架神恭介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
どっちかというと「男爵ディーノの『聖書』レビュー」みたいな感じでした。
『聖書』を物語として、「ここは面白い」「クソつまらない」とか、発言のロジックを突き詰めて「本当こいつクズだよな」とか言い捨てたり、さながらジャンプ新連載を評価するかのように読み解く。
とは言っても、これまで長く読まれてきたモノであり、そこらへんの歴史や訳による差異もフォロー。その上で「これが一番(物語として)ありそうな内容だよな」と持論に基づき取捨選択。
架神先生の著作は、宗教的なものに対し「神聖で変な魔力を持っていそうだからなんとなく忌避してしまう」といったあたりの思い込みを、卑近な例や実に理論的な考えをもって払拭 -
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Posted by ブクログ
能力バトルものかと思ったらバトル・ロワイアルものかと思ったらメタTRPGものだった!
ネームドキャラの生命が次々と一瞬で失われるのは昨今の流行りで自分も好きな展開だが、本作においては主人公勢力が活躍するわけではなく、敵味方双方消耗戦になるあたり、能力バトルものではなくバトル・ロワイアルもの。どいつもこいつもバカではなく、論理的思考力が高いのも好みではあるのだが、損得勘定が上手すぎて人間味がなく、かえってキャラクターの魅力を損なってしまってる気がする。
などなど小説とみると粗は見つかるのだが、本作の本質は『場の提供』。僕がRPGで一番楽しいのは、スキルポイントを振り分けてどんなコンボを作るのか -
Posted by ブクログ
ジャンプ感想とかで能力バトルに一家言ある原作者ですが、実際に本人が作る作品も凄い。くだらない能力にも徹底したルールとディテールが貫かれている。まさに現代の忍法帖。
敗北者に止めを刺す瞬間や、強姦魔がヒロインに襲いかかる瞬間に、永遠の時間が流れたりもしない。殺されるべき所では殺されるし、ナニされるべき所ではナニされる。話の流れに徹底して真摯。
そして、最低の絵面を最高にカッコ良く見事ビジュアル化している横田卓馬先生も凄い。これが『競技ダンス部へようこそ』『こがねいろ』の横田先生かね、ってくらい。あ、でも『オナニーマスター黒沢』がありましたな。絵的に下品なものじゃなかったけど。