小山太一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最高にハッピーな極上のユーモア小説。
まさに今読みたいものど真ん中だった。
自分の中で【英国フェア】を開催中なので、その繋がりで初ウッドハウス。
1番面白かったのが『長説教大賞ハンデ戦』。教会の牧師さんをなんと〈競走馬〉に見立て、誰の説教が一番長いかをハンデまで付けて大真面目に賭ける。
下調べで「この牧師は名馬だ!」と喜んだり、牧師の調子次第で賭けの倍率は大荒れに。
何も知らない牧師のおじいちゃんたちには悪いけど、お坊ちゃんたちが大真面目に一喜一憂する姿は、おバカでくだらなくて愛おしい。
学生時代の校長先生の朝礼を思い出すような遊び心が全開で、自分もあの頃に戻ったような気分で楽しかった。
執事のジーヴズは、聡明でどんな無理難題も涼しい顔でパーフェクトに解決する天才。
完璧な執事だけど、ただ従順なだけではないところも面白い。
キャラクターもみんな好き。
そして、クリスティの『ハロウィーン・パーティ』の冒頭「P・G・ウッドハウスに捧げる」というあの献辞。あの時は恥ずかしながら「誰だろう…」と思っていたけど、ここでまさか繋がるとは!
気になって調べてみたら、2人はお互いの作品を愛する友人で長年文通するほどの交流があったとのこと。最高!2人の文通見てみたい。
さらに、この作品にはポアロ好きには嬉しいサプライズまで!ここはテンションが上がった。
ちなみに、作中に出てくる恐ろしい〈アガサ叔母さん〉もクリスティとの繋がりかと思って調べたら、こちらはウッドハウスの叔母さんがモデルだった。
そして読み終わってから、文春文庫の傑作集のこれは2冊目だったことに気が付いた。
読む順番を間違えた!
でも、どこから読んでも面白いお気楽な作風なので気にせず戻ろう。 -
Posted by ブクログ
ouiさんにご紹介いただいた本。
暮れの忙しい中色んなことを放棄して読み耽る程どハマりしました。
200年も前に書かれたのに私をこんなに虜にするなんて恐ろしい本っ!
少女漫画も大好きな私にはこのキュンに至らないもどかしい展開がたまらなく面白かった。
ヤバい男が出てくると聞いていたものの、一人とんでもなくヤバい奴がいた。
もうヤバいを通り越して気持ち悪い笑
笑い転げました。
それにしてもこの時代の人たちはかなり話すのね。
第一印象が最悪な人同士の恋愛模様はいつの時代も楽しめるものなのね。
もう、そこまで罵る⁉︎ってくらいだったもの。
でもこの2人がいつ自分の気持ちに気付くのかしら⁉︎って思うとワクワクとニヤニヤが止まらなくてページをめくる手も止まらなかったわ。
年末に良いもの読みました♡
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Posted by ブクログ
キャラクターの性格の個性が際立っていてすご過ぎる!こういう人物たち、今でも全然います。200年前に書かれた話とは思えなかったです。
エリザベスは鋭い人間観察力と同時にお茶目なところも持っているので、人ををからかってみたり、理論立てて言い返したりもできる。意地悪おばさんやめんどくさいおじさんにも、感情的にならずにガツンと言ってやるので、読者的にはスカっ!とします。この子の頭の良さによって、運がひらけていきます。
エリザベスはp277で
「怯えさせようとする人に出会うと勇気が湧いてくる」と言っています。
自負と偏見という題名について。自負はミスター ダーシーの生まれ持っての身分の高さと人を見下す考え方、偏見はエリザベスからみたダーシーの高慢な姿を表しているのかな。
とにかくとてもすきな物語でした。読み終わるのが惜しいくらいワクワクしながら読みました。 -
Posted by ブクログ
イギリスの田舎町にある貸屋敷に越してきた資産家である独身男性をめぐる、ベネット家の恋と結婚の物語。
とにかく読みやすい。今読んでも何の違和感もないラブコメ。面白すぎる。→
主人公であるベネット家次女エリザベスはしっかり者で我が強く自分を曲げない。
お相手のダーシーは気難しくて口下手。
この二人を中心に、優しく肯定的な長女ジェイン、おおらかで話しやすいビングリー、姉妹の母でやたらと動きが派手なミセス・ベネットに、ベネット家の屋敷を継ぐミスター・コリンズ
他にもしっかり者で年上のエリザベスの友人シャーロットや、絶大な権力をもつレディ・キャサリンなどなど。
とにかくキャラクターが濃くて、バランスが最高で、お話の作り方もうまくて、もう……めちゃくちゃ面白いんだよー!!
