遠藤達哉のレビュー一覧
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7巻の表紙はダミアン。まあ、彼が主役と言ってもいいぐらいの活躍をしていますから。
己の現状を良い面も悪い面も隠さずに父親に語りかける勇気。突然の課外学習で背伸びしていた自分から解き放たれた無邪気さ。ババ抜きであえてババを引く紳士さ。
なかなかにエレガント。父親の期待に応えるため、というよりも父親に自分を見てもらいたいという願望のために、肩肘張って一生懸命背伸びしているダミアン。努力することは悪いことではないのですが、強すぎる力ゆえに一度へしゃげると立ち直れない危険性があります。鋭すぎる刃は壊れやすい、みたいな。
それを考慮してのガス抜き課外学習でありました。取り巻きの二人もいいのです。腰巾着的な立ち位置だったはずなのに、いつの間にか悪友、戦友みたいな位置にいる。釣り餌に拒否反応のダミアンをいじるところとかね。いいトリオですよ。最初はトリオなのでドロンジョ一味みたいな関係にしたかったと思うのですが、いつの間にやらいい感じになってました。ただの取り巻きは必要としていないですしね、ダミアン。お近づきになろうとする面々は、拒絶しているのが彼の自尊心だと思います。
この3人の関係性がよく出ていると思うのが、カバー裏のイラスト。精一杯デズモンド家としての威厳を示したダミアンをいじるアーニャに、爆笑のベッキー。
自分を実力以上に見せたことを自覚しているので、羞恥をこらえているダミアン。その影で笑いをこらえる二人。ダミアンの手前大っぴらに笑えないけど、だめだこらえられないでもこらえなきゃ、という二人。いいです。
アーニャへの恋心を自覚しないように必死な彼もまたよい。おじさん見てられない。普段は背伸びしている彼だからこそ、自分で抑えきれない衝動に葛藤するのが楽しい。かわいげがあります。あそこで自分の勝利を捨てて、アーニャのために泥かぶれるのは紳士です。まさにエレガント。
黄昏とボンド、フランキーとヨルさん、二つの凸凹コンビの活躍。
ユーリくんの裏の顔をもつ者としての葛藤。
などなどありまして、新展開のいばら姫on the豪華客船。
家族を持ったことで、殺し屋としての腕前が落ちたのではないかと疑われるヨルさん。黄昏も夜帷に疑われていましたね。管理官は仕事一筋には疑問符のようですが。
この上司と部下の考え方の違いみたいなのは、ちょっと対比されていて面白いな、と思いました。
WISEもガーデンも秘密警察も組織のTOPでは、互いに存在を知っていて殲滅よりも上手く利用することができないか、と水面下で動いている、とかないかな。その事実が明かされた時に、緊迫感がなくなってただのお遊戯会でした、みたいになりそうでダメか。
バチバチの抗争相手というのもいいのだけども、作風に合わないよなぁ。いずれ訪れるであろう黄昏・いばら姫の身バレの瞬間がどんな展開になるか、乞うご期待と言うところです。 -
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東西平和を揺るがす(かもしれない)秘密文書。いわゆる「ザカリス文書」の入手missionを遂行する黄昏と夜帷の二人。その入手方法が闇賭博大会に出場し優勝すること。
というわけで、エントリーしました。地下テニス大会“キャンベルドン”。多分に夜帷の個人的願望が入っている気もしないではないですが、まあそこはよしとします。憧れの先輩とキャンパスライフできゃっきゃうふふという、ね。
アングラの大会なので、基本的になんでもあり。ドーピングもイカサマも。多くの障害を乗り越えて、二人で共通の目的に向かって邁進する姿。楽しいでしょうねー、うきうきしますよねー。
仕事ですよ夜帷さん。間違えないでくださいねー。
基本的に超人のコンビなので、危なげなく優勝。文書の入手には少々イレギュラーがありましたが、mission completeとなりました。
そして、やはりヨルさんは、二人以上のモンスターでした。本気出すと、テニスボールってガットに沿ってバラバラになるんだね。あれ、どんな力、どんな速度でやればどうなるの?空想科学読本での考察待ってます。
大山鳴動して鼠一匹のオチは好きです。これぐらいのゆるい事件もあっていい。管理官の安堵の表情が物語っています。どんな些細なことでも危険性があれば、本気で立ち向かい可能性を排除する。それが徒労だったとしても、平和のためならなんてことはない。
