清水克行のレビュー一覧
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中世の「喧嘩」に関する処罰のあり方、それに対する人びとの「もっともだ」「やりすぎだ」「足りていない」といった種々の感想を平易に紹介してくれている点でよし。
ただ「喧嘩両成敗」もしくは「喧嘩両成敗的」措置の結果としての構図に執着しすぎ、紛争当事者双方が厳しく処断されることの、そこに至る意味というか、そうする時の権力者の意図が必ずしも正しく顧みられていないのではないかという印象を受けた。
「両成敗」もしくは「両成敗的」措置には、「平衡」「秩序回復」の意味が込められているケースと、私闘というかたちで検断という本来当事者らに行使を許されていない行為を行い、ときの権力者の権利を侵して秩序を乱したこと -
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前回のハードボイルド室町時代よりこちらの方が好きかも。書評集とか書評対談って読むと案外面白くなくて、読んだことがある本以外は興味湧かないのが事実。でもこの本は掲載されている本を読んでもらう事を前提で書いていないです。読めんだろうと思う位長い本もありますし。
二人が読んだ本に対して話す内容として、歴史や人類学の枝として持論を主として話を展開しているので、単純に興味深い読み物として魅力的。
不思議な民族や過去の興味深い歴史を垣間見せてくれます。
早く高野秀行の本でないですかな。面白かったけれどやはり対談じゃなくて本読みたいですよ。純粋な新作ってアジア納豆が最後なんじゃないでしょうか。早よ出してく -
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世界でも珍しいソマリランド研究の第一人者高野秀行。というか大抵第一人者になってしまう隙間家具文筆家とも言えます。あまりにもレアな研究過ぎて誰とも話題を共有できない。そこで室町時代の日本とソマリランドや辺境の軍事政権の在り方が似ているという事になるわけですが、それが本になってしまうあたり訳が分からずもさすがであると言わざるを得ないでしょう。そもそも室町時代に興味ないので何とも言えませんが、文面から立ち上る水を得た魚のような高野氏のテンション。知り合いの子供が友達作ったみたいなほんわか感覚が有ります。よかったねえ高野君。正直興味の薄い領域だったので評価しがたいところが有ります。日本史好きの素養が欲
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熱湯にの中の石を素手で取らせる湯起請、真っ赤になるまで熱した鉄片を持たせる鉄火起請……火傷の有無や程度に「神慮」を見出し、当人の罪を決定する裁判制度。今となっては荒唐無稽かつ残酷でありとうてい認めることのできないこうした裁判は、古代から近世に至るまで広く行われていた。当時の人々は何を想いなぜこうした裁判を採用したのか。古文書に記された100件近い事例を紐解き、当時の人々の心性や社会情勢を探っていく。
著者は当時の人々の篤い信仰心の故という素朴な見解には与しない(そのような理解は裏を返せば当時の人々を現代人とは相容れない存在として認識することでもある)。かわりに著者は、神判を積極的に進める理由を -
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室町~江戸時代の人々の行動様式を知ることが出来る本。
昔の日本人は武士も農民も実はヒャッハーな人達が多かったと知り驚きです。
現代の感覚からしたらその程度でって理由でも簡単に切りつけるし、切りつけられたら当然のように切り返す。
それも当事者にとどまらず身内、同郷であればお構いなしなあたりがすごい。
といっても強者が弱者に切りかかるのは恥ともとられてたらしく、時代劇などでよく見る武士が町人を無礼討ちする話は実はそうはなく、下手にすると指差されて笑われるくらいに恥ずかしい行為になる時もあったそうで、単に野蛮というわけではなく考え方が完全に違っていたようです。
また、復習としての切腹なんてものもあ