清水克行のレビュー一覧

  • 室町ワンダーランド あなたの知らない「もうひとつの日本」

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    室町時代の研究者である筆者が、多くの文献から他国や現代の事象に繋がるであろう内容を面白おかしく4ページずつまとめている。

    筆者は大学教員でありながら(失礼ながら)、ドラマや漫画などのサブカルチャーにも詳しく、また研究者から高野秀行氏まで多くの人達と交流し、その些細なやり取りがつまびらかに載せられている。

    宗教と習俗について書かれている2~4章は、全く知らないことだらけで興味深く読めた。ワリカンや不都合な真実や、将軍の影武者など。筆者の本は二冊目だが、もっと手に取ってみたい。

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    2025年05月19日
  • 世界の辺境とハードボイルド室町時代(集英社インターナショナル)

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    この間読んだ高野秀行がめちゃくちゃ面白かったので、読んでみた。やっぱり面白い。専門は違うがバックグラウンドは似ている2人。ものすごい知識量だけど、それを感じさせないフランクさ。
    濃い内容の対談集。
    お二人の率直な会話から、それぞれ自分からは言わないような個人的な話なんかが聞けるのもめちゃ面白かった。
    教養主義の死に絶えた時代だけど、やはり、「ものごとを普遍化して考える能力は文字を読むことで高まる」「抽象的にものごとを考えるには読み書きができないとだめ」「経済発展のきばんは人々の教養」
    という言葉に励まされる。この本がでて10年、ますますみんな文字から離れてるけど、本を読む啓蒙が広がるといいなぁ

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    2025年05月19日
  • 室町ワンダーランド あなたの知らない「もうひとつの日本」

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    室町時代は原則自立救済の時代。逞しく時代であり辛い時代にも感じられる。昭和の戦後期と若干、印象がかぶるように思った。

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    2025年03月15日
  • 室町は今日もハードボイルド―日本中世のアナーキーな世界― 無料お試し版

    ネタバレ 購入済み

    トリビア的に読める

    日本にも海賊が居た――
    脳内が戦国BASARAになったが、タイトルからして室町だった件。
    しかし、琵琶湖って海賊扱いして良いのか?
    琵琶湖は湖の筈だが、それは今の感覚だからそうか、ふむ。

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    2025年02月24日
  • 室町は今日もハードボイルド―日本中世のアナーキーな世界―(新潮文庫)

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    中世の日本の状況を如実に示してくれる面白い著作だ.非常に楽しめた.罵倒語が今以上に流通していたこと、いろいろな職業を持った人が住んでいた集落があったこと、部落同士の激しい戦いが繰り広げられたこと、枡にも様々な容量の違いがあったこと、三つの年号が同時に存在していたこと、浮気した男性を女性たちが集まって成敗していたこと、切腹にもいろんなパターンがあったこと、呪いに丹精をこめたこと、など現代には考えられない事例が満載.

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    2025年02月07日
  • 室町ワンダーランド あなたの知らない「もうひとつの日本」

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    週刊文春に連載していた記事を本にしたもの。連載が面白かったので、あらためて読む。
    大河ドラマに取り上げられないスキマ時代、テレビは一休さんくらいしか知らないけど、それだけに面白さ一層。

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    2024年12月18日
  • 室町ワンダーランド あなたの知らない「もうひとつの日本」

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    室町時代の日本の荒さが伝わる歴史コラム集。平明な文章で分かりやすく伝えてくれる。面白いのは現在の外国の治安の悪いと所と一致している箇所が多い事。そう考えると穏やかとされる日本人像も先祖の方々が修正していったことが伺える。
    それにしても強かというか、しぶといというか人間の本質が現れやすい時代だったのだろう。

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    2024年12月16日
  • 室町ワンダーランド あなたの知らない「もうひとつの日本」

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    荒ぶる混沌な室町時代について語る、日本史エッセイ。
    ・はじめに―室町と現代―
    第一章 中世は本日も荒れ模様 第二章 ある中世人の肖像
    第三章 ルーツはここにあり? 第四章 室町は遠くなりにけり
    第五章 歴史家の頭の中
    参考文献有り。

    以前読んだ「室町は今日もハードボイルド」が面白かったので、
    最新作を読書。「週刊文春」連載だから4~5ページの短文で、
    室町時代のあれやこれやをさっくりと語る、エッセイです。
    裁判よりも実力行使、琵琶湖には海賊、荒ぶる宗教と、
    アナーキー。くせ者揃いの足利将軍に宗教家、庶民に農民、
    公家に、果ては乞食までも。鎌倉時代末期から戦国時代へ
    向かう混沌の中で、当時の人

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    2024年10月03日
  • 室町は今日もハードボイルド―日本中世のアナーキーな世界―(新潮文庫)

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    面白おかしい物語調なのかと思って買ったが、キチンとした文献を一つ一つ分かりやすく、現代の例えも交えて解説した本だった。すごく面白かった。播磨国風土記など、地元に近い土地の文献も出てきて親しみやすかったし。地主の横暴に耐える小作人と、お上の顔色ばかり伺うエライ人、と言うステレオタイプな昔の印象を覆された。小作人も刀持って、相当反抗してたんだなーと。百姓を管轄する人たちも、お上より百姓を命をはってかばってたんだなーと。

    作者の本、他にも読んでみたくなった。

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    2024年09月15日
  • 室町ワンダーランド あなたの知らない「もうひとつの日本」

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    歴史の本当のところは、素人にはなかなかわからないが、こういう本を読むと目から鱗体験ができて面白い。
    特に個人的に興味がある室町時代なので尚更。

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    2024年09月02日
  • 室町ワンダーランド あなたの知らない「もうひとつの日本」

