ニーチェのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
砕けた言葉が使ってあるけど、すっと理解出来ない。まるで詩を読んでいるようだ。しかも、どちらかと言うと売れない詩人の。。
あのニーチェの、あのツァラトゥストラ、という予備知識、先入観無しに読んだら、多分駄作と思った気がする。
気に入った、あるいは、えーっと思ったフレーズはこんな感じ。
P26
俺が愛するのは、サイコロで自分にいい目が出ると、恥ずかしく思って、『あれっ、いかさまやっちゃった?』とたずねる人間だ。
P133
女はおもちゃであれ。まだ存在しない世界の美徳に照らされた宝石のように、純粋で上品な、おもちゃであれ。
お前たちの愛のなかで、星の光が輝いてあれ!『超人を産みたい!』が、お前たちの希望であれ。
P145
しかし、余計な人間たちでさえ、死ぬときにはもったいぶる。実が空っぽのクルミでさえ、音を立てて割られたい。
P171
君たちには、神というものを創造することができるか? できないなら、どんな神のことも語るべきではない。しかし超人を創造することなら、できる。
P182
以前、悪魔にこう言われた。「神にも地獄がある。それは、人間を愛していることだ」
そして最近、悪魔がこう言うのを聞いた。「神は死んだ。人間にたいする同情のせいで、死んでしまったのだ」
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Posted by ブクログ
ネタバレニーチェ。皆さん読んだことありますか?
実は私は初めてででありました。
何となく中二病、のイメージがあったんです。自意識やプライドが高く、劇的で劇画的。著作のなかの「神は死んだ」「ルサンチマン」などの言い回しは、哲学に関心のない方でも耳にしたことはあるのではないでしょうか。
ただ、最近はどうでしょうか。ニーチェの研究者ってのはあまり聞かない気もします。どんくさいみたいな雰囲気なんでしょうか。殆どイメージで語りますが、哲学の専攻でも英米倫理学とか、経済学とのつながりでJ・S・ミルやベンサム、A・スミスなんかはまだ読まれているような感じがあります。分からんけど。
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そんななか、今般縁あってニーチェの作品を読む機会を得ました。で、再びですが、ニーチェってどうなのよ、と自らに問えば、こう答えたいと思います。
文章は素敵、何となく面白い。でも、哲学的にはよくわからん。
はい、これであります。
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取り敢えずよかった点から。
本作は、著者が発狂し入院させられる前で、最後の脱稿した作品となります。あたかも自分が再び筆を執ることはないかと悟ったかのような、自らの作品や思想の振り返りをしているのが特徴になっています。
その意味で、本作はニーチェ自身による過去の著作の回想録のような構成になっています。かつてどのようなことを語り、どのようなことを考えていたのかは、本作を読むことで概ね(概ねですよ)理解することができるのではないでしょうか。ドイツ人やドイツ的考え方の否定、常識という価値の破壊・転換、等々であります。
いみじくも裏表紙に「ニーチェ自身による最高のニーチェ公式ガイドブック!」とありますが、いいえて妙ですね。表現はなんとも軽いのですが笑。次の作品を手に取るかどうかを決めるにはもってこいの、ニーチェ作品群を見下ろす恰好の展望台でありました。
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また、文章が非常に美しく、アフォリズムは鋭さの非常に印象的でした。批判はまさにナイフのように鋭く容赦なく周囲をこき下ろし、表現も二元論的(善と悪、死と生等々)なものが多く、このことからも力強い文章になっていたと思います。読中ふと感じたのは、哲学というよりもむしろ文学、という印象でありました。
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そして、哲学的な意味なのですが、これははよく分からなかったです。ニーチェって何が言いたかったのか。
可能性の一つは、「クレタ人は全員嘘つき」と語るクレタ人のごとく、眼前に問題を現出させ、さあ君たち自身がニーチェを判断しなさい、と言わんばかりの実存的投げかけを演出しているのか、と。分からないけど。全体を通じてなんだか禅問答のようでもありました。
あるいは、言葉を尽くしても最終的に人は分かり合えないことを、身をもって・作品をもって表そうとしているのかもしれません。きっと俺のことわかってくれる読者なんて殆どいないんだろうなー、などと思いつつ書いていたのかな、と夢想した次第です。
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ということでニーチェの著作でありました。
改めてですが、なかなか面白かったですよ。文章も素敵で。
そうそう、加えて一点申し添えると、訳が自然で読みやすかったです。ドイツ語をかつて勉強した身としては、関係節でだらだらと続くドイツ語の読みづらさは、翻訳でも「そのまま」残っていることが結構あるのですが、今回そのような困難はありませんでした。さすが新訳ですね。 -
Posted by ブクログ
ニーチェの生涯における究極のプロジェクトは「善と悪の価値を逆転させ、ひいては西洋全体の価値観を転倒させること」だった。
本書はこのニーチェの計画の核となる考えを著したものである。
ニーチェはこの転倒を成すために、まず「善とされているもの」「悪とされているもの」がどのように成立してきたかを明らかにした。
人間が社会生活を始めたのと同じくして、人間は「責任を引き受ける」という社会性を身につけた。そしてこの知はやがて社会に生きる人間にとっての支配的な本能となり、「良心」と呼ばれるようになった。
社会はこれを成員に守らせるためにさまざまな方法をとり、これが徹底されることで人間は安全性を手に入れた。
しかし、文明は人間に無償で幸福を齎したわけではなかった。社会の中で生きる代価として、人間が自らの欲望を棄てて生きることを強要したのだ。
これが、個人にとっての善が社会にとっての悪となり、社会にとっての善が個人にとっての悪となるという善悪の逆転であった。
そしてこれはルサンチマンの感情がもたらした転倒だったとニーチェは指摘する。
上記が本著におけるニーチェのコア・メッセージだと理解した。とはいえこれですべてが網羅できているわけではないと思う。
西洋古典独特の抽象的な題材かつ、婉曲的な表現が山盛りなので、決して読みやすい本ではないが、人類の本質的テーマである「道徳」の理解には欠かすことができない本だと思う。
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Posted by ブクログ
こんな感じだったんだ……。全然想像していたものとは違った……。超人・ツァラトゥストラさん、なんか思考がやたらマッチョじゃない?笑
女性蔑視とまでは言わずとも男性優位が根幹なのか、ちょっと読んでいて疲れた。女性の存在を男性を惹き立てるための道具のようにとらえている文脈が多いので、フェミニストが読んだら怒り狂うような気がするよ。
〈俺たちは薔薇のつぼみと共通点があるだろうか? 薔薇のつぼみは、ひとしずくの露を乗せているだけでも震えている。〉
〈(子どもと結婚について)神にも、やってきてもらいたくない。あいつ、自分がくっつけたわけでもないのに、祝福するために、足を引きずってやってくるからな!〉
〈短期間のたくさんの愚行——それが、君たちの恋愛だ。そして君たちの結婚が、短期間のたくさんの愚行を終わらせる。長期間のたったひとつのへまが始まったのだ。〉
〈ああ、天と地のあいだには、詩人しか夢見ることのできなかったものが、なんとたくさんあることだろう!〉
〈虚栄心のつよい人間は舞台にあがり、別の自分を演じる。俺はそのそばにいて、人生という芝居を見物するのが大好きだ。——憂鬱な気分を治してくれる。〉