架神恭介のレビュー一覧
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好き嫌いがはっきりと分かれる小説だと思います。
テーマはキリスト教史。イエスキリストやモーセの出エジプト、第四回十字軍にルターの宗教改革など、キリスト教の歴史上、多くの人が耳したことがある事件を舞台とした物語です。
そして特徴的な点は『仁義なき』というタイトルにもある通り、登場人物がすべてヤクザであるということ。ヤハウェ大親分の盃を受けた「ユダヤ組」や「キリスト組(もともとはユダヤ組系ナザレ組)」のヤクザたちが、教義(任侠道)の違いから対立し、血で血を洗う抗争(宗教対立/宗教戦争)を繰り返してゆく、という描かれ方です。
章ごとに「解説」もあり、トンデモエンタメ小説のみで終わらないところも、評価 -
Posted by ブクログ
聖書をヤクザ小説として「仁義なき戦い」風に読み直す作品。読み物としておもしろいし、解説にもあるようにキリスト教が俗っぽい「人の営み」として伝わってくるのがとてもよかった。
自分のお気に入りは、パウロの章。パウロは世界宗教としてのキリスト教の基礎を築いた立役者でありながら、説いている内容がイエスの教義とぜんぜん違っているのが、ずっと不思議だった。それも「幻視したイエスが言った」とか、わけわんないし。この本で描かれるパウロの、「人垂らしで金集めが上手だが、思い込みが強く話が通じないおっさん」というキャラは、そのあたりのことがとても腑に落ちる設定だった。
解説によると、かなりしっかりした知識がベ -
購入済み
共作ではない!
めちゃくちゃよくできたすごい作品だなあと思っていましたが、インタビューを読んでびっくり。
原作者と漫画家はほとんど話をしたことがないというか、もともと勝手に漫画化したそうです
(誰でも自由にどうぞ、という原作なので)
よくここまで人の作品で自由に描けるなあと感心します。 -
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夏目漱石が好きなら買い
夏目漱石ファンなら笑えること請け合いのゾンビバトル+旅情漫画。
1巻ではこころ、門、坊っちゃん、吾輩は猫であるのパロディキャラが出てきます。特に坊っちゃん前後編はキャラ重視で面白いです。
ただし若干グロ多し。冷酷な独裁者と化した赤シャツとのバトルはなかなかの迫力でした。
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魔人グループ内紛!
ラブラブ充実の4巻です。ペロペロ女刑事猫田川と食糞刑事神乃がついにくっつき、さらにはユキミと巨女マゆゆまでも深い仲に。
中盤登場の変態くノ一明日香のキャラデザもなかなか可愛い。
ただ表紙の白金嬢はこの巻でまさかの・・・・・・悲しいですなあ。 -
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公安内部が描かれる巻
触手刑事姦崎が魔人学生相手に大暴れ。さらに流星攻撃能力を持つ婦警星野も番外編で登場して、警察側の魔人戦力強化が著しい。
嵐の前の前夜、という感じの3巻。そんななか、主人公であるユキミは巨人女マゆゆといい感じになっていきます。
野生ターザンキャラのマゆゆ、ゲテモノですが可愛いっスね。 -
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いよいよ戦闘回が増えてきた
冒頭から、おしっこ使いのロリコン活動家VS射精刑事の対決。
さらに活動家グループは、公安に捕縛されたロリコンの救出作戦を仕掛ける。
ペニス召喚女学生VSラーメン刑事、オナホ刑事
未来跳躍活動家VS射精刑事
見たこともない珍奇な戦いが繰り広げられます。これぞ名勝負数え唄!
あと主人公ユキミも参戦。最終決着は3巻に続くけど。 -
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学生運動でダンゲロス
エログロ大爆発の異能バトル。最新作のダンゲロスはうってかわって60年代の世界観ですね。
主役は好きだった魔人同級生(表紙のメガネっ娘)を暴走警官に射殺された魔人学生ユキミ。射殺犯が無罪になったことで、魔人差別撤廃運動に目覚めます。
今回は学生運動時代の左翼パロディ漫画と考えて良い。1巻では公安所属の下半身丸出し刑事が非合法にジェノサイドします。 -
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異能バトルの教科書
一冊の割には意外と長い話に感じた。キャラ立ちが良いので、会話や行動がやたらコミカルで面白い。物語設定には山田風太郎作品の影響も感じる。
肝心の異能バトルでは不意打ちでの決着も多く、後半まとめて大量に殺したりするので、ある意味キャラの死に様はあっさり。
主人公の性転換能力ネタが多いので、TS好きにもおすすめ。 -
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学園襲撃バトル!
ストーリー前半は魔人十数名による学園生徒虐殺のインパクトが目を引く(戦車女に轢き殺されたり、爆弾ハンマー投げにふっとばされたり、サムライキャラに生首チョンパされたり、パンダの毒息くらったり・・・・・・)
後半からは召喚転校生ヌガー&チグリス2名の参戦で、猛スピードでその魔人達が逆に殺られ始めるのが痛快。
ラストは殆どのキャラが死にながらも、意外と救いのある感じだった。表紙のチグリスさん、あんた正ヒロインだったんかい。 -
Posted by ブクログ
キリスト教をヤクザ社会に置き換えて描かれる全く新しい歴史書。
ヤハウェ大親分へ「仁義」と言う名の「信仰」を誓い、血で血を洗う争いを幾度もなく繰り返しながら現代まで多くの人によって受け継がれてきたキリスト教。教皇は組長、使徒は幹部、教会はヤクザの事務所。そして登場人物の台詞がすべてコテコテの広島弁に置き換えられていて、読みながら笑いを堪えるのも一苦労(笑)
私自身キリスト教について全くの無知でありながら、この作品のコンセプトに惹かれて購入。キリスト教×ヤクザという異様な組み合わせが面白くないわけがない。しかも一見強引に組み合わせているように見えるけれども、意外と彼らの関係性や、しきたりはヤク -
Posted by ブクログ
タイトルからも分かる通り、マキャベリの『君主論』について書かれた本である。非常に分かりやすく面白いので、大人であっても楽しめる。
本書は、5年3組を舞台に、小学生たちがクラス内での覇権を争うという物語で、それをふくろう先生が章ごとに解説してくれる。ふくろう先生の解説を、たろう君とはなこちゃんの二人が会話形式で聞いたり質問したりするというのも分かりやすい。はなこちゃんの口の悪さも読んでいて面白い。
物語にはたくさんの子どもが登場するが、主要な子5人くらいを覚えておけば物語の進行には差し支えない。章ごとにクラス内勢力図がちゃんとあるので、名前を覚えていなくてもしっかり楽しめる。
PTAからはすべ -
Posted by ブクログ
本当最高のコミカライズ。アクの強すぎる(が、面白さは保証済)原作を、横田先生の巧みな筆致で、下品なネタを不快になりすぎないよう、表現制限にひっかからないよう上手く描く。『戦闘破壊学園』における「全ての金玉に災いを!」みたいな感じで「二丁拳銃(ちんことピストル)対小学生女子のおしっこ」といったインパクトのある惹句を生み出しているあたり流石(原作読んでると色々麻痺してきてそれが異常な描写であることを意識しなかった)。
清水一物がお気に入りのキャラなんですが、ボードゲームのデザインを踏襲しつつ異常性とシリアスさを兼ね備えたカッコよさでますます好きになりました(まるだしだけど)。