泥なんてなんだい、です。
ベッキーとアーニャのお買い物回が、とにかく良い。なんというか、ただただ二人のはじめてのキラキラを見ていたい。アーニャにとって、同世代で打算なく付き合えている唯一の存在がベッキーであると同時に、ベッキーにとっても変わりのいない存在がアーニャ。たまにアーニャは打算が働くけど。
キラキラしてるよなぁ。おじさんには眩しすぎます。
そんな二人の思い出をきっかけの一つとして標的への接触を図ろうとする黄昏。ここで初めてラスボスであるデズモンドとの接触です。さて、この会敵は何をもたらすのか。仕事のために使えるものはなんでも使う、という黄昏の職業意識が垣間見える出来事。瞬時にジゴロスタイルに変化する場面もありました。
疑似家族のアーニャとヨルさんへの感情が、少しずつ変化してきているだろうと思うものの、まだまだ一流スパイとしての黄昏の仮面は脱げないようです。 -
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料理教室。グリフォン。テスト勉強。スパイ東雲。ジョージ。職場見学。すぅきぃーーーーー。な5巻。
初登場時はマウントとってくる嫌な同僚役だったカミラさんが、ちょっといい人の一面みせるヨルさんの料理修行。ヨルさんが少しずつコミュニティを作り上げてゆく過程なんでしょうね。コミュ障気味だったヨルさんですが、フォージャー家の暮らしが、職場でもいい影響を及ぼしているのでしょう。
テスト勉強回で明かされるアーニャの秘密。蝕の日には超能力が消えてしまう、という定番。まあ、超能力があることが公になっていないので、本人だけが注意していればいいことなのですが。
そして、一番の秘密は髪飾りにあると思うのですが、いかがでしょう。キャラのアイコンとしてのアクセサリだとは思うのですが、そこに意味を見出してしまう(しまいたくなる)のが、ファン心理というものです。業が深い。
この努力の結果は、スパイ東雲回で明かされます。
東雲がポンコツなのは、お値段次第のスパイしか雇えなかったから。ジョージのお小遣いで雇えるスパイの相場はあんなものなんでしょう。
ただ、社長令息といえど、子供のお小遣いでスパイが雇える社会は歪みが見えますね。東西冷戦下なんだということを忘れてしまいます。
1話完結の回が多かった5巻。少しずつ少しずつ登場人物の家族関係の機微が明かされたり、関係の変化を見せながら物語は進みます。
ユーリくんといい夜帷といい好意の上限がないのがやばい。そんな狂信的な感情の持ち主が秘密警察や諜報部員に就いていて、実績を上げているというのは不思議だ。そこ以外に感情が大きく揺れ動くことないから、職務に忠実冷静でいられるということなのかな。 -
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〈星〉獲得のご褒美にペットが欲しいと言い出したアーニャ。彼女の希望を叶えるべく向かった先で、テロリストの陰謀が発覚。東西の平和、家庭の平和を守るためのホージャー家の奮闘が楽しい4巻です。
丸ごとアクション映画でいい。黄昏もヨルさんもアーニャも、それぞれが自分の能力を発揮して困難に立ち向かう。もちろん、真の姿をバレてはいけないというミッションもこなしながら。いいですね好きですよ。ヨルさんはちょっとポンコツっぷりが目っていますが、メインキャストはアーニャといぬさんなので。
ただ、ぷんすか程度の怒りゲージで乗用車を蹴り飛ばして再起不能にできるヨルさんは異常です。
管理官の平和にかける想いが垣間見えるシーン。何かを感じ取ったかのように視線をそらす爆弾犬のシーン。この2シーンは、趣深いものがありました。
管理官が背負うものの大きさ重さ。それは黄昏をはじめとした組織の面々に共通するもので、不満の吐口に大義を語る輩とは比べ物がない覚悟。彼らのような存在を生み出さないためにも、平和への道は探り続ける必要があるのでしょう。
爆弾犬として訓練された犬たちも、同じく被害者で。視線をそらした理由は、カタギの世界へと抜け出せる機会を得た仲間を見送ったんでしょうね。あの爆弾犬のシーン好きです。こんな境遇は自分だけで十分だ、というような。
新しい家族を迎えたアーニャとホージャー家。
ちちのメインミッションのために、ダミアンとなかよくなろうとするアーニャでしたが………残念。
次のチャレンジに期待します。
ここのお話は、劇場版で一気に見たいなぁ。ダメかなぁ。