【感想・ネタバレ】「見えない都市」を歩く 文学で旅するイタリアのレビュー

あらすじ

「想像力」という地図を携えて、いざイタリアの旅へ

イタロ・カルヴィーノ、チェーザレ・パヴェーゼ、ナタリーア・ギンズブルク、ウンベルト・エーコ、アントニオ・タブッキ、ウンベルト・サバ、ディーノ・ブッツァーティ、ジュンパ・ラヒリ、そして須賀敦子……イタリア文学の名作の数々を“街”という視点で編み直す。北はヴェネツィア、ミラノから、南はシチリア島まで。個性豊かなイタリアの各都市を訪ね、文学作品を手に歩くような視点で、作家たちが遺した声と足跡をたどる。
本書内に登場する作家たちとの親交も深いイタリア文学の泰斗による、斬新かつ詩情豊かな文学ガイド。

2022年4月~6月にNHKラジオ第2「カルチャーラジオ 文学の世界」で放送された講座の、待望の書籍化!

【内容】
1. 旅立ちにあたって――《見えない都市》とヴェネツィア
2. 故郷の風景──カルヴィーノとサンレモ
3. 作家たちの遭遇──パヴェーゼ、ギンズブルグとトリノ
4. 子どもと労働者の街トリノ──『クオーレ』と『マルコヴァルド』
5. 旅のはじまり、謎のはじまり──タブッキのジェノヴァ
6. 夢と物語と災厄──ピノッキオと『デカメロン』のフィレンツェ
7. 国境の街、混淆の文化──ズヴェーヴォとサバのトリエステ
8. 歴史からこぼれ落ちた島──ピランデッロと『山猫』のシチリア
9. 半島のなかの異郷──『キリストはエボリで止まった』と『フォンタマーラ』
10. 陽気と喧噪の裏側──フェッランテ、モランテとナポリ
11. 堆積する時間──モラヴィア、パゾリーニ、ラヒリとローマ
12. 生き急ぐ街──エーコ、マンゾーニ、ブッツァーティとミラノ
13. 水が刻む時、ふたたび《見えない都市》へ──ヴェネツィア

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Posted by ブクログ

旅をすることと作品を読むことは似ている。自分人生とは全く違う文化・背景に分け入って行きながら、自らの過去を重ねたり、未来への糧にしたりする。
本書はまさにイタリアの土地ごとの作家の人生・作品を通して街の空気感を感じることのできる、「読書の旅」本としてとても贅沢な読書体験ができた。
作品に反映されている時代性・土地の空気感…そういったものを感じながら旅・読書ができたら、何て良いだろうと思う。

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2025年09月23日

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