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    室町時代をテーマにしたエッセイ。著者は立教•早稲田で学んだ明治大学教授。週刊文春の連載から58本を再編集したもの。内容は玉石混交だけど、気楽に読めて楽しい。

    …ちなみに現役研究者の著者も言っている事だが、日本人の暮らしはこの30年くらいで劇的に変わった。室町時代から継続してきた文物も、どんどん失われている。
    例えば、小学6年生の歴史学習では室町文化の学習で「書院造」の写真を示して自宅との類似性に気付かせる活動がある。でも2024年の今、自宅に畳も障子もない家に住んでいる児童が半数以上を占めるようになった。"畳や障子は祖父母の家や和風旅館にある昔のもの"と認識する児童の方が

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    2024年07月28日
  • 室町ワンダーランド あなたの知らない「もうひとつの日本」

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    2024年14作品目

    室町時代についてあまり知らない
    教科書に載っている事柄を受験のために覚えただけで、自分から深く知るつもりもなかった
    この本を読んだのは書店で帯が目に入ったから
    読んでみると自分の知らないことばかりだし、室町時代に確立した文化が今の現代日本を形成しているという事実自体が興味深く面白かった

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    2024年07月15日
  • 室町ワンダーランド あなたの知らない「もうひとつの日本」

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    ネタバレ

    <目次>
    第1章  中世は今日も荒れ模様
    第2章  ある中世人の肖像
    第3章  ルーツはここにあり?
    第4章  室町は遠くになりにけり
    第5章  歴史家の頭の中

    <内容>
    室町時代史の普及活動に貢献している清水先生。今回は「週刊文春」連載の記事から歴史エッセイ。室町時代のコアなお話(ちゃんと古文書などで証明済み)を現代と結びつけて軽妙にまとめていく。そこから教科書などでは見えない、室町時代人の感覚や考え方などが見えてくる。こういう話は大好物です。

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    2024年06月22日
  • 室町は今日もハードボイルド―日本中世のアナーキーな世界―(新潮文庫)

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    高野秀行さんとの共著、辺境の怪書なんとかいう本がとても楽しく読み進められたのでこちらも読んでみた。
    私の中では鎌倉、室町時代から戦国時代にかけてのイメージといえば、ガチャガチャしてて登場人物多くてとにかくガラ悪いって感じでした。
    そのあたりの時代を研究してらっしゃるこの本の著者、清水克行さん。
    結果私の予想けっこう当たってた。
    教科書で教えてくれることなんて、その時代活躍した武将の名前だけ、大きな出来事くらいでそれぞれの時代のほんっっの一部しか自分は知らない。
    室町時代では農民や商人がけっこう力持ってて刀持ってたこと、大義名分かざして武士よりも立場が上になり、ええように動かしてたくらいだったこ

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    2024年03月18日
  • 戦国大名と分国法

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    結城・伊達・六角・今川・武田の分国法を題材とし、制定の経緯を踏まえて条文を読み解く内容。戦国社会の実情が伺われると共に、中世の法慣習を乗り越えようとした苦闘の有様が見えて面白い。分国法の意義に対する辛口の結論も示唆に富む。

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    2023年08月29日
  • 日本神判史 盟神探湯・湯起請・鉄火起請

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    室町時代に全盛を迎える湯起請を中心に、中世~近世初期にかけての神判の歴史を辿る内容。豊富な事例を通覧することで、近世へ向けた中世の信仰心の変化が見えてくる過程が非常に興味深かった。

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    2023年01月04日
  • 室町社会の騒擾と秩序 [増補版]

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    2004年に刊行されたものの増補文庫版。室町社会の法慣習と都市文化について多様な論点が整理・提示されている。個々の内容は勿論のこと、近世に向けて変容する過程が提示されている点も興味深かった。

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    2023年01月03日
  • 室町社会の騒擾と秩序 [増補版]

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     本書元本は博士論文をもとにしたものであり、一般読者が読み通すには骨が折れるが、中世、特に室町時代の具体相を知りたいと思う読者にとっては、とても読み応えがある。
     専門書であるので、歴史学にある程度の知見がないとそもそもの論点が十分には理解できないところもあるが、論文として著者の問題意識は明確に提示されるので、そういう点では分かりやすい、といっても良いかもしれない。

     本書全体の問題関心は、序章に示されている。ひろい意味での〈文化史〉の試みであると。
     文化と言っても普通連想する(狭義の)文化にとどまらず、人々の生活を律した法慣習や些細な日常の民間習俗といった側面をも重視しようとする。

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    2022年12月31日
  • 世界の辺境とハードボイルド室町時代(集英社インターナショナル)

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    ソマリランドで知られるノンフィクション作家の高野さんと、日本中世史を専門とする歴史学者の清水さんの対談。異色の組み合わせではあるが、これが見事な化学反応を起こし、とても面白い内容となっている。

    時間と空間の違いこそあれ、ソマリ社会も中世日本も、現代日本から見ればどちらも遠い異文化世界。むしろソマリ社会と中世日本のほうにこそ共通点が多いかも、という気づきから始まったこの対談。豊かな経験と強い好奇心で高野さんが打ってくれば、該博な知識で清水さんが当意即妙に返してくる。何といっても、お2人が楽しんで対話しているのが伝わってくるのがいい。

    古米と新米の話などトリビア的な知識も得られるし、鎖国と現代

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    2021年08月29日
  • 辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦

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    面白い。だが前作よりかは1弾落ちる。本書の中で紹介したイブンバットゥータや日本語スタンダードの歴史なんかは読んでみたいと思った。
    軽く読める読み物。

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    2021年08月06日