町屋良平のレビュー一覧
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前から少し気になっていた作家さん。
好き嫌いが分かれる作品だな、と読んでみて思った。独特とも言えないが少し癖のある文体と平仮名と漢字の絶妙な使い分け。そのせいで読みづらいな、と最初は感じるけれど、私は読み進めていくうちに慣れていった。どっぷりハマったという感覚はなかったけどこういう本もあるんだ、というような、新しい音楽のジャンルを発見したときのような喜びがあって、それがこの本への抵抗感を薄めてくれた。文章自体も小難しさがなくて分かりやすいから物語もすんなり流れ込んできて、いつの間にか読み終わっていた。
ボクサー志望の秋吉、友達のハルオ、ハルオの彼女のとう子、ボクシング仲間の梅生、そして夫子のい -
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初町屋。芥川賞受賞作。ボクシング。純文学に適した題材のように、思う。自分をとことん見つめ、試合に臨む。
新トレーナーに代わってからグッと魅力的になった! 何でだろう…。己のことを自分以上にわかっていたからかな。前のトレーナーはなんか実体が伴ってない感じがしたんだ、何故か…。たの度々出てくる『対戦相手と仲良くなる』ってのは、なんだろう? 仲良くなる=解り合える、対戦相手とはもうひとりの自分。自分をわかる即ち、己のことをより理解するってことかな? 格闘技って、相手に勝つ前にまず自分に勝たないとダメだと思う。トレーニングをし、厳しい減量にも耐え——それは相手も同じこと。道中あれだけもがき苦しんで、彼 -
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大学時代に好きだった冬美を友達の照雪に取られるところだとか、弟の年上彼女を好きになってしまう所だとか、急に部屋をベッドだけにするところとか残念男性という感じでなぜこの行動に至ったのか??って思うところが多々…(´;ω;`)
時系列がとにかく分からなくて、大学時代、野球サークルの新歓だと思ったらインドでセリナを口説いていて、と思ったら弟の彼女、心佳ちゃんを好きになっていて。???私は今どこにいるの??って感じで、ショートストーリーをそのまんま繋ぎ合わせた感じだった。文章の言い回しは好き。冬美のことは大切に心にしまいながら、他の心惹かれる女性に出会って欲しい。最終くらいにある、弟に殴られる下りは本 -
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タイトルとは裏腹に、というかかなり尖った文章。生活とはなんだろう、これが生活なんだと区切りなく一気に進む。主人公の「かれ」を3人称として表現していくため、非常に客観的な文章となる一方で、とにかく溢れ出てくる言葉の数珠繋ぎ。おしゃれ、をこよなく愛するかれ、がコミュニケーションをとりながら、社会の中で生活している。退廃的な私小説ではなく、生活そのものに焦点を当てた非常に面白い作品。生活と題するだけに、本当に生活を共にしているような日常の連続を、途切れなく続けていく。小説の持つ、省略や想像させることでジャンプしていくような技を使わず、生活に焦点を当て続ける。前半戦は、割と上記の行ったり来たり、別れた
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Posted by ブクログ
町屋良平を全く知らずに、彼の一冊目の本として読み始めてしまったのが誤りだった。私小説を書いているという小説家の「私」が、私小説を書く際の小説の中の「私」と、書いている「私」の「ズレ」についてあれこれ考察している。実際の町屋良平がどの程度、「私」を紛れこませて書く小説家であるのかわからずに読んでいる読者の「私」は、小説の中の虚構と実人生の中にある虚構的に思える事象との間にどのような差異があるのかわからなくなってしまう。私小説を書いていると自ら言う「私」を、読者の「私」が「虚構」ではないかと疑いながら読むのだから、実に奇妙な作品である。しかも私小説を書いている「私」が喜寿の祝いに回転寿司を食べたい