町屋良平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
コミュニケーションが今一つ不十分で、不器用な高校生たち(男女6名)の四季を描いた小説。登場人物の主語や、平仮名が多い描写はクセがあって、読んでいて何となく馴染めなかった。不器用ながらも1つのこと(ダンス)に熱中する様子や、同級生たちと「つかず離れず」な不思議な距離感や、コミュニケーションが微妙にズレたまま継続する状態は、読んでいて甘酸っぱい。
「あと少しだけコミュニケーションが通っていれば、後の展開は異なっただろうに・・・」という惜しい場面が沢山あった。高校生の頃って、チャンスが沢山あって、人生の分岐点が繰り返される毎日だったのかも知れない。 -
Posted by ブクログ
読書開始日:2022年3月12日
読書終了日:2022年3月19日
所感
自分には合わなかった。
多分経験した人にしかわからない部分が多い。
自分はそういった人に寄り添えないのかと悲しい気持ちになった。
いつもの読書のような共感が本作からはどうしても得られなかった。読む速度がそれを物語る。
いざそういった人と対峙するとこんな感じなのだろうと思う。
ただ【生きるからだ】でも一文「人格より優先したいものが強くある」と言う部分はわかる気がする。ここ数ヶ月だ。自分も自己同一性をロストして、人格の不必要の可能性に気付いたのは。ただ上松程掘れてはいない。
書いているうちに共感がたくさん出てきた。以前の自分に戻るのが怖いこと、人格を失くすことで支障をきたすものが少なからずあること、人間味がなくなること
でも、自分が好きだと思える範囲を大切にするなら有効な手立てだと思う。
また読みたい。
【しずけさ】
大人ってのは、自我がない
話を自分で拓いていく人は、どれだけ語っても自分に辿り着けない。終着点が向こうから来ると思ってる。その逆はある程度が終着だと折り合いがつけられる人
粒子のこぼれで字を見る
ゆううつがために自分の欲望に沿った浪費ができないのがいま。だからこそ逆、適度な浪費
寝袋
【愛が嫌い】
感動
喃語
地震や不倫や金融崩壊。そういったカタストロフを想像せず築く丁寧な明日をうまく保てない
鬱は今が強い
ただそう言う雰囲気のことを言いたいだけ
憩えない
惹句
世間からすると「ふつう」の域に閉じ込められ、その中で稼ぎに育児にとフル稼働する真菜加
ひろ
【生きるからだ】
感慨の記憶
鬱はかなしみすら感じることの無い無感覚の蓄積
営業は相手の欲望を言語化し、それを叶えず自分の願いを相手に通すスキルが要求される
モネ、睡蓮
しろいうつわの底で水に浸っている鱈を見て、身につけた白い半袖シャツからのびた腕が涼しい
困難宗教という磁場
自己同一性なんてくそ、幻の自分でいい
人生の自己同一性をロストしている
なんかだれかを手本にして生きたくなった
仰臥
むした
生きがいで誰かを虐げている場合じゃ無い
生きがい=自暴自棄
夕餉
人格より優先したいものが強くある -
Posted by ブクログ
大人向けの青春小説を読んでいるかのような独特な世界観・独特な文章でした。
1年間にわたる高校生たちの友情や恋愛模様が描かれています。大きな盛り上がりというものはありませんが、話がディープな部分もあり、それに翻弄される高校生の心理描写を垣間見れます。爽やかな風が流れるというよりは、どこか無機質でドライな風が流れているような雰囲気でした。ダイレクトに描いているというよりは、間接的のようなどこか突っ伏した感じで遠くから高校生を描いていて、独特な青春小説でした。
特に特徴的なのは、文章でした。あえて一部を漢字から平仮名にする事で、堅苦しい文章から柔らかみのある雰囲気をさせてくれる印象がありました。全てわかりやすく漢字に変換していたら、堅いままで終わったかもしれません。
また、主人公を「彼」ではなく、「かれ」表記にする事で、かっこいい印象ではなく、あくまでも「普通」の高校生という印象がつきました。
あくまでも個人の見解なので、正解なのかはわかりませんが、これらが計算されているのであれば、町屋さんの文章力に凄みを感じました。
ただ、個人的にはこの作品を味わうには難解かなと思いました。相手に魅力を伝えるには、なかなか伝わりづらい部分もあり、良い意味で新しさを感じました。
馴染む人には馴染みますし、馴染まない人には水と油のように合わないのではと思いました。