花房観音のレビュー一覧
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試し読み
Posted by ブクログ
京都のガイドブックを書くことは難しい。既著が山のようにあり、また、半可通がネットの知識を得て、知ったかぶって何かと京都について語りたがるので、何をどう書いても同巧となるのだ。この本の内容も既著である、小松和彦「京都魔界案内」と被るところが多かった。
また著者の「売り」である男性関係のルサンチマン噺についても、本著においては筆を抑えているのだろうか、弾け方に不完全燃焼の感が残った。著者はそういう芸風だと期待していたのがそもそも間違いという話もあるが…。
自著を執筆する際に既存の京都ガイドブックは相当量読み込んだし、また著者のコラムもかなり読んでいるので、そういう属性を持つ読者には物足りなく感 -
Posted by ブクログ
京都を舞台にした『まつりシリーズ』の第3作。と言っても3作には繋がりはなく、独立した作品であり、姉妹作と言った方が正しいようだ。本作のテーマは『結婚』。結婚を巡る男女の人間模様が官能のスパイスの中に、連作短編の形式で描かれる。
6編が収録されているのだが、いずれの短編も男性はエゴと身勝手さの固まりのように描かれ、女性は我慢し、耐え抜くという感じに描かれており、男の立場からすると今一つ納得がいかなかった。ここで疑問に思ったのは、花房観音の読者は男性と女性とでどちらが多いのかということ。やはり、男性が多いのだろうか。
『帷子ノ辻』『安井金比羅』『随心院』『戻り橋』『高瀬川』『平安神宮』の6編を -
Posted by ブクログ
『黄泉醜女』
木嶋佳苗を題材に、それぞれ社会的に違う立場の女たちの嫉妬を書いたもの。
語り口調がほとんどだから読みやすい。最後仰々しすぎるのでは?と思いつつも、面白くて一気に読んだ!「人について語るとき自分の色眼鏡を露呈させて、自分を語っている」(大意)と『愚行録』の解説で読んだ通りだ。
バリキャリの女は木嶋佳苗の男を立てて頼る生き方に注目し、元ブスが努力して綺麗になったあと専業主婦になった女は完璧な自己肯定をする内面に注目する。
いわゆるキラキラ女子を「何にも考えてなさそう」と腐しながら「でも私はブス時代に精神を鍛えられた」と自負する流れがそっくりそのまま書かれてて怖くなった -
Posted by ブクログ
途中艶かしい濡れ場の表現が次々出てきて心の準備が出来てなくびっくりしたが、それも含めて官能織り交ぜられた京都の世界が描かれていた。
京都は、実は私にとっては所謂観光ガイドに載ってるようなイメージはあまり無い。どちらかというと源氏物語に代表されるような人間の愛憎入り混じる地のイメージが強く、そういう意味では何の抵抗もなかった。
全く本題とは関係無いが、涙が浮かんだ一文がある。
『人間ってね、未来を夢見ろとか前向きに生きろとか言われるけど、人間を作っているものは、未来じゃなくて、過去だろ。過去を忘れることなんて、できない。だって自分の一部なんだから。どう折り合いをつけていくかということが重要なん