熊谷徹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読もうと思った理由
働き方改革(長時間労働)について諸外国での例からヒントになると思ったから
気づき
・ほとんどのドイツ企業では1日10時間の縛りが厳密
に守られている。実際大半の企業では午後6時ともな
れば一部の管理職をの除いて社員の姿は見られなくな
る
・ドイツ人は効率を重視し、無駄を嫌うバイタリテイを
持っている
・日本では大半の人は「ルールを破らない」という性善
説(信頼)が社会の基盤となっているが、ドイツでは
「書面にして制裁措置を決めておかないと、必ずルー
ルは破られる」という性悪説(契約)が基盤となってい
る
・労働契約書はどちらか一方の権利と義務を主張するた
めだけのものではない。ドイツでは企業・社員の双方
に権利と義務があると考えるのが常識だ
・ドイツ企業なら上司は社員の健康と安全を最重視する
ことを義務付けられているので、体調の悪い社員に業
務の続行を命じることはありえない
・法律や規則を何よりも尊ぶドイツ人はみな、法律だか
ら仕方ないと割り切っている
・アメリカのサラリーマンは休暇中に自分の仕事を同僚
に奪われることを恐れる傾向があり、まとまった日数
の休暇をとらないことで知られる。その背景には法律
で労働者の休む権利が保障されていないという実態が
ある。ドイツの大半の企業では半年の試用期間を経れ
ばすぐに30日間の有給休暇が与えられる
・気分転換には最低2週間が必要
・BMW、アウデイなどの大企業は短くても1か月、長
ければ1年間の長期休暇を与える「サバテイカル」と
いうものを導入している
・会社組織というものは管理職も含め欠員があっても回
るものであり、「余人をもって代えがたい」という人
はほぼ皆無だということがわかる
・ドイツ企業は社員にさまざまな権利を認めているが、
その権利を悪用した場合、容赦なく制裁の鉄槌を振り
下ろす
・ドイツでは同じ目標を達成しても、残業時間が短いほ
うを高く評価する。効率性重視
・人間関係を重視する日本の商慣習では多くの顧客がい
つでも担当者に連絡するのが当たり前と考える土壌が
ある。その担当者と2週間も連絡が取れなくなるとい
うことは言語同断であるがドイツでは代理の同僚がき
ちんと対応すれば顧客は満足する
・ドイツでも重要な会議の根回しや稟議がないことはな
いがそういったことに日本ほど時間を割かない。いく
ら社内での連絡を密にしても成果が生まれなかったら
全く評価されないという前提があるからだ。過程より
も結果が重視される
・ドイツの中小企業は日本の中小企業に比べると国際的
なマーケテイング力が強い。よって国内での下請けと
いう認識も少なくなる
・ドイツでは費用対効果を度外視してまで無料のサービ
スを提供することはない
・ドイツ企業ではいくら重要な取引先からの依頼とはい
え他の社員に残業を強いるような仕事は断るのが当た
り前だ
考えさせられることがたくさんあり、社会全体の考え方、商習慣、法律仕組みなどかなり違うのでヒントになることはかなりあったが、日本のいいものは残す、悪いところは諸外国を少しづつまねるというのがよいのではないか。ドイツのやり方は知識としてまず持ち、考え方を理解し意識することが大事だと思いました。 -
Posted by ブクログ
仕事は重要ですが、自分の時間を犠牲にすることに他なりません。我々ドイツ人にとって、休暇とは、人生の中で最も重要なものです。 裁判官との雑談より p17
休暇を含む自由時間=他人が侵してはならない神聖な宝物 p18
…ドイツ人の労働時間が短い最大の理由は、法律による規制だと考えている。 p81
本当にリッチな人とは、お金だけたくさん持っている人ではなく、自分の時間をたくさん持っている人だとドイツ人を見ていてつくづく思う。 p90
社会的市場経済
・「それぞれの」雇用契約(書)
・従業員を解雇から守るための法律
・短時間労働(クルツ・アルバイト)制度
・労働者の代表が監査役会メンバー
法律によって労働時間を制限すると同時に、仕事への高い集中度と具体的な成果を要求することによって、労働生産性を高くしている。 p169
日本人が取り入れたい、ドイツ流・報われる働き方27
2 打ち合わせや会議は、どんなに長くても1時間以内に。
5 退社する時、翌日達成すべき課題リストを机上に。
6 課題リストに優先順位を付け、処理できたら、さっさと退社する。
25 仕事の効率を引き上げるには、スポーツによる健康管理が重要。
… p172-177 -
Posted by ブクログ
サービス品質がよろしくないのはどうかと思うが、生産性を高めるところは大いに見習うべきだ。
…ドイツでは仕事が人につくのではなく、企業についているのだ。
ドイツの企業では、管理職も含めて、「余人を持って代え難い」、つまり「その人でなくては仕事がつとまらない」という状況は、ほとんどない。そのかわり、担当者が2週間会社に来なくても、他の社員がお客さんの問い合わせにすぐ対応できるように、書類や電子ファイルをわかりやすく整理しておくことが徹底されている。
