あらすじ
多くの人をハッピーにしながら、大きな尊敬を受ける──教祖ほどステキなビジネスはほかにありません。キリスト教、イスラム、仏教などの大手伝統宗教から、現代日本の新興宗教まで、古今東西の宗教を徹底的に分析。教義の作成、信者の獲得の仕方、金集め、組織づくり、さらには奇跡の起こし方──あらゆるシチュエーションを実践的に解説した本邦初の完全宗教マニュアル。
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Posted by ブクログ
めっっちゃ面白い。
一見不合理に見える教義にもちゃんと理由がある事がよく分かる。
皮肉というかウィット?に飛んだ文章でとても読みやすい。他の著書も読んでみたい。
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題名の通り、読者が教祖になる道程を
胡乱なビジネス書のような文面で語る本。
古今東西の宗教を絡め、時に毒を吐き、時に詭弁を弄し、クスッと笑いながら軽く読めました。
Posted by ブクログ
反社会的な本を思いきや...宗教をビジネス的に分解した、超現実的な一冊。ナメ腐った文体ではありながら、核心を突いた内容と著者自身の知識の広さでぐうの音も出ない。ファンビジネスを広げるには打ってつけ!
Posted by ブクログ
本書を読んで実践してみたところ、創設から1週間で信者が100人を超えました。本書の手順に従っただけで、案外簡単に出来てびっくりです。既に収入が給料を越えたので、早速会社に退職届を出しました。これからどれだけ稼げるか、本当に楽しみです!ありがとうございます!
Posted by ブクログ
宗教の構造を知ることができる良書(下品だなぁと思う部分もあったけれど)。
各宗教に共通する構造について第三者の立場から書かれているように感じ、個人的には共感する記述も多かった。
参考文献も厚く、自分自身の持つ宗教に関する知識と矛盾する点も少なかった。
「(自分の欲を満たすために)教祖になりましょう、そのための原則を解説します」という主旨が前面に出ている本ではあるものの、2時間ほどで一気に読むことができた
Posted by ブクログ
「哲学とか難しいことはわからないけど教祖みたいなカリスマ溢れる人間になりたい!」という人にはどストライクで刺さる本だと思う。哲学や心理学、芸術を組み合わせて拘った世界観の宗教を作りたい人でもこの本をベースに組んでいけば出来るから汎用性の高い本でありとても面白かった。また、読んでいて思ったのは巷でカリスマ性のある人気な人にはこの本のチェックリストがいくつか当てはまるなというところ。特にバンドマンや絵描きといった独自の世界観を持ったアーティスト方面の人はチェックリストのほとんどが埋まることもあり、やはりサブカルと宗教は相性が良いのだなと思った。
Posted by ブクログ
批評的であり、ROCKな本だった。論理的に構築された高度な哲学はインテリを釣れるのは、本書でよく分かる。新書におけるおふざけ部門の最高到達点だ。一見、教祖として救いや信仰を作る側であるが、本書である『完全教祖マニュアル』を信じ……ちなみに300円で買ったんですが、多分380円くらいの価値はありますよ。下手なバカミス読むよりお得なんじゃないかな。ミステリしてるかって?…私を信じてはくれないか?
Posted by ブクログ
素晴らしい本、この本はもちろん教祖になりたいもののための実用書だが、ごくまれに手に取った、教養書として読む読者も楽しく読める本だ、教養書として手に取った私もこの本に従えば教祖になれるとわかったので就職活動を止めて教祖になろうと思う、この本を信じれば救われる、この本を信じなさい、この本を信じろ!
