町屋良平のレビュー一覧

  • 愛が嫌い

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    読書開始日:2022年3月12日
    読書終了日:2022年3月19日
    所感
    自分には合わなかった。
    多分経験した人にしかわからない部分が多い。
    自分はそういった人に寄り添えないのかと悲しい気持ちになった。
    いつもの読書のような共感が本作からはどうしても得られなかった。読む速度がそれを物語る。
    いざそういった人と対峙するとこんな感じなのだろうと思う。
    ただ【生きるからだ】でも一文「人格より優先したいものが強くある」と言う部分はわかる気がする。ここ数ヶ月だ。自分も自己同一性をロストして、人格の不必要の可能性に気付いたのは。ただ上松程掘れてはいない。
    書いているうちに共感がたくさん出てきた。以前の自分

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    2022年03月19日
  • 1R1分34秒(新潮文庫)

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    生の拳にグローブをはめて、決闘をするように。 消えてしまいそうな主人公の自我にボクシングのストーリーをはめて、語られている。 ここにある言葉に、破壊的なアッパーカットなんてない。気づけば自らの弱さを投影してしまうほど、柔らかな水面のような言葉がある。

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    2022年01月30日
  • ショパンゾンビ・コンテスタント

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    言語化できないものを表現する手段としての音楽。その輪郭をなぞる、理屈っぽい言葉。
    なんだか自分も「本を読み続けるゾンビ」のようなものだなあと思えました。

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    2022年01月22日
  • ぼくはきっとやさしい

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    ネタバレ

    "メンヘラ"と母親から言われる、地に足のついていないふわふわ系主人公。
    自意識は過剰だけど自我がない彼は、日記を書くことで自分の人生を創っている。思い出し、書き足し、細部を描写し・・・そうして、日記は自分よりも自分になる。
    彼が実存を自覚できるのは、自分の身体性を思い出せるとき。だから感情や痛み、そういうものを与えてくれる誰かに依存したくなってしまうのかな。
    彼に自分と似て非なる弟がいて良かった。ほんとに。
    他者との境界をようやく覚えて、彼は初めて"やさしく"なれたのだ。
    町屋さんの著作は初めて読みましたが、ハマりそうです。

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    2022年01月18日
  • ぼくはきっとやさしい

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    メンヘラというかなんというか。まあ主人公には共感できないけど、初恋こじらせるとこんな風になるのかなあ。

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    2021年09月09日
  • 青が破れる

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    独特な文章。
    私は少し読みにくかったけれど、読んでいくと慣れていく感じ。

    現実の一コマをのぞかせてもらったみたいな本でした

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    2021年06月20日
  • ショパンゾンビ・コンテスタント

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    音大を中退し小説を書く「ぼく」
    ピアニストへの道を突き進む「源元」
    源元の彼女で同じバイト仲間の「潮里」

    常に「ぼく」から見た一人称で語られる。
    挫折と羨望、そして叶わぬ恋…

    独特の文体、唐突に挿入される「ぼく」の小説。
    好き嫌いが分かれそう。

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    2021年03月08日
  • ショパンゾンビ・コンテスタント

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    こじらせ系の青春ストーリー。
    青春って泥臭くて、エゴや欲にまみれていて、めんどくさくて、でも美しいって言われる不思議なものだなと。

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    2021年02月08日
  • ショパンゾンビ・コンテスタント

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    光がほとばしる音を言葉で紡ぐ作品。
    空想と会話とモノローグが散らばる様子に僕はリアリティを感じとった。

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    2021年02月05日
  • ふたりでちょうど200%

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    鳥井と菅(と坪井)がある一時点までの人生の一部分を共有しながら途中から分岐していき、それぞれ混ざり合ってふたりでちょうど200%になる、もしくは途中でそうなってから溶けていく。
    帯の「転生したらまた友達になった件」というキャチコピーを信じると騙される。

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    2021年01月26日
  • しき

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    大人向けの青春小説を読んでいるかのような独特な世界観・独特な文章でした。

