オノ・ナツメのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
オノナツメさんの作品は、すごく好みの作品と苦手な作品の差が大きすぎて、今回も、えっ、ゲートボール!?と読む前は多少躊躇いましたが(とはいえ作家買い(笑)、結論からいうと、この作品に出会えて本当に良かったと思いました。
ゲートボールを中心に話が進むけれども、「ゲートボール」をするため集まるメンバーのささやかな身の回りの出来事や絆のお話で、あくまでゲートボールは話の構成のための素材といった感じですかね。
町内のみんながこうやって繋がっているってのがとても印象的でした。笑顔あふれる地域社会を垣間見れたような気がします。こういう温かみのあふれる町って憧れます。読んでてほっこりしました。 -
Posted by ブクログ
近くの古本屋でたまたま目に止まったから買ってみた
黒い枠に太い線で描かれた舞台の断片
最初の数ページを繰る時に持った印象と物語から受けた印象は全く違うものだった
華奢な体躯 大きめの瞳 重ための瞼
この作者さんの描くキャラクターはデフォルメされていた方が好みに合う
間取りが想像力をかきたてる
チェレやルーカがマッシモと出会った時の話があっても良かった
そういった意味でアルは作者の中で特別な存在だったのだろうか
僕の好きな登場人物は誰だろう
人は自分と似た人物や全く対照的な人物に魅かれる ような気がする
そういった意味ではこの物語の中に僕が好きな登場人物はいなかった
-
Posted by ブクログ
オノ・ナツメさんの短編集。
父と子、兄弟、同僚、上司と部下など男同士の関係を描いた6編。
「箱庭」が一番きれいにまとまっていたな~。
娘がアメリカ人男性と結婚した父の話。嫌いじゃないけど優しくもできない…という不器用な人だけど箱庭づくりが趣味というところからも繊細さがうかがわれる。婿さんも一生懸命でかわいい人だった。
「湖の記憶」は個人的には一番好きな話だけど、ちょっと後半説明がちになってしまっていたのが残念。前後編くらいでじっくり描くくらいがちょうどよさそうな内容。でもあえて1話で終わらせるからこういう読後感にできたのかな、という気もする。 -
Posted by ブクログ
『リストランテ・パラディーゾ』の外伝3巻目。
いちおうこれで終わりなのかな?
政治家たちの話、リッツォ氏の恋、ロレンツォが老眼鏡デビューする話、ジジと少女の出会いの話。
前半はリストランテの人々はメインでは出てこないけれども、それはそれでこの人たちのあったかさが伝わってくるのが不思議。
常連客のリッツォ氏、プレイボーイで今回も「けしからん!」と思って読んでいたけどキューピッド役を買ってでようとする姿を見てやっぱり憎めなくなってしまった。
ジジがひそかに好きなので今回メインになるお話があってうれしかった。ジジには幸せになってほしい~。言葉は少ないけどこのリストランテとみんなをすごく大事に思っ