トモセシュンサクのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今回は龍園潰しの時と同じくらい、綾小路の陰謀と読みが面白かったように思える
学年末の特別試験を前にして、突如追加の特別試験が行われることになった1年生組。しかし試験という名を冠しつつも実態はデスゲームの如く、誰を蹴落とすか投票するだけという有り得ない内容
これまでCクラスって落ちこぼれなりに協力して試験を乗り切ってきたし、協力が難しい状況でも自分の持てる力を発揮しようというポジティブな方向性に動いてきた。それがここに来て、ただ不要な生徒を決めるだけ。それによりクラスに不穏な空気が蔓延してしまうネガティブな展開になるとは思わなかった
一方で不要な生徒を決めるということは、それぞれがクラスに対しどの程度貢献してきたか、これまでどれほどの信頼を勝ち取ったか、今後の働きに期待できるのかという部分が明るみに出ることにもなる
だからこそ、Aクラスは試験が発表された瞬間に誰を振り落とすか決まってしまうし、Bクラスは一ノ瀬を中心として盤石の態勢が敷かれ、Dクラスも不要と思われた龍園が助けられることになる
そういった光景はCクラスでも展開され、一年を通しての成績評価が為される。
第1~2巻の頃はクラスの厄介者として描かれていた須藤、池、山内の3人。彼らは生活態度や成績の低さから早い段階で退学候補となってしまうが、結局はクラスへの貢献性によって優劣が別れてしまう。須藤は問題は多いものの最近の頑張りや体育分野の実力があるし、池はサバイバル試験の際にアウトドア知識を披露しクラスを助けた
そんな二人に対し何も出来ていないのは山内だけ。それどころか今回は坂柳に利用されてしまう愚行を犯す。彼が退学させられたのはある意味当たり前だったのかもしれない
また、この試験を乗り切るために新しい顔を披露した堀北と平田の行動も印象深い
堀北は綾小路を結託して退学させようとするクラスの空気に抗うためにこれまで以上に前に出て発言し、クラスを纏め上げた
平田も誰かが退学させられる状況を回避するために善人の仮面をかなぐり捨て、自分に批判票を入れるように誘導した。結局はそこの行動すら平田の評価を上げる結果に繋がったのは皮肉だけど
どちらも一年間の活動や貢献が実り、新たなステージに進んだことを感じさせるような投票過程だった
そして、もう一つの面として綾小路が賞賛表で第一位となったのは面白い
綾小路は暗躍はしても表面的には何も無い大人しい生徒として取り繕ってきた。だというのに彼は一位になってしまった
これには坂柳の謀略も絡んでいるのだけど、それにしたって42票の賞賛票は多すぎる。まるで彼がCクラスの本当の中心人物であると明示しているようだった
今回の試験を通して、また次年度から本格的に綾小路を退学にさせる魂胆を明確にした綾小路の父親
それを前にして遂に綾小路は坂柳と対決する意志を固めたようで
どちらも裏から策謀を回すタイプなだけにどのような戦いが展開されるか楽しみだ -
ネタバレ 購入済み
これだよこれ
今巻はBクラスのカリスマ、一ノ瀬帆波を中心とした話になります。彼女の過去が明らかになり、順調に主人公に堕ちていきます。
前巻とは違い、今巻は主人公が最後に逆転ホームランをかっ飛ばしてくれましたので、すっきり満足できました。 -
Posted by ブクログ
最初の中間テストや須藤の暴力事件の際に退学者が出てしまうかもみたいな展開は有ったものの、それ以降は退学者が出るような試験は無かった
それがここに来て退学者が出るかもしれないルールを備えた特別試験が登場。もしかしたら誰を退学にするかを巡って様々な陰謀が張り巡らされるかと思いきや……
もし龍園がまだ野望を持っていたら、彼の陰謀によってとんでもない展開になっていたかもしれないけれど、展開の中心になったのが堀北兄を狙う南雲だった為にそこまで悲惨な結果にはならなかった印象がある
そもそも7.5巻で信用できない南雲の底知れなさは描かれていたのだから、この巻で彼が激しく行動してくるのかと予想していただけに少し拍子抜けした感は有ったかな?