古典だからって敬遠しているラブコメ好きはぜひ読んでほしい。翻訳も良き -
Posted by ブクログ
好き(笑)
理由は単純で、昭和の小学校の図書室によくあった「小学館少年少女世界の名作文学」のイギリス編に掲載されていたから。好きすぎて暗記するほど読みました。
特に好きだったのは、食べ物に関する様々な記述。何も知らない子どもの頃、「ルバーブのパイ」なんて聞いたこともなく、"どんなに美味しいんだろう"と妄想しましたよ。大人になって調べたら、ルバーブってギシギシなどのタデ科の植物で、下剤などで使う「大黄」の仲間なんですね。ちょっとがっかりしたなぁ…。
それでも三人が繰り広げるドタバタは、イギリスらしいユーモアに溢れていて、やっぱり大好きです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの時代の人々の結婚に対する価値観に慣れるのが最初は大変でした。
人付き合いのネタも、褒め合い、噂、たてまえ、自慢話ばかりなので、上流の付き合いは楽しさより気疲れの方が印象に残りました。
現代に通ずるところがないわけではないですが、なかなかヘビーです。
こういうところに慣れると、キャラクターの個性や心理描写の細かさにどんどん引き込まれました。
主人公エリザベスの観察眼はなかなかのものですが、それでも噂に振り回されるところは結局現代人も同じだなと思いましたし、どこかしらに属して生きている以上先入観ゼロというのも難しいことなのかなと考えたりしました。
長女ジェインの方にはあまり共感できず、ここまでお人好しだと今の時代でも浮いてしまいそうだと思いました。
大筋は恋愛小説ですが、とても考えさせられる作品でした。 -
購入済み
こんな人いるいる!
なろうや悪役令嬢ものが好きで、あらかた読んでしまったので古典に手を出しました。
悪役がいい味出してます。
役割による人物像のデフォルメがないため、ヒーローもヒロインも悪役も人物に面白みがあります。こういう人いるいる、って感じの。
200年前のナポレオンが生きていた頃の時代にもこんな人いたんだなぁとしみじみ思いました。嫌な人は万国共通!
読みにくい点として、名前がややこしいです。
主人公エリザベスは家族からリジー、友人からイライザ、ミス+苗字など呼ばれます。他の登場人物も名前やミス+苗字で呼ばれてて誰が誰やら…
ミスター・苗字で書かれてた人がいきなり名前で呼ばれた時には新しい登場人物かと思ったり。
ハリーポッターを初めて読んだときみたいに、人物メモとりながら読むとわかりやすいかも。
なろうの人たちも読めばいいのにと誰かが言ってましたが納得。
なろうのようなストーリー展開ですが、登場人物がおもしろいです。 -
Posted by ブクログ
なろう小説の悪役よりも香ばしい悪役がより人間味を持って出ているので、作者は素晴らしい人間観察の眼とそれを書き起こす技術を持っていたのだろう。おおよそ百年前なのに。
現代社会の世相を反映してか、最近見る悪役はいわゆる悪役ではなく、こちらの常識に当てはまらないキャラが多いと感じる。思わず「は?」と言ってしまうようなキャラだ。
本作もその手のキャラクターを大盤振る舞いしているが、全員筋が通っている(人間性の筋ではなく、実存性の筋というか)。リアリティがすごい。実際にいたんでしょうか。
悪役を書くことは鮮明に作者の力量を表現することだとこの小説を読んでいて強く思う。
主人公に感情移入できるところ、恋愛事情のもつれ方とその顛末といった場面は当然に面白い。
しかしこの小説が今まで残っている理由は、「人間を克明に表現できている」からだと思う。
何が言いたいかというと、全てのなろう小説家がこの小説を読んだら、なろう小説はもっと面白くなるんじゃないかということである。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『自負と偏見』ジェーン・オースティン著
[本について]
ラブストーリーの原点とも言うべきジェーン・オースティンの代表作。幸福な結婚に必要なのは恋心か打算かという普遍の真理を軽妙な物語に織り交ぜた永遠の名作。
[あらすじ]
5人姉妹の次女エリザベスを主人公に、性格も考え方も異なる登場人物らの恋愛、結婚に対する思いが交差する。
イギリスの静かな田舎町の貸屋敷に資産家ビングリーが引っ越してきた。長女ジェインとビングリーが惹かれ合う一方、エリザベスはビングリーの友人ダーシーの高慢さに反感を抱く。しかし気難しいダーシーは我知らず、エリザベスに惹かれていくのだが…。
恋の邪魔者である“プライド”と“偏見”。素直になれない男女のロマンスの行方は…?
[感想]
世界的名作という括りから今まで食指が動かなかったのだが国際の授業をきっかけに読むことに。ど真ん中を行くラブストーリーでありながら、登場人物の言動からその性格を感じさせるオースティンの自然な文体に惹き付けられる。一見なんでもない言動が後の伏線になっている事が多々あり読者を飽きさせない。文章の性質上、実学主義な人には向かないかもしれないが、人間観察が好きな人には是非とも読んでいただきたい作品。
逸る気持ちに任せて勢いで読むのもいいが、言葉にされない感情や小さな言動の変化に気づいてニヤニヤしてしまう私のような人には精読もオススメ。
ちなみに『プライドと偏見』という邦題で映画化もされておりこちらはアカデミー賞4部門ノミネート。美しい映像から当時の階級差を想像しやすいのに加え、なにより超絶美人なキーラ・ナイトレイ主演(2005年版)なのでこちらもぜひ!