和田忠彦のレビュー一覧

  • クオーレ

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    本書のタイトルにもなっている、クオーレ・Cuoreと言うイタリア語の意味を調べてみましたが、心と言う意味以外に、胸中、情愛、優しい心情、思いやり、良、気分、気持ち、勇気、やる気、元気、などの意味のある言葉とありました。

    19世紀のイタリアの状況と比較して、必ずしも今の世の中において正しい価値観ではないかもしれませんが、本書で書かれている心のあり方すべてが否定されるべきものでもないと思います。

    大人になったら今だからこそ忘れがちな、大人から子供に対する愛情や敬意、世の中に奉仕してくれている人への敬意などのクオーレを思い出すことができました。

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    2025年01月29日
  • クオーレ

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    アミーチスの理想や愛国心より主人公のエンリコの日常生活による心理描写の方に惹かれてる
    その方がずっと好きだった

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    2023年09月12日
  • ウンベルト・エーコの世界文明講義

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    『もちろんわたしたちは、理解できないものに名前をつけるだけではなく、視覚的に表現することだってできる。しかしこうしたイメージは、不可解なものを「表象する」わけではない。ただたんに、わたしたちに不可解ななにかを想像するよう促し、そのあとでわたしたちの期待を裏切るだけだ』―『絶対と相対』

    ウンベルト・エーコの講義録を読んでいたら、もう三十年以上前の飲み会での話を思い出した。それは学校を卒業していきなり英語を使って仕事をすることに苦労していた頃の話。正確には仕事以外の場面でする会話って苦労するよね、という話の流れだったのだが、ある(業界他社だが同窓の)先輩が、自分も英語が得意ではないけれどある時オ

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    2023年06月06日
  • ウンベルト・エーコの世界文明講義

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    西洋美術作品や書物を引用して、あるテーマにおいて人々はどんな見方をしてきたのかという事柄を問う作品。急ぎ足で読んでしまったために、理解しきれないところもあったが拾い読みでも大変面白い見解に触れることができた。

    美しさ・醜さの章では、美しいとは何か。醜いとは何かを様々な時代の美醜の描かれ方を通して解明する。

    美しさについて。「美の経験はいつも、私たちがその一部をなさないこと、どうしても直接参加したくないようなことを前にして、そこに背を向けながら感じるものだったように思う。美しさの経験とそのほかの情熱のかたちを分けるか細い千は、私たちが美のあいだに取る距離に引かれている(p59)」などの記述や

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    2019年03月22日
  • パロマー

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    海が見たくなる。波を目で追いながら、パロマー氏のように抽象的世界に遊んでみたい(できないだろうけど)。

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    2018年01月17日
  • ウンベルト・エーコ 小説の森散策

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    エーコの訃報に接し、再読。「わたしたちは生涯を通じて、なぜ生まれ、そしてなぜ生きたのかを語ってくれる、わたしたち自身の起源の物語を探しているのです。」いつかエーコの体験したような最高に美しい物語を生きてみたい。

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    2016年02月25日
  • カルヴィーノ アメリカ講義 新たな千年紀のための六つのメモ

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    カルヴィーノから未来へ向けられた、文学についての6つの提言。
    その中でも注目すべきは「軽さ」。
    あゝ、なんともカルヴィーノ的!
    他の文学者、学者なら同じことを言うだろうか。

    純文学でございと重々しく後代にのしかかっていては、文学は途絶えてしまうだろう。
    文◯春◯や☓原☓太郎氏に、利権を死守するべく選挙に立候補する方々にぜひ手向けるたい言葉である。

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    2012年12月10日
  • パロマー

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    浜辺・・・好きですね・・・本の中の浜辺ですけれど・・・風に吹かれて時を忘れられるような場所に憧れます・・・カルヴィーノの肖像って見たことないんですけど濃い顔なのかな

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    2009年10月04日
  • パロマー

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    カルヴィーノの作品でも1、2を争う解り易さのおかげで、突拍子もない幻想譚にも素直に感動できる。ボルヘスの『伝奇集』と併せて読むと別世界へすっ飛ばされること間違いなし。

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    2009年10月04日
  • パロマー

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    「見えない都市」でもそうであったように、カルヴィーノは、この「パロマー」でも各文章群を数学的な配置に収めることに成功している。パロマーの場合のそれは、3、という数字を基にするもので、あるいは「ソナタ形式」の入れ子、とでも言ったらよいかも知れない構造である。註には、この本が出現する章の順番通り以外にも読んで構わないと記させているが、個人的には、各章の3拍子を味わいながら読むのが、やはりよいような気がする。それにしても、そのような「形」から思考へ至る道筋が、カルヴィーノは好きなのだろうか。

    パロマー氏、というのが登場人物の名前であるが、彼の名が有名な天文台と同じ名であることには、何か意図があるの

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    2009年10月07日
  • 「見えない都市」を歩く 文学で旅するイタリア

