秦建日子のレビュー一覧
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死んでもいい命・・・ではない。「殺してもいい命」だ。
この違いは大きい。
雪平は驚くほどに孤独だ。穿った見方をすれば孤独であろうとしているようにさえ見える。
共に行動することが多い安藤は、雪平を理解しようとしている。
何があっても最後まで雪平について行こうと決めているし、守ろうと考えている。
けれど、安藤の決心は雪平の心の奥底までは届かない。
本当の意味で雪平を動かすことができるのは、ただひとり。
愛娘の美央だけなのだろう。
だから雪平は怯えてしまう。
母親であることが許されるのかと、美央の言動のひとつひとつに反応してしまう。
大切だからこそ、美央と向き合うときの雪平はひどく臆病になる。
犯人 -
Posted by ブクログ
前作の「推理小説」は「アンフェア」というドラマになった。
原作である「推理小説」は第4話までに消化され、その後の展開は完全なオリジナルとなっている。
したがってドラマでは死亡したはずのキャラクターが、この「アンフェアな月」では生きて物語を続けている。
こんなはずじゃなかった・・・母となったとき、そんなふうに思うことがあるのだろうか。
思うようにならない育児、容赦なく背負わなければならない責任。
何しろ、世話をしなければすぐに死んでしまうような脆い命が相手なのだ。
突然に告知されるタイムリミットのある命。
いつかは必ず誰でも死ぬ。でも、それはきっとまだずっと先の話で、明日も明後日も同じような日が -
Posted by ブクログ
猟奇的殺人事件が起こり、世間がその真相に右往左往する中、警察と主要出版社に「推理小説・上巻」とかかれた原稿が届く。そこに書かれた内容は、犯人のみ知ることの出来る詳細と、さらなる殺人予告。次々と主観の変わる展開の中で、あなたは犯人を見つけることが出来るだろうか。
なーんて、勿体つけて内容を書きましたが・・・この本を「ミステリ」として読んではいけません!! もし「ミステリ」として読んだ場合の評価は★×2個ですから。では、どのように楽しむと良いのか。答えは「ドラマを見る感覚」です。
構成は全7章で、「第一章 アンフェアなはじまり」に始まり「最終章 おそらくは、納得のいかないラスト」にて完結。作