前に関与した南アジアの事件に関 -
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〈グレイマン〉シリーズ第十一弾。ジェントリーがある作戦の最中に十二年前に死んだはずの男を目撃する。そこから現在と十二年前ジェントリーがCIA特殊活動部地上班のゴルフ・シエラの一員になった頃から展開されていく。この過去の活動内容、ジェントリーの若さ、そういうのがとても興味深く、今と同じ部分とまだまだ未熟なところとがあって面白い。過去と現在と恐ろしい計画が進行してそれを阻止しようとするジェントリーの戦い。そのひとつひとつのアクションシーンの迫力が今作も圧倒的なスピードど緊張感を持って展開されていく。シリーズ十一作目になるけれど面白さが衰えることは全くない。次作が待ち遠しい。
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2001年から2016年に世界におきた、イノベーションとグロバリゼーションが世界に与えたものは何かをよく考えようというのが読者への投げかけです。
854頁におよぶトーマス・フリードマンの大作、読みでがありました。
下巻は、地政学的見地から世界の変化を考察するところから、コミュニティの重要さまでを描きます。
結論は、こうです。
「アメリカの悪いところは、無数のコミュニティ、田園地帯、都市部の多くが崩壊していることだ。
しかし、いまのアメリカの良さは、団結して、市民が自分の将来に責任を持てるようにスキルとチャンスを得るのを手助けしているコミュニティや地域も、無数にあることだ。
強権をふるう男では -
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2001年から2016年に世界におきた、イノベーションとグロバリゼーションが世界に与えたものは何かをよく考えようというのが読者への投げかけです。
854頁におよぶトーマス・フリードマンの大作、読みでがありました。
上巻は2007年のテクノロジーのブレークポイントから、変化に翻弄される社会や人々を描きます。
結論は、こうです。
「アメリカの悪いところは、無数のコミュニティ、田園地帯、都市部の多くが崩壊していることだ。
しかし、いまのアメリカの良さは、団結して、市民が自分の将来に責任を持てるようにスキルとチャンスを得るのを手助けしているコミュニティや地域も、無数にあることだ。
強権をふるう男では