柏木ハルコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今までで1番しんどい巻だったかもしれない。
大型で猛烈な台風と、それに伴う高潮により東区を含む東京東部一帯が水没。義経は引きこもりの笹原香の救出に向かう。雨も止んだ正にその時、荒川が決壊した。海抜0メートル地帯に濁流が押し寄せる。
漫画だからこれは仮の物語だけど、海抜0メートル地域の危険性は決してありえない話ではない。作者は2018年岡山真備の被災者にも取材している。あのとき、私のツイッターにはありえない様な事実が飛び交った。
災害は想定外の連続。
その場その場での迅速な判断が求められる。
その判断が正しかったか、
後になってみなければわからない。
いや、後になってもー‥‥
災害経験者には辛い巻かもしれない。
人と接するのが難しい笹原香には
人にはわからない辛い場面が次々と
人と関わる仕事の義経には辛い場面
が次々と起こる。
災害経験者ではない私でも辛いのだから‥‥
それでも義経は人が最低限の生活をするため
できることをする。
見ておきたい。
これは百万もあるだろう
災害バリエーションのひとつに過ぎない
のだろうけど。
恒例、今回カバーを外した時の下にある装丁には
【災害対策基本法】第五章 災害応急対策 第五節 避難者の保護 第一款 生活環境の整備(避難所における生活環境の整備等)の一節が載せられていた
曰く。
第八十六条の六
災害応急対策責任者は、災害が発生したときは、法令又は防災計画の定めるところにより、遅滞なく、避難所を供与するとともに、当該避難所に係る必要な安全性及び良好な居住性の確保、当該避難所における食糧、衣料、医薬品その他の生活関連物資の配布及び保健医療サービスの提供その他避難所に滞在する被災者の生活環境の整備に必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
第八十六条の七
災害応急対策責任者は、やむを得ない理由により避難所に滞在することができない被災者に対しても、必要な生活関連物資の配布、保健医療サービスの提供、情報の提供その他これらの者の生活環境の整備に必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
←このとき、責任者(だけでなく多くの公務員)もたいてい被災者なのに、義務として災害被災者保護に努めなくてはならない。ホントに頭が下がります。
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Posted by ブクログ
新卒公務員の義経えみるが配属されたのは福祉事務所。
えみるはここでケースワーカーという生活保護に関わる仕事に就くことになったのだが、そこで生活に困窮した人々の暮らしを目の当たりにして――
新聞メディアはもちろん、現職のケースワーカー、医療、福祉関係者の方も注目する本格派ドラマ!
[生活保護]に向き合う新米ケースワーカーたちの奮闘劇、開幕!
受給者の人生に体当たりで向き合う中で、相手の人生の思いがけない面を知り、相手が困っていることをどのように知り、相手との信頼関係を築いて支援するかを手探りで考えながら勉強し奮闘するえみるの成長が、リアルな1巻。 -
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良作
TVドラマ化もされた有名作で、連載開始から既に10年近く経つ作品だが、今回初めて読んでみた。
社会問題の深いところに切れ込んでいて、非常に良い作品だと思う。
また、個人的に作者の柏木ハルコの作品はデビュー作から知っているだけに、「絵がうまくなったなあ」「いい作品を描くようになったなあ」と感慨深い。
生活保護に関する役所の部署は、本当に本作のように大変なんだろうか?
だとしたら、非常に厳しい職場だと思う。
そういう点も含めて、社会でもっといろいろ考えるべきではないかとも感じた。
テーマが深いだけに重い作品ではあるが、一読の価値があるというか、一読すべき作品だと思う。 -
Posted by ブクログ
貧困ビジネス編がとりあえず最終巻を迎えた。
ふつうは貧困ビジネスから被害者を救い出したことで、ドラマや映画ではそれで終わりになる。けど、ケースワーカーの仕事は、そこから未だあるのである。「知的障害」の手帳を取得すれば、就労支援は義務ではなくなる、とは知らなかった。ただ、59歳からの取得はハードルは高い。角間さんの場合は、青森の児童養護施設の所長さんが幸いにも彼のことをよく覚えていた。当時は「知的障害」の認定をしない方が就職しやすいということで手帳を取らなかったらしい。7-8歳の知能で、今まで1人で犯罪にも手を染めず生きてきたことが判明する。角間さんはやっと人生をやり直す鳥羽口に立つ。「路上生活者の中には、精神障害や発達障害の疑いを持つ者、更には障害者手帳取得の可能性を持ちながら未診断の者がかなりの数存在する」(25p)らしい。私も、その疑いのある者を知っている。彼は最後は病室で亡くなったけど、彼の一生は果たして幸せだったのだろうか?
このシリーズは必ず買うようにしている。最終ページに虫眼鏡を持って来ないと読めないくらいの、取材した全国のケースワーカー、NPO法人、社会福祉法人、その他様々な団体の「個人」への「謝辞」が記されていた。その真摯さに、そこから産み出される漫画に、いつも感動する。今回から「大水害」編に移ったため、多分作者は、真備の2018年大水害の取材に来ている。岡山旭東病院、まび記念病院、真備地域生活支援センター、真備支え合いセンター、真備連絡会、玉島協同病院などの文字も見つけた。つまりちゃんと「生の声」を聴いている。
非常に大きな台風が、東京を直撃する。低気圧が海水を上に引っ張る。満潮時と重なった時には高潮になる。そうすると、海抜0メートル地帯は忽ちかなり広範囲に「水没する」(今まで東京がこうならなかったのが不思議なくらい)。漫画では、とりあえず今のところは一階は水没していた。次巻、荒川が決壊するらしい。「日常が水没し、隠れていた『現実』が露わに。これは絶望の夜明けか、それともー」と帯にある。次巻まで、また一年待たなくてはならない。 -
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虐待父
虐待していた父親には何も罰が下らないというやるせなさ。
生活福祉課の人間だと言って病院に入り込もうとしたのに…
そしてあの父親はお金あるのに息子に税金から生活保護出るのもモヤモヤする。
あの父親から代理徴収みたいな制度ないんだろうか。