最東対地のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人気絶頂のアイドルグループのセンターを見事勝ち取ったるるの顔と体に突然現れた黒いシミ。シミによってアイドル生命を断たれたるるは、とある霊能者を紹介された。しかし、紹介された霊能者は変人霊能者コンビで……!?
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久しぶりの最東対地さんの本。今まで読んできた本の中で一番コミカルなタッチの話だった。アイドルグループのセンターに上り詰めたるるという少女が、原因不明の黒いシミに悩まされ、アイドル業を続けることが絶望的になってしまった。
方方に救いを求めたどり着いた男から、大阪にいるとある霊能者たちを紹介される。藁にもすがる思いで、一路大阪へ出向いたるるであったが、そこで出会った霊能者はイケメ -
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Posted by ブクログ
140文字で描く怪談。ほとんど歌詞のような意味不明な内容のものからオチまでちゃんと着いた物語になってるものまで作家それぞれ個性が出ていて面白かった。
もちろん私の好みは短くとも物語になっているものだ。下手の横好きではあるが物を書いたこともあるので僅かな字数で書くことの難しさはわかる。でもこの短編集はおそらく一般ウケは狙ってないように思う。ああ、でもWebで人気の意味怖に近いものがあるかもしれない。短すぎるだけに文章の裏を読む想像力は必要だ。
澤村伊智のは短いながらもやはりキレがあった。あとは一田和樹、岩城裕明の作品が個人的には好みだった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ遊郭というか色街である夜凪を舞台にしたホラー小説を書くために取材に赴き各地で語られる怪談を収集する作者最東。そうしていくうちに別々の夜凪で語られる共通の遊女「梅丸」の話を耳にする。
いいですね。ホラーホラーした展開。かかわった人がどんどん消えていったり今までかかわっていた人が全然違う人だったり、とか王道な展開も。
ただこの手の話って「話の畳み方」が難しいですよね。あんまり綺麗にこれまでの怪異に説明がついたらホラーというよりミステリに寄っちゃうし、かといってなにもかもわからないままフェードアウトされてもお話の面白さがなあ・・・・今作もちょっと最後が力技っぽい印象も。作者消えて編集部からのお知ら -
Posted by ブクログ
ネタバレ読みやすいから逆に想像しやすくて堅苦しい文体のホラー小説より恐怖感は高かった。
ミステリだと少し軽く感じるのにホラーだとこれくらいの方が怖いの、なんでだろう?
伏線回収も上手かった。
って思ったけど伏線の張り方が上手いと思った。
すごい丁寧に風呂敷を広げている感じ。
大切な人を守るために調べていたはずが自分もとっくに当事者だった、という王道ホラーでだんだん恐怖の正体が開けていくのはすごい良かった。
描写が脳内で映像にしやすいタイプの文章。
キムラサンに持っていかれちゃう時の心理描写?がすごい好き。
ラストの産まれてきたのが人形、ってオチと描写は蛇足かな?と思った。
終でおわって良かった