上皇后美智子様が「2、3冊待機しています」として、話題となった本。とても格式が高く、全ての話しが心地よく回収されていく。超金持ちの未婚青年バーティとその執事のジーブスの名コンビ。バーティが解決したい難問(彼の婚約、同志の恋、養子が欲しい等)をジーブスに突きつけ、ジーブスが顔色一つ変えず、2、3歩先回りして、スマートに難問を片づける。その際決まってバーティがジーブスに最大の賛辞を贈る。この本の面白さはバーティの持ち前のすっとぼけな性格をジーブスが軽く窘めていくという歯車が最高に合っているところだろう。