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    旅をすることと作品を読むことは似ている。自分人生とは全く違う文化・背景に分け入って行きながら、自らの過去を重ねたり、未来への糧にしたりする。
    本書はまさにイタリアの土地ごとの作家の人生・作品を通して街の空気感を感じることのできる、「読書の旅」本としてとても贅沢な読書体験ができた。
    作品に反映されている時代性・土地の空気感…そういったものを感じながら旅・読書ができたら、何て良いだろうと思う。

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    2025年09月23日
  • パロマー

    購入済み

    全編パロマー氏の思索によって埋め尽くされた本。訳の問題か、原著もそうなのかわからないけど少し読みづらかったかな。
    思索に耽りがちなパロマー氏にちょっとずつ愛着がわく

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    2024年11月18日
  • クオーレ

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    「ぼくがいく、アメリカへ、かあさんをさがしに」マルコ13歳、名作アニメ『母をたずねて三千里』の原作を収録。

    小学3年の少年が1学年の学校生活を記した日記をベースに、愛国心や博愛などについて説いた児童向けの読み物、という体裁。新学期の10月から翌年7月まで正味9ヶ月間の物語のなかに、教訓的かつ心温まる?両親からのメッセージや、毎月1話ずつ先生からの紹介として「今月のお話」などが挿入される。

    徹底した「愛」の精神、ハートフルな世界観。学校ものらしく個性的な先生や児童の面々とぶつかり合いながら、家庭では親子の絆を深めつつ、10歳の少年が成長していくという流れ。また一方で、当時のイタリアの生活にお

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    2022年12月18日
  • ウンベルト・エーコ 小説の森散策

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    小説家で記号論学者のエーコの文学論。テクストと読者。虚構と現実。その二つの関係をクロスさせながら、境界の曖昧さを示し、文学の機能と意味を探る。大学での連続講義録。

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    2022年10月13日
  • きっとあなたは、あの本が好き。 連想でつながる読書ガイド

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    作家別に紹介した読書ガイド。とても良心的だと思う。自分としては「コナンドイル」の章でピンチョンの新訳が出ているのを知ったのがよかった。希望としては、取り上げた作家が限らているのが残念なので、シリーズ化してくれるとうれしい。

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    2019年05月01日
  • ウンベルト・エーコの世界文明講義

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    知の巨人、ウンベルト・エーコの様々なテーマの講義集。
    『薔薇の名前』で大ベストセラー作家になったエーコだが、博覧強記ぶりに驚かされる。

    縦横無尽に古今東西の賢人が出てくる。

    面白かったのは、
    以前TV番組にアポロ月面着陸陰謀説が放映されて真偽が気になっていたが、
    当時アメリカと競っていたソ連が、月面着陸について何も言わなかったことが、月面着陸が真であったことの証拠であろうといっていることに腑に落ちた。

    この本は、教養が身についていないとなかなか読めないだろうと思える書。

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    2019年02月13日
  • ウンベルト・エーコ 小説の森散策

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    元ネタがわからない引用が多く、どこまでが独断と偏見か判別しづらく、説明が必要以上に難解で、とにかく知恵熱出るほど難しかった。
    散策なんてもんじゃない。未開のジャングルに分け入る覚悟が必要だ。

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    2018年10月12日
  • パロマー

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    2008年11月19日~20日。
     小説なのかエッセイなのか哲学書なのか、ただの自意識過剰人間のつぶやきなのか。
     なんだかんだいっても面白い。

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    2018年01月06日
  • きっとあなたは、あの本が好き。 連想でつながる読書ガイド

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    村上春樹/ルイス・キャロル/大島弓子/谷崎潤一郎/コナン・ドイル/J・R・R・トールキン/伊坂幸太郎/太宰治

    どれかの名前にピンときたら読んでみてもいいかもしれない。
    書評家、作家、翻訳家が10人。
    ブコウスキーの訳者として知られる都甲幸治さんをホスト役にして1作家3人ずつの鼎談方式のブックガイド。

    ブックガイド好きな上に本について語り合ってる人たちも好きな自分には楽しかった。

    各テーマも興味深く、例えばキャロルは「あえて男三人で『不思議の国のアリス』を語る」とか太宰は「ダメ人間を描く小説の作者はダメ人間か」とか。

    なるほど~と膝を打ちたくなるような考察もあって面白かった。いやあ、自分

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    2017年11月25日
  • きっとあなたは、あの本が好き。 連想でつながる読書ガイド

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    最近全然小説を読んでいないので、なんか読んでみたいなとまず軽くジャブぐらいの気持ちで読んでみたら、実際の本を読まなくても良いんじゃないかな?と思うぐらいに面白かった。中ではとりあえずカズオ・イシグロが気になる。それと『痴人の愛』の猛プッシュぶりに、これは読まなくてはならないのかもなと思った。

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    2016年07月23日