又、南雲は「俺の手を読める人間なんて一人もいません」と豪語していたけど、彼が気付いていないだけで綾小路だけが南雲の陰謀を早い段階から見抜いていた点などから、これまで敵対していた龍園ほど恐ろしい存在ではないのではないかと思えてしまう
どちらかと言うと、坂柳が裏で一ノ瀬に対してどのような罠を仕掛けたのかが気になってしまう
それ以外ではある意味王道的な寄せ集めでバラバラだったメンバーが次第に結束を固めていく描写はそれなりに好みのものだったかな。特に幸村と石橋の関係性が変化していく過程は良かった
本筋とは全然関係ないけど、大浴場のシーンは笑ってしまった。更にその時に限って龍園がやる気を見せるのも面白かった。
そうだよね、男子高校生が何人も風呂場に集まったらそういう話題になってしまうよね -
Posted by ブクログ
短編集、というよりもクリスマス直前のあれやこれやのほのぼのや策謀を纏めた長編と長編の間の話
今回の話の肝はやっぱり軽井沢の心情変化。龍園との決着の時点で既にその兆候は見えていたけど、今回の話で本格的に寄生先として綾小路を選んだようで
デートを申し込み、自身への好意が全開な佐藤に対し利用できるか出来ないかの基準でしか見ることが出来ない綾小路。自分は誰も好きになれないのではないかと思う彼と、自分を守ってくれる対象として彼氏を必要としてきた軽井沢。どちらも普通の恋愛が出来ないタイプであり、契約で繋がった二人はある意味最適なパートナーとなっていくのかもしれないと思えた。まあ、軽井沢の方は前回の決着を通して成長できた部分もあり、モノローグで自問しているようにそろそろ本格的に綾小路に恋心以上のものを抱いても可怪しくないような気もするけれど
ラストの綾小路に名前呼びされて慌てる軽井沢は挿絵も相まってかなり破壊力が有りましたね
又、前回決着で敗れたものの退学を思いとどまった龍園。野望を無くした彼がどのように残りの学園生活を過ごすのかと疑問に思っていたが、南雲の話を聞かされたことで一人大人しく過ごす道は無くなりそうな予感。やはり綾小路の本性を知っている人間は貴重だから、今後何らかの形で巻き込まれていくのだろうか?
一方で興味深いのは坂柳の今後の行動や対南雲の構図が改めて表明された点か
次巻以降も陰謀が飛び交う展開になりそうで楽しみだ -
Posted by ブクログ
ネタバレ綾小路と龍園が本格対決する巻。二人の読み合いと決着はなかなかの見ものだった
そして軽井沢が完全にヒロインポジションに収まっている……
軽井沢って初登場時は好印象皆無のキャラだったのに、4巻以降の展開で完全に化けた印象。屋上の場面は軽井沢の成長と覚悟を感じられて本当に良かった
又、そのシーンで綾小路が助けに来る展開も驚かされると共に龍園との対立が最終局面に辿り着いたことを感じさせるようなものだった。そもそも中盤あたりで軽井沢を切り捨てるような発言をしたのだから、絶対に助けに来ることはないだろうと読んでいただけに小細工をせずに堂々と現れたシーンは本当に驚きだったな。そこからの大立ち回りも格好いい
そういや綾小路が格闘戦も心得が有るって設定すっかり忘れてたな……
今後のストーリーに絡んできそうな綾小路の父親も登場。彼がどのような人物かイマイチ見えてこないけれどやっている事がかなりゲスいので、今後どのような形で敵対してくるのか恐ろしく感じてしまう
というかそんな父親でも手を出せないってこの学園の影響力や背景はどうなっているのだろう?
あまり本筋とは関係ないけど綾小路グループが彼らなりのペースで日々を順調に楽しんでいたのは印象的。どうしても勢力対抗や陰謀などが多いため、ギスギスした場面が多くなる本作でこのように穏やかな空間は貴重に思える -
Posted by ブクログ
第一巻の時と同じく試験勉強がメインになるけれど、一風変わったルールによって既視感は少ない
特に第一巻の際は須藤など赤点組にどうやって勉強させるか、高得点を取らせるかという点がメインになっていたけれど、今回は特殊ルールや櫛田の存在によって単純に勉強すれば良い事態ではなくなっている。
改めて見ると第一巻の頃のバラバラだったDクラスがよくもここまで纏まったものだと感心。特に須藤の変化なんて最たる例だよなぁ
ただ、試験そのものについては龍園との駆け引きは有ったものの、特別試験のように裏を読む必要がなかったためかそこまで激しい展開にならなかったのは残念。ただし、終盤に綾小路が仕掛けていたトリックについては驚いたが
むしろ今回は綾小路の人間関係に大きな変化が生じたことがメインになるかな。
前回辺りから本格始動した綾小路と堀北を中心として平田や軽井沢、そして須藤が参加する集団を中心として物語が展開していくことになるのかと思いきや、綾小路が別グループを作ることになるとは全く予想していなかったよ。