    1年間にわたる高校生たちの友情や恋愛模様が描かれています。大きな盛り上がりというものはありませんが、話がディープな部分もあり、それに翻弄される高校生の心理描写を垣間見れます。爽やかな風が流れるというよりは、どこか無機質でドライな風が流れているような雰囲気でした。ダイレクトに描いているというよりは、間接的のようなどこか突っ伏した感じで遠くから高校生を描いていて、独特な青春小説でした。

    特に特徴的なのは、文章でした。あえて一部を漢字から平仮名にする事で、堅苦しい文章から柔らかみのある雰囲気をさせてくれる印象がありました。

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    2020年11月01日
  • しき

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    青春小説。かなの使い方がおもしろく、非常に読みやすいけれど、淡々とした仄暗さと切なさがある。青春時代のジタバタやモヤモヤや家族や友達を俯瞰で描いたような感じ。

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    2020年10月28日
  • ショパンゾンビ・コンテスタント

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    著者の作品は初めてでしたが、軽いテンポの文体で楽に読めた。青春ストーリー。会話の紡ぎ方が独特。この作品だけなのか筆者の作風なのか?わからないけれど、嫌いじゃない。さわやかな風が吹き抜けた後のような読後感。登場人物たちの個性の度合いも丁度よい。

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    2020年10月21日
  • ショパンゾンビ・コンテスタント

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    初出 2019年「新潮」4月号

    芥川賞とったら文芸誌1回掲載で単行本になるのね。

    タイトルの「コンテスタント」はコンクールに挑戦する人という意味らしい。これを知らない人は読んでも面白さが十分わからない。
    クライマックスでショパンのコンチェルトop.11といわれてもピンとこないので、読み終わってからYouTubeで聴いて「ああこれね、ピアノは4分待つんだね」と思うような人間には理解が浅くなるのだろう。

    主人公が書く小説の出だしがたくさん登場し、現実と入り混じって進行するのは面白い。というか、小説に書いた事を面白がって実行もする。
    「 」に入れられたセリフと、入れられてないセリフが交互に置か

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    2019年11月27日
  • ぼくはきっとやさしい

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    男メンヘラ、果敢に生きる。恋に落ちるのは、いつも一瞬、そして全力―。無気力系男子・岳文、ピュアで無謀な恋愛小説!

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    2019年10月01日
  • ぼくはきっとやさしい

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    ネタバレ

    帯に「男メンヘラ果敢に生きる」ってあったからグチャグチャな自己完結恋愛を期待してたけど、中身はあっさりしてた。
    そもそも主人公メンヘラじゃないじゃん。腑に落ちなかったけど、時間が経ってから、これが今の空気感なのかもと思った。相手に踏み込まない、自分の気持ちを汲み取って欲しい。神聖化しすぎ…そう思うと勉強になった。
    あと、世渡り上手な親友の将来が月収7万のブロガーっていうのも、世相を感じるな

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    2019年09月13日
  • ぼくはきっとやさしい

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    実母からもメンヘラと言われる岳文。恋をして恋をして、その先は?

    うーん、きっと題名のように優しいんだな、優しすぎ? 優しさとか弱さとか伝わってきました。町屋さんの本を読んでいると、この本もそうだけれど、若いな〜って感じる。若いならではの感情、空気。自分が若くなく年取っているということなんだろうけど。表現とか嫌いでないのでこれからどういう内容を描いていくか興味津々といったところ。今回は、前半の恋をしているところ、良かったね、表現とか。

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    2019年05月06日
  • 青が破れる

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    ずっと空を見上げていたような、そんな小説。そして、青が破れて、涙がこぼれて、今生きている自分の足元に目を落とす、そんな小説。

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    2019年05月03日
  • ぼくはきっとやさしい

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    ‪芥川賞から間髪入れずに新作。でも初出は2017年だから受賞後第一作というわけではないのか。本作も生きる実感を求める男の話。繰り返し出てくる食べ物や水は生のモチーフ?書くという行為の描写も著者によるメタな自己言及のようで面白い。ただ、主人公がなかなか気持ち悪い性格なので感情移入は難しかったw‬

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    2019年03月17日