熊谷徹のレビュー一覧
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ドイツ人は日本人よりもかなり多くの休暇を取っていながら、GDPは日本を上回っている。働けば働くほど国が豊かになるという考えは正しくはない。
長期休暇を取り身も心もスッキリさせることで、仕事に復帰した後も効率良く仕事を行うことが出来る。
ドイツでは残業をする程熱心に仕事をしている姿よりも、時間内にきっちり仕事を終わらせることを評価している。
政府の労働者へのサポートが手厚い。例えば、リストラしなければいけない状況になったときは短時間労働という形をとり給与を減らす。その減らした分の67%は政府が負担し支払う。
ドイツは2009年からの5年間で財政赤字を96%も減らし、2014年に歳入が歳 -
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■日本人は自由時間を犠牲にして長く働いているのに一人当たりの労働生産性も可処分所得もドイツよりかなり低い。だからこそ日本の働き方改革には大きな意味があるともいえる
■なぜドイツの労働時間が短いのか
①法律
・ドイツでは労働時間についての法的規制が日本よりはるかに厳しい
・まとまった休暇を取れる枠組みも法律で設けている
・ほとんどの企業が1日10時間の上限規制を厳守している(適用除外あり:企業の管理職,病院の医長,住み込みで介護する人 など)
②効率を重視し無駄を嫌うドイツ人のメンタリティ
・「滅私奉公」の精神は無きに等しい
■日本で働き方改革を実現するための第一歩は「労働契約書」の締結を義務付 -
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定期的に訪れるドイツ関連書籍読みたい熱。
ドイツ人の質素な暮らしと、それを支えるワークアンドバランスの徹底。全てが良いとは思わんが、見習うべきポイントは多い。
日本はモーレツに働いて会社の愚痴を同僚と飲みながら喚き立てることにに生きがいでもあるのかね?という場面はまだまだ根強いし、かく言う私もそのマインドが刷り込まれていたりする。社会制度と周囲の環境的に、長期連休なんて取る雰囲気じゃないのは早急に改善して欲しい。
とはいえ自分の周りでも、後ろめたさなく有給を消化できたり男性が育休を取得したりと良い傾向だなという実例は増えてきてる。労働生産性がドイツのほうが約50%も高く、GDPも負けたん -
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ネタバレ日本は名目gdp成長率が鈍化した、ドイツは上昇した。ドイツの賃金水準は大きく上回る=労働組合が強い。顧客に忖度しない。
シュレーダー氏の改革=社会保障制度を制限、ミニジョブと呼ばれる低賃金労働市場を生み出した。反面、ワーキングプアが増えた。=アゲンダ2010。
労働生産性が高い。インフレ率が高い。円安。
以上の原因で、GDPは日本を追い越した。
仕事が残っていても夕方には帰る。世界で最も労働時間が短い。1343時間。日本の労働時間はドイツでは36年前に当たる。
法律で10時間以上の労働は禁止、サービス残業はアリえない。残業をさせるためには事業者評議会の同意が必要。30日間の有給休暇。金曜の1 -
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日本での働き方しか知らない自分にとって、意表をつくような内容が多くあると感じた。また、ドイツで働くことを羨ましく思った。
全体を通して、ドイツでは労働時間に対して法律で厳しい規制があるが故に短い労働時間が実現できていると感じた。サービスに対して過度に期待していないという国民共通の考え方も労働時間の短縮につながると思う。
日本より少ない労働時間と人口でなぜGDPが日本を上回ったのかは正直わからなかった。
日本とドイツを比較していいところ、改善できるところどちらもあると思うがまずは自分のできるところからドイツの考え方を取り入れてみようと思う。 -
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ネタバレドイツで29年間暮らしている日本人の方の本。
ドイツの新しい通貨は時間である。という言葉があるそうだ。
ドイツ人は消費すること自体に喜びを見出さない人が多い。休日はショッピングではなく、自然と親しむ。
数週間休暇を取り、仕事を忘れる。
皆んながそうだから、お互い様だという考えが浸透している。
仕事は会社がやっており、属人的なものではない。という考えを持てば、有給休暇取得100%を実現できると説く。
もう一つは、ドイツのサービスの悪さと日本のサービス過剰についてである。
相手に不快感を与えない範囲くらいに留め、過剰サービスは減らしていけば労働時間を減らすことができるのではないかとの提言。
最後に -
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▼感想
・お金に支配されないように、心にゆとりを持つことは大事ですよね、とても納得しました。自身の考え方に似ている点も多々あり参考になる書籍でした!
▼メモ(抜粋)
・P21:ドイツ人の誕生日パーティーでは、「プレゼントはいらないので、料理やデザートを持ってきてください。」と言われることが多い。
・P79:お金の奴隷にならないための前提は、自由時間を増やし、心にゆとりを持つことだ。そのためには社会全体が働き方を変え、過剰サービスを減らす必要がある。
・P81:ドイツ人は無理をしてまで、お金を稼ごうとはしない。ある意味で労働に対する見方が、日本人よりさめている。「労働によって自己実現をす -
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イスラエルとロシア、イスラエルとドイツ、中国の関係性が学べた。まだまだ知らない事が多いが、そうした事を一つ一つ偶発的に学んでいくのは楽しい。
イスラエルがイノベーション大国になる上で重要だったのは、1991年のソ連崩壊。ソ連ではユダヤ人差別がはびこっていたため、多くのユダヤ人が出国を希望していたが、ソ連政府は許可していなかった。ゴルバチョフ共産党書記長に就任し、出国規制が緩和された。その後ソ連が解体されると、堰を切ったように多くのユダヤ人がイスラエルに移住した。ロシア通の佐藤優がイスラエルのモサドとパイプを持つのもこうした経緯があるからか。
イスラエル建国の父である初代首相ダビットベングリ