メンバーは幸村はこれまで多少出番は有ったもののモブ寸前、三宅と長谷部は初登場。これで佐倉が参加しなければ読者としては非常に寂しい集まりになるところだったね。ただ、人間的に未完成な部分が見受けられる綾小路にとってはこのような集まりこそ必要なものだったんだろうな。他にも軽井沢が綾小路の誕生日を祝っていたのは少し意外だった。それ以上の予想外は佐藤の出現と接近ではあったけれど。果たしてどうなるのだろう? -
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優秀な者だけが好待遇を受けられる実力至上主義の学校で繰り広げられる人間模様を描いた物語の第5弾。
今回の舞台は体育祭ということで。これまでは頭を使った駆け引きがほぼすべてだったのに対し、体力と時の運がモノを言う争いがメインとなっていました。
そしてヒロイン・堀北が覚醒する巻でしたね。これまでもそのチャンスは何度かあったはずなのですが、イマイチ掴み切れていなかったようで。そういう意味で、堀北はポンコツヒロインと言っても過言ではないのでしょうかねぇ。
実社会で必要になる「実力」とは、自身の能力だけに頼るのではなく他者を掌握し利用する力だということですか。それを理解し、そのための「駒」を手に入れた堀北が、今回なめまくった辛酸を今後どのように挽回していくのか楽しみです。
あと、部分的とはいえようやく実力を隠す必要のなくなった綾小路がどう動くのかも非常に気になるところですね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ綾小路の異常性が周囲にどんどん認知されていくなぁ。黒幕としてクラスを操る手段は手に入れたけど、強敵の龍園と一之瀬に疑いを持たれたのはこれからを考えるなら相当痛いんじゃないだろうか?
また、一之瀬が綾小路と同じプランで試験を乗り切ろうと考えていたどころか、本当の優待者を看破したのは驚いた。一之瀬って周囲の協調を重視するタイプと思っていたけどかなり頭脳タイプっぽい?
予想外だったのは軽井沢の抱えていた過去はかなり壮絶だったらしいということか。女王様タイプで支配する側に回っていなくちゃ安心できない姿勢が虐めによる反動とは…。でも脇腹にあった古傷はまた別の理由によるものなんだろうか?
また、小中と虐められていたことを理解しながらあんな扱いが出来る綾小路はやっぱ異常……。そういえば前巻の堀北も意図的に体調不良に追い込んでいたんだっけ…… -
Posted by ブクログ
3巻目を迎えたクラス対抗実力バトルシリーズですが、今回は離れ小島でバカンス―と思わせてのサバイバル戦というわけで。まあ、サバイバルというよりはアウトドアって感じですが。
この巻のクライマックスにて、とうとう主人公である綾小路の真のスタンスが明かされるわけで。彼の真の姿と普段の言動にギャップがありすぎて違和感がすごいことに。
まあ、権謀術数に優れていても、イコールでコミュニケーション能力があるわけではないのでしょう。というか、そこが彼にとって唯一の欠点であり、この学園にやってきた理由の一つなのではないかと邪推します。
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Posted by ブクログ
ファミ通文庫の「バカテス」シリーズとガガガ文庫の「俺ガイル」シリーズを足して3で割って、今回はそこに「逆転裁判」成分を加えたような話。
クラス同士の揉め事をジャッジするのに生徒会が出張る辺り、最近流行の学園モノで生徒会が尋常じゃない権力を持つのはもうテンプレを越えた宿命なのかと。あ、「俺ガイル」はそうでもなかったですかね。あれは例外中の例外、いたって普通の生徒会ですか。
新登場にして今回のキーマンであるキャラの佐倉さんがお気に入りです。生理的に受け付けるのが難しいキャラが多い中、ようやく裏表の少ない普通のキャラが出てきたような気がします。 -
Posted by ブクログ
ポイントによる盛大なクラス間格差のある学校で、最下位のDクラスとなった主人公が成り行き任せで奮闘する話。さすがのベテランらしく、文章は読みやすく引き込まれた。会話文ばかり1ページ続くこともあるのだが、シナリオライターとしての腕で飽きさせない。そのまま学園AVGとなってもおかしくない感じ。変なハーレムでもなく妙なリアルさもなく、クラスメイトとの距離感というか親睦の深め方というか、人間関係の展開のさせ方が妙に上手い。ヒロインはヒロインとして描くも変に読者に媚びたりせずそのヒロインとしてありのままでいて、それでも経験を経るうちに成長する。とにかくこなれていてさすがといった出来だった。高校入学からクラスメイトとの出会い、クラスカーストルールの判明に小どんでん返しと1巻が一番見せ場が多かったと思う。これからにも期待。
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