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書かれている内容としては新書としても宗教学や各種宗教について、相当に平凡であり、これより新奇性があったり深い話をしている宗教テーマの新書はいくらでもあるだろう。
しかし、その内容をここまで俗っぽくポップに書き切っていることにこの本の良さがある。
語弊を恐れずに卑近な例に全てを置き換えて突き進む様は、学者的な態度では禁忌ではあろうが、だからこそ架神恭介のような人間がそれを書く価値がある。
良い意味でオタクの悪ふざけという本。
Posted by ブクログ
新興宗教を「もし、あなたが新興宗教の教祖になるのならどんな事(価値観や具体的な作業)が必要なのか」をポップに語った本。語り口はポップだけど核心はついている気がする。
Posted by ブクログ
「悪質な宗教はこのような手口で近づいてきます!気をつけましょう!」というような話はよく聞くが、「教祖になりたい人に向けてノウハウを教えます」は斬新ですね。
語りの切り口を変えるだけで、こんなに面白いんだなぁと感心しながら読んだ。
みんなが教祖になりたいこと前提で話が進んでいくのが、面白くニヤニヤしながら読みました。
Posted by ブクログ
今まで宗教について考えたこと無かった。
親を亡くし、自分が矢面に立ち、お寺さんと法事の調整などで接点を持つようになり、少し宗教へ関心を持つようになった。
しかしながら、信仰深いわけでもないので、我が家の宗派を学ぶとかでなく、宗教システム全般どうなってるのか興味本位で思っている時に、本書を見かけ、読むことに。
かなり砕けた書きぶりもあり、読みやすかった。教祖マニュアルとあるが、むしろ宗教ってこんな仕組みなのでそれを理解して選んでねーといった逆説的印象で読んだので、変なカルトに引っかからないよう気をつけマニュアルとして有用だなと。
興味を持ったあなた、本書をおすすめします。
私を信じるものは救われます(笑)
Posted by ブクログ
タイトル通りの教祖になるためのマニュアル本…と言うわけではなく、さまざまな宗教を引き合いに宗教って何だろうを軽妙な語り口で示している。さまざまな方面から怒られること覚悟で書かれていることを念頭に、その部分をハラハラしながら楽しむのが良い。
こう言う本を楽しめるのが良いのだが、洒落が分からないと、本気にしそうな人もいそうなので、星四つ。
Posted by ブクログ
宗教には一切関わっていない生活を送っていますが、たまたまオススメされていたのをキッカケに読んでみました。
「人々をハッピーにすること」をモットーにすることは、どんな仕事にも活かせそうと思いました。
Posted by ブクログ
とても良い感じに知的好奇心が満たされる本だった。
宗教というものは社会的弱者が自分の人生を肯定するためのものだと思っていたが、困っていない人を宗教にハマらせるロジックが提示されていたのが印象的だった。
(p.77)
また、『予定説』のアイデアも斬新でかしこいな…と唸ってしまった。信仰から離れた信者に対して、「信仰から離れた=神に見放された」と解釈させ、脱宗教的な動きすら宗教活動の枠内に押し込んでしまう…
こんなメタ的なやり方ありかよ、と思った。(p.83)
Posted by ブクログ
宗教の価値はみんなをハッピーにすることだと思った。
昨今の宗教二世問題の影響もあり、宗教というと怪しい、やばい、思想が強すぎる、搾取されている…などの印象がある人もいるかと思う。
が、宗教は精神面のケアの役割があって、宗教の教えによって救われてるのであればそれはそれでいいんじゃないかと思った。
神の存在が人間の精神面のケアをしてきたり、秩序をもたらしてきた側面があり、日本を離れて海外に行くと、当たり前のように現地の人々の生活の中に宗教が溶け込んでいる。
一方で科学の発展やSNSによるコミュニティの形成、人口の伸び悩みなどの影響もあり、近年、キリスト教が有史以来の信者急減という状況だとネットニュースの記事で見た。
キリスト教を離れた元信者たちは無宗教になるとのことで人は神に救われなくなってきてるんだろうなと思った。
日本も無宗教が多い(特定の宗教を深く信仰している方が少ない)が、そうした宗教のないコミュニティでは代わりにオンラインサロンや推しを信仰しているような気がする。
そうした宗教の代替となるものを提供しようと考えている人にとっても役立つ本だと思っている。
全然関係ないけど、文にクセがあるが私としては読みやすかった。ブログみたいなゆるめのノリで書かれていた。
Posted by ブクログ
マニュアルという名前だが実際の印象は、教祖に必要なものを既存の宗教から例を出し、宗教とはこういう仕組みであると解説したもの。
