相羽鈴のレビュー一覧
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ネタバレ集英社オレンジ文庫「短編小説新人賞アンソロジー」は、単なる新人作家の寄せ集めではなく、物語が生まれる瞬間の熱量そのものを封じ込めた一冊だと感じた。短編という制約の中で、それぞれの作品は無駄な装飾を削ぎ落とし、感情や主題の核へと一直線に踏み込んでくる。その潔さが、読み手の想像力を強く刺激する。
収録作には粗さも確かに残っている。しかしそれは欠点というより、書きたい衝動が理性より先に走った痕跡のように映る。登場人物の感情がときに不器用で、ときに過剰なほどまっすぐなのは、新人賞作品ならではの真剣さゆえだろう。その必死さが、むしろ物語に嘘のない重みを与えている。
また、短編という形式が際立たせるの -
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人気作家さんたちの原点となった作品。どの短編も個性的で、とても楽しめた。
短編を書くのってとても難しいのだろうなと、読んでいるだけの私も思う。限られたページの中で、物語を作る。この本の短編はそれぞれ、全く違う良さを持っている。書き方はそれぞれもちろん違うし、少し変わった設定があったり、どこか自分と似たような境遇が描かれていたりする。
作家さんの数だけその色があって、短い物語に込められた熱意や感情がとても伝わってきた。
今までよく読んでいた作家さんはもちろん、この本で初めて出会った作家さんがこの後、どのような本を書いているのだろうと気になり、読んでみたくなった。 -
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母の再婚を期に単身、北海道は函館の
親戚の家に居候することになった真緒
洒落た喫茶店をもつ洋館での新しい生活は
不審な男の足蹴りから始まったーー
*****
星マニアのイケメンが…!というので手に取ってみたところ
とても面白かった
まず話のテンポや、登場人物の個性もよく、掛け合いが気持ちよくて
読んでいて疲れないし
ストンと入ってきて、
なんだか気持ちも軽くなるような作風
謎に満ちて無愛想で無口な壮一郎の、
しかししっかりとした面倒見と優しさに
これは惚れずにおれまい!とウキウキして読み進めた
話は、真緒を中心に
本当に日常によくあるようなささやかな謎と疑惑を解決していくスタイ -
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ネタバレ一夜にして火山の噴火で滅んだ古代都市ポンペイをモデルにしたお話です。
貴族の娘で海の女神の化身とあがめられていたアリアセラと奴隷剣闘士のサラーガ。身分違いだけど惹かれあう二人ですが、彼らは海の女神イースラェカと火山の神フレアドゥルテの生まれ変わりだったようで、過去に彼らがフレアドゥルテの父によって引き裂かれ、そのときの記憶を夢で見ます。
生まれ変わっても、婚約者のセーディラスによって、仲を裂かれそうになるのがかわいそうでした。セーディラスは嫉妬もあるのかもしれませんが、黒いです。嫌な男でした。
結局、またしても火山は噴火し、街はなくなってしまったのですが、二人は生き延び、よかったと思う反 -
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材木座海岸の3人の男子高校生の青春もの。
そのひぐらしという名前の朝食専門カフェでバイトしている3人。
いまいちコミュニケーション力高くない水澄くんは、中学までは水泳漬けの生活だったけど、自分には才能がないと断念。しかも兄はオリンピックメダリストで、嫌いじゃないけどコンプレックス。しかもやっと自覚した初恋の幼なじみは、兄が好きだった(笑)
大学生の統一朗はなんでもソツなくできてしまうせいで、自分の欲しいものやが分からない人。あと、かなり感情の動きが鈍い。空気を読むのは鋭いし頭はいいし努力家だし穏やかな性格なので、これまでの人生で常に上の下か中をキープしてこられた。
個人的には、この統一朗のお -
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ネタバレ主人公のミラースィンと傭兵のザクレイルの本当の身分というのは、途中で読めてきたのですけど、話はそこそこ面白かったと思います。
ちょっと、ザクレイルが身体にいっぱい付けている装飾品を引きちぎったあたりの描写は、イタタタタってなりましたけど・・。
ただ、挿絵が全くダメダメです。
表紙はマシなんですけど、最初の人物紹介のところで、なんだ、このトーン一杯は??って思い、すべての挿絵がこの調子。いい感じで盛り上がってきたところで、挿絵が来ると、一気にテンションが下がってしまいました。
別の絵師さんだったら、もちょっと楽しめたのになぁと残念でした。