小山太一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
終始、面白可笑しい皮肉調で描かれているから、クスクス笑いながら読んでしまう。何か衝撃的な出来事があるわけではないけど、全場面が楽しくて、非常に好きな作品になった。つまらない場面が全くなかった。
登場人物の生き方はみんな違っていて、それぞれの生き方は悲しかったり、惨めだったり、皮肉に思えたりする。人間の性質や流涎している思想の具現化にも思えた。
どの登場人物についても、客観的な納得のいく描写によって、その人間性が鮮やかに描きだされている。仔細な人間描写により、読者は登場人物を身近に感じることができる。物語の世界に引き込まれる。エリザベスがダーシーの人間性を誤認し、嫌悪してしまういきさつ -
Posted by ブクログ
250年前でも恋の始まりは同じ「フッ面白い女」
エリザベスもミスター・ダーシーも己の「高慢と偏見」をお互いによって乗り越えて愛を結んだのが美しくて誠実で素晴らしい。どなたかの言葉でオースティンの小説は絵のない漫画のよう、というものがあったけどまさにその通りで、言葉によって作られる世界の鮮やかさと変わらぬ人間の愚かさと温かさを教えてくれる素晴らしい作品だった。当たり前だけれど映画で見るよりもそれぞれのキャラクター性が色濃く、しかしさらに愛らしく描かれていて、映画やドラマを見返したくなった。
好きだな、と思ったフレーズをチェックしたので後でここに書き連ねたいと思う。
私は素晴らしい夫を持つことは無 -
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ頭の弱いお人好しのバーティーと、完全無欠な執事のジーヴズのコンビシリーズ、第二弾。
バーティーを取り巻くメンツは第一弾の「才智縦横の巻」で出てきた顔ぶれと同じで、バーティーの子ども時代からの友人のビンゴ・リトルは女性を見れば誰であってもとりあえず惚れるというのは相変わらず。バーティ―の従兄弟の双子、クロードとユースタスのダメ人間ぶりと鬱陶しさも相変わらず。
全ての登場人物が強烈な個性を発揮しつつ、基本的には彼らの行動の全てがバーティーにとって不幸と災いの種にしかならない、というのがこの作品の面白いところ。優柔不断で頼みを断れず、されるがままに流されるバーティーをすんでのところで救い出し、問題 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「兵士の帰還」は、なかなか恐ろしい物語である。
愛しい夫がやっと戦地から戻ったと思ったら、自分と過ごした15年間の記憶をすっぽり失っていて、15年前にささいなことでケンカ別れした女のことをまだ愛していると思っていて、現在の妻である自分のことはまったく好みではないし愛していないし結婚した覚えもないという状況に陥ったら…。
読み終わってしばらくして、タイトルの「兵士の帰還」には、文字通り、戦場から傷を負って帰還した男、という意味と、束の間過去の美しい思い出の中で休息の時を過ごした男が現実という「戦場」に帰還したという意味があるのではないかと気づいてはっとする。いやはや。
一緒に収載されている「 -
Posted by ブクログ
モームの世界十大小説のひとつ。(読むのは、カラマーゾフの兄弟、戦争と平和、ゴリオ爺さん、赤と黒、に続いて5作目)
日本で言うと寛政の改革の頃の作品というから驚きだ。(シェークスピアの200年後の作品と思えば十分現代に近いが。)
200年以上前に、宗教も文化もまったく異なる異国で描かれた作品がスラスラ読めてしまうということは、それだけ、人類普遍の真理を扱った作品ということだろう。
テーマは結婚。登場人物は、ほぼ全員上流階級の人たちだが、下はジェントリー(ベネット家)、上は伯爵家(ド・バーグ家)で、身分差は厳然としてある。
ベネット家の5人姉妹、ジェイン、エリザベス(リジー、イライザ)、メ -
-
Posted by ブクログ
今から200年以上も前の西暦1813年にイギリスで刊行された恋愛小説で、題名は『高慢と偏見』と訳されることの方が多いのじゃないかな。映画やドラマは『高慢と偏見』というタイトルで販売されている。
ドタバタというほどではないにせよ、ほぼコメディ小説。「いるよなあ、こういうタイプの人って」と笑ってしまう登場人物だらけで、会話文も現代訳のため、非常に読みやすい。
ただ、例えば主人公のエリザベス・ベネットが状況によって「エリザベス」「リジー」「イライザ」「ミス・ベネット」と様々な呼ばれ方をしていて混乱しやすい。当たり前だがエリザベスの姉のジェイン・ベネットも「ミス・ベネット」だし。
どこかから登場人物一 -
Posted by ブクログ
ネタバレ個性豊かな四姉妹が出征した父親の留守中、いい人間になることを目指して奮闘する話です。
うちも三姉妹なのでマーチ姉妹のわちゃわちゃした感じすごいわかります(笑)
女ばっかりってうるさいんですよね。
ジョーは作者の投影なのかな?
サバサバしてて読書好きですごく好感が持てました。
みんないい人間になろうとするけど、要所要所で失敗して反省するとこがリアルでいいですね。
ラスト、メグとミスター・ブルックがいい感じになっちゃってどんよりするジョーの気持ち、すごいわかるなあと。
私も妹達が結婚することになった時はそんな感じでした。
今まで同じ家に住んで楽しくやってたのに知らない男が1番になって出て -
Posted by ブクログ
読むのに3週間かかった。
解説にもあったけれど、登場人物の誰もが欠点を持っており、その欠点を欠点のまま描いている。いうなればその欠点こそが物語を先にすすめる推進力になっていた。だからこれだけドタバタとする。もどかしいくらいに。
コリンズが出てきたら話が長くなるから読んでいてコリンズかよとうんざりする。リディアやミセス・ベネットは終始何もわかっていない。確かに筋は一組の男女の結婚までの経緯を描いたごくありきたりのものなのだけれど、各人間のキャラクター性がいきいきと躍動していた。その結果、読む側は頁をめくるのがのんびりとしたり、すいすい読めたりする。そしてこの結末に大満足である。