宗教はなんとなくでしか知らず、戒律やら祈りの意味なんて深く考えたことはなかった。これらに宗教組織を維持するためにどう意味と仕組みがあるのか?そういうことを具体的に例を出し解説してくれるため非常にわかりやすい。一見意味不明な儀式にも人間の心理と照らし合わせると大いに意味があったりするのが、理解できるとおおっと感心してしまう。一方でディズニーランドの舞台裏を見ているような居心地の悪さもある。
真面目にかかれているがマニュアルとしてはネタ部分もあるので参考にするには危険かもしれない。ただなんとなく宗教の仕組みやらを知りたいという人にはちょうどいいと思う
Posted by ブクログ
凡人凡俗である読者が、いかにして国教にまでなりうる宗教を興すか、教義の作り方、信者の獲得の仕方、資金の集め方、奇跡の起こし方などを解説した「完全宗教マニュアル」。すでにある世界三大宗教や新興宗教の歴史や現状を紐解き分析しながら、「科学的に」有効と証明された方法で開宗し、布教するためのハウツー本。最後には「感謝の手紙」ということで、実際にこの本に従って開宗した教祖の方々からのメッセージまで寄せられており、説得力がある。
…という、「本書もまた宗教であり」(p.229)という、最後の最後でちょっとだけ種明かしされるという本。宗教を「『作る側』からの視点に立つことで、今まで不合理や理不尽なだけだと思っていたアレやコレやが、意外と機能的なことに気付いてびっくりした」(p.227)というのがポイントで、面白い。これと似た本に、岡田斗司夫の『世界征服は可能か』という本があったが、凡人はそもそも絶対に考え付かない壮大なことを、過去の実例を踏まえて真面目に検討していくというのが笑える。合理的というか説得力があって、確かにそうだよな、と思うところも多く、著者の巧みな分析の信者となってしまうのを楽しむ感じが面白い。例えば、「人間は良いことをする時にも悪いことをする時にも、とにかく『理由』が必要だからです。『理由』のない行為はなんだか気持ち悪くって、たとえ善行でもやりたくないのです。私たちが無償のボランティアに抱くある種の気持ち悪さもこれに依るものでしょう。ですが、これが宗教ならどうでしょうか?宗教なら『教義』により、その『理由』を用意することができ、人々に素直な善行をさせることができるのです。」(p.59)という、「無償のボランティアに抱くある種の気持ち悪さ」を取り上げるという部分が鋭いと思う。ある種怒られそうな、デリケートな部分だし、もしかしたら今時こういう意見を表明するのはタブーかもしれないけど、それだけに。あとは、過去の事例ということで、イスラム教の話が色々出てくるが、スンニ派とシーア派、ってちょっと本読んだくらいでは全く覚えられないのだけれど、「この二波の違いをすごく簡単に言うならば、『誰をムハンマドの後継者にするか?』という点で二者に意見が分かれているのです。スンニ派はムハンマドの血脈にこだわりませんが、シーア派は血脈を継ぐもの(これをイマームといいます)が後継者になるべきと考えているのです。『血脈なんか気にスンニ(すんな)、血脈を気にシーア(しな)』と唱えると覚えやすいです。」(p.94)という、受験参考書みたいなお勉強ができるのも面白かった。
ということなので、全ては著者の術中にはまることをいかに楽しめるかという本だけど、こういう、知的に面白くて笑える本というのは貴重だと思う。おれは教員をやっているが、この本の中身がちょっと学級経営に役に立ったりして。(22/10/02)
Posted by ブクログ
教祖のなり方や組織運営の姿勢を教えてくれる本である。
世の中にはさまざまな宗教と信仰がある。それぞれが文化として発展し、さまざまな歴史がある。
本著では、教祖のなり方というテーマで、軽やかな流れで読みやすく教祖という概念を浮き彫りにしてくれる。
本著で学べることは多い。世の中の多くは群れる生き物であり、その先に信頼を勝ち取り、扇動する手法もある。
この本は難しい本ではない。誰でも教祖になれることを気づかせてくれて、その教祖という立場は、たとえ宗教を運営しなくても、会社、組織、コミュニティ、サロン、サークルなどに至るまでさまざまな分野や業界で活用できるであろう。
だが、本著が述べているように、人を幸せにしてこそであり、不幸にしたその瞬間にその存在と本質や性質は犯罪者や詐欺師になることは肝に銘じるべきだろう。
Posted by ブクログ
宗教ってこうやって成り立っているんだなと、感心した。
みんなを騙しているわけではない。
みんなをハッピーにしているのだ。
困っている人がハッピーになるように、自分の考えを伝える。
それによって相手が救われたらそれでおっけー。
宗教なんて全く興味ないけど、なんか面白い仕組みだなって思った