あらすじ
父親と息子、兄と弟、上司と部下、そして仕事の相棒。男同士の関係は複雑で、時に単純――。男の絆を情緒豊かに描いた、オノ・ナツメ初の短編集!それぞれに。どれもみな。北イタリア、日本、ボストン、ニューヨーク……微かに繋がる6都市6篇のショートストーリー。
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Posted by ブクログ
男同士の心の繋がり?心を通わせる様を描いた短編集。外れなし。どの話もほっこりした気持ちをあたえてくれます。あまのじゃくなヒト、大切な人に素直になれないヒトに是非とも読んでほしいな。気持ちを伝える、伝えない。2つの選択肢、どちらを選ぶかで、世界は大きく変わるんです。
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日本、アメリカ、イタリアを舞台にした短編集。
どれも、気持ちが行き違ってしまった人同士が、心を通わせたり、やっぱりすれ違ってしまったりする話。
『湖の記憶』がSFっぽくて好き。
オノ・ナツメさんの描く漫画は、人と人の距離の取り方、気の使い方が絶妙。
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オノ・ナツメさんの短編集。
父と子、兄弟、同僚、上司と部下など男同士の関係を描いた6編。
「箱庭」が一番きれいにまとまっていたな~。
娘がアメリカ人男性と結婚した父の話。嫌いじゃないけど優しくもできない…という不器用な人だけど箱庭づくりが趣味というところからも繊細さがうかがわれる。婿さんも一生懸命でかわいい人だった。
「湖の記憶」は個人的には一番好きな話だけど、ちょっと後半説明がちになってしまっていたのが残念。前後編くらいでじっくり描くくらいがちょうどよさそうな内容。でもあえて1話で終わらせるからこういう読後感にできたのかな、という気もする。
Posted by ブクログ
不器用な人間の垣間見せる優しさを美化して描く物語が多い中で、オノナツメさんの描く不器用な人は決して美しくないのが素敵。
実際、不器用であることは美しくもないし、苦しみもある。実際、現実では不器用な人は煙たがられたり、厄介者扱いされたりする。
そういう汚い一面も余すところなく描いてこそ、不器用な人間は映えると思う。
Posted by ブクログ
男の絆がテーマの短篇集。
会話のない父子や信頼し合えない相棒などなど、不器用な男たちが
すれ違いぶつかり合い、最後に少しだけ分かり合うまでが
独特のお洒落タッチで静かにゆっくりと描かれます。
キャラクターの表情がいちいち絶妙で、するっと感情移入できました。
「箱庭」が特に好き。
Posted by ブクログ
オノナツメが描く頑固な人たちはなんだか暖かい。
ありそうでない家族の愛情が胸にきますね。
この短編集の中では「湖の記憶」が私の好きなオノナツメっぽさだな。
Posted by ブクログ
『箱庭』『煙』『パートナー』が好き。
日常に漂う微かな哀愁とぬくもり。
箱庭の舅と婿かわいいなあ!
ヴァルの外見はカッパーズより老けてる気が笑
Posted by ブクログ
空気を描ける漫画家
シンプルな線だが、繊細な心の機微をつかんだ表情に目がとまる。
人物関係の巧さはいうまでもない。
短編集全てが繋がるキースとヴァルの台詞には良質な推理小説並の
痛快さを感じた。
Posted by ブクログ
俺はやっぱりキースじゃないと駄目だ それがよく分かった
息が合わないか? / そうさ
警官ってのはさ やっぱり息があってこそだろう?
コンビってのは重要だよな ほらテニスのダブルスとかもさ
そうだな ボクシングとか / …それはパートナーじゃなくて 対戦相手だろ
ふたりいなきゃできないのは同じだ
じゃあさ
ダンスは?
俺らにゃ全然 似合わねえ代物だな
(CORNICE 6 パートナー)
Posted by ブクログ
短編集になってます。
タイムトラベラーの話が印象に残ってます。
ちらほら名前を目にするようになったオノナツメさんの漫画が気になって読んでみたわけなのですが、すっごくいい!とまではいかなかったけど悪くなかった。
また違う漫画も読んでみたいです。
絵にちょっとクセがあるので好みが分かれるかも。
Posted by ブクログ
舞台も設定も異なる6つのエピソード。友情、肉親の愛憎、人と人の不思議な縁―。いろんな形の男同士の関わりが描かれています。相変わらず動きのない絵で登場人物の孤独や喜びを表現するのが巧いですね。
Posted by ブクログ
非常に独特な、スタイリッシュな、ちょっと無機質とも思える画に似合わず、中身は人情ばなしっぽい。ちょっとSF的な視点の入った「湖の記憶」あたりが似合うかな。
この短編集自体は、ほろりとする良い本ではあったと思うのだけれど、この作者の長編というのが想像つかず。引き続き集めたい気持ちにはならなかったかな。
Posted by ブクログ
箱庭が一番好きかも。
父とアメリカ人の婿のゆったりとした歩み寄りにほっこり。
その次の警察官の話でププッと来た。
取っつきにくいなんて言っていた上司の何年越しかの仕返しが、なんとも可愛らしい。
オノさんは働く男の人の、威厳を失わせず可愛らしく書ける数少ない作家さんですね。
Posted by ブクログ
不器用な男を描くオムニバス。
台詞を少なくして、コマ割りとキャラクターの表情で間を読ませるのが上手い。
嫌いなわけではないのにしっくりこない関係性とその気まずさがリアル。
ちょっとした地味だが優しげな映画でも見たかのような読後感。