架神恭介のレビュー一覧
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娯楽にちょうどいい。
実践するかはともかく、読んでいると宗教が魅力的に思えてくる。何か上手くいかなかった時など、これは神のお導きであり意味のあることで、単なる失敗ではないのだ、という考え方は心が軽くなる。
無宗教だがこうゆう考え方をする知人が何人かいるので、日本人の宗教観とはなんだろうなと改めて疑問に思った。
今となってはキリスト教、仏教、イスラム教など膨大な信者のいる宗教がたくさんあるが、それぞれの始まりは新興宗教として主にアウトローな活動から始まっている。
神学に関してあまり知識はなく、それだけ信者がいるなら大層な代物なのだろなという漠然としたイメージがあったのだが、本書のように説明される -
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キリスト教2000年の歴史を任侠小説に仕立て上げた異色の作品。任侠系団体キリスト組!が登場する。
キリスト教史は、遥か遠い聖なる世界の話のように思われるが、実態は世俗の人間ドラマである。キリスト教も、所詮人が作りし宗教に過ぎないということを否応なく認識させてくれる。独特の宗教用語を、任侠用語に置き換えるだけで急に身近に感じられ、最後まで興味深く読み通すことが出来た。宗教を学ぶ際には、専門語を自身に近い概念に置き換えて考えると、より理解が捗ると思われる。
著者も後書きで触れているように、本書は学術的な正確さよりもエンタメ性を重視しており、鵜呑みに出来ない記述は多々あろう。それでも、キリスト教 -
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本書はヤクザ抗争史として描くキリスト教二千年の歴史であります。罰当たり必至のまさに神をも恐れぬ本書ですが、全編広島弁のヤクザ言葉で聖人達が繰り広げるやり取りに、剥き出しの「人間的」な物を感じます。
いやはや…。こんな罰当たり必至、まさに神をも恐れぬキリスト教史は前代未聞。空前絶後でありますが、ベラボーに面白いことは否定できません。
本書は「やくざ抗争史」として描かれるキリスト教2000年の歴史を「小説」という形で綴ったものであり、僕は一種の背徳感を旨に感じつつ、時に大笑いしながら一気に読み終えてしまいました。
例えばイエス・キリストが磔刑に処された有名な場面。イエスが息を引き取る際 -
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この本は一言で言うと、人の上に立つ者の実践的な心構えを教えてくれる本です。私はこれまで『君主論』を読んだことがなかったため、この解説本が理解を助けるのではないかと思い、手に取りました。結果として、この本は期待以上の内容でした。
まず、物語の設定が非常に独特で、まるで銀河英雄伝説のような謀略や計略が展開されるのがとても印象的でした。特に、「こんな小学生いるわけないだろ」と突っ込みたくなるような、ぶっ飛んだ設定のもとで進行するストーリーが好印象でした。
登場人物が多いため、「この子は誰だっけ?」と混乱することもありましたが、冒頭に人物の説明や関係図があり、それを参考にすることで物語をスムーズに -
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「哲学とか難しいことはわからないけど教祖みたいなカリスマ溢れる人間になりたい!」という人にはどストライクで刺さる本だと思う。哲学や心理学、芸術を組み合わせて拘った世界観の宗教を作りたい人でもこの本をベースに組んでいけば出来るから汎用性の高い本でありとても面白かった。また、読んでいて思ったのは巷でカリスマ性のある人気な人にはこの本のチェックリストがいくつか当てはまるなというところ。特にバンドマンや絵描きといった独自の世界観を持ったアーティスト方面の人はチェックリストのほとんどが埋まることもあり、やはりサブカルと宗教は相性が良いのだなと思った。
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人生のメゾ知として一つ、家政学がある。そこに含まれてくる人生の家計簿的な考えを持つために、全体像を掴む必要がある。
また情報受信者が大半の現代社会の思い込みが、人生を困難にしてしまうこともあり、その外側から全体を掴む必要がある。一つに、しつけ、道徳などの教わった踊り方から、現代性と各人的な踊り方、倫理化的な変更も重要だ。
メゾ知の大枠が把握できないと、いくら実用知:ミクロ知を積んでも無駄になることに気づいていない現代社会に必要な知識だと思う。だけどそういった本で面白い本がこれまで出会えていなかった。この本は読み物として読めるので、人に勧めたいと思った。
(それと現在、響きやすさで信用され -
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「キリスト教とは」を分かりやすく
尚且つ広島弁での任侠ヤクザの語り口展開で
非常に分かりやすく描いている本。
キリスト教…と、ひと言で言ってもなかなかその内容まで分かっていなかったというか
えぇ!!そうなの?!という驚きの方が多かった。
著書にも描いてあるけど、まさにLOVE or DIE
愛しなさい。しかし信じないなら滅びあるのみ、等。
そしてずーっとひたすら続く内輪揉めの数々。
創造と破壊というか、破壊してまた創造しての繰り返しで
人類の3人に1人がキリスト教徒というのも妙に納得してしまった。
人は救いを求めるもの。それほど人間は弱いし、でも強くもある。