…グループの調査を重んじる日本に比べると、ドイツははるかに個人主義が強い社会である。「全ての人は、自分のことだけを考え、神様は全ての人のことを考える」という言葉は、個人主義社会ドイツを象徴する言葉だ。…
ドイツ人は、「人々が全体の調和よりも、個人の利益を追求する社会で、最低限の秩序を守るためには、法律や規則で市民や企業の行動を律する必要がある」と考えているのだ。
私は、ドイツ人が法律遵守を重んじる性格は、この国の強烈な個人主義の裏返しだと考えている。
ドイツ人は、無駄な仕事をしたり、無駄な時間を費やしたりすることをひどく嫌う。ドイツの大半のオフィスで書類がすぐに見つかるように整理されている理由の1つは、彼らが書類を捜すために時間を無駄にしたくないと考えているからだ。
また、ドイツ人は、仕事をする時に「費用対効果」の関係を常に考えている。費やす時間や労力に比べて、得られる効果や利益が少ないと思われる場合には、仕事を始める前に、「そのような仕事をする意味があるのか」と真剣に議論する。
■日本人が取り入れたい、ドイツ流・報われる働き方
1.自分に与えられている権限の中で決められることは、自分の責任で判断する。
2.打ち合わせや会議は、どんなに長くても1時間以内に。
3.出張報告書や打ち合わせのメモを書く時には、最も重要な内容だけを簡潔に記し、ペーパー1枚にとどめる。
4.メールの送り先の数は、最小限に。
5.退社する時には、次の日に達成するべき課題を、箇条書きにして自分の机の上に置いておく。
6.課題リストには優先順位をつける。
7.まず顧客の問い合わせを最優先で処理する。
8.重要で複雑な課題は、集中度が高い午前中に処理する。
9.社内の問い合わせなどの場合は、メールを極力書かず、口頭で済む連絡は口頭で済ます。
10.どんなに忙しくても、労働時間が10時間を超えそうになったら、代謝する。
11.繁忙期でも1週間に1度は早い時間に退社して、仕事とはまったく別の活動を行い、気分転換を図る。
12.会社から与えられた1年あたりの有給休暇の日数が14日間ならば、思い切って14日間全部消化してみる。
13.ただし、長期休暇は課の全員が交代で取るようにすることが重要だ。
14.長期休暇中はには、…会社のメールは読まない。
15.全ての課員がアクセスできる共有サーバーを作り、誰が見てもすぐに業務を担当できるようにする。
16.サーバー内の電子フォルダーは、年度や件名などで、できるだけ単純に分類し、誰でもすぐに書類を見つけられるようにする。
17.誰かが長期休暇を取る時には、顧客から問い合わせがあっても、他の社員がすぐに対応できる体制をとる。
18.生活リズムを朝型に変更し、1日を有効に使う。
19.早く退社できるように、昼休みは45分以内にとどめる。
20.9時から17時の間は、タバコやコーヒーの休憩
21.特定の仕事を仕上げなくてはならない時には、電話がかかってきても出ない。
22.最優先で仕上げるべき仕事がある時には、アウトルックのカレンダーを、終日「ビジー(多忙)」とマークする。そうすれば、他の人に打ち合わせなどの予定を入れられない。
23.社内の打ち合わせが多すぎると、特定の仕事に集中できない。自分で入れる打ち合わせの予定は、1日当たり1回に限る。
24.社内の打ち合わせがない週を、月に1回設ける。
25.仕事の効率を引き上げるには、スポーツによる健康管理が重要。
26.少なくとも自分が属する部や課の上司や同僚に説明して、理解を得ることが必要だろう。
27.自分が会社で仕事をできる陰には、家族の協力もある。したがって、退社時間を早めて、家族を大切にすることも重要だ。 -
Posted by ブクログ
「日本社会では『頑張り』や『粘り強さ』が賞賛される傾向が、いまなお根強い。これも、日本で過労死や労働自殺が大幅に減らない原因の1つだが、もはやこうした精神主義とは決別すべきだろう。」(p155)
同じ成果ならなるべく頑張らない方がいいよね、という話を人にしたことがあるのですが、きょとんとされたことがあります。何言ってるんだろう、この人、みたいな。
働き方改革にようやく着手した日本。残業時間の削減が叫ばれていますが、具体的な方法として取り組まれているのは、事務の機械化ぐらいでしょうか。だらだら残業、付き合い残業はやめようみたいな。結局個人のせいにして、ちゃんと考えようとしない。相変わらず「頑張ること」が評価されるし、お客様にも「尽くす」ことが求められる。労働力の投入量を減らさなきゃ、何にも解決しないのにね。
労働時間は短いのに、経済は絶好調のドイツ。その労働環境と日本の労働環境とを比較して、日本の問題点を明らかにした本です。身の回りからできる「働き方改革」のヒントも載っているのですが、やっぱり個人で環境を変えることには限界があるなぁと思います。でも勇気をもって悪循環を断つよ!!