羽田圭介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
見当たり捜査官。
最近、この設定が登場する作品をよくみかける。
見当たり捜査官は通常の捜査をしない。数百人という指名手配犯の顔を記憶し、街を歩きながら、手配犯を見つけ逮捕する。その繰り返しだ。
だから、コツコツ調べ、推理し、犯人を追い詰めるというヒリヒリするような緊迫感や、スピード感はない。
雑踏の中で、ピンと来た顔を見つけたら、追跡し「声かけ」をする。そうやって逮捕すればそれで終わり。それだけが結果であり、存在する意義。
それは、ある種、初動捜査が終わったら所轄へ引き渡す、機捜のようなものか。
白戸を中心とする捜査官3人の見当たり捜査チーム。
一人も見つけられない日が数カ月も続く -
Posted by ブクログ
SM調教をベースにした2作品。表題作は、読んでてちょっと具合が悪くなるレベルだった。ちょっと理解できない世界かも。サトウは、死を悟って初めて生きる自分の形みたいなものをみつけたようだが、それが人を超えたということなのか、ようやく人に追い付いたということなのか、逆に人から遠ざかったのか、なんとも言えない終わり方だった。
「トーキョーの調教」の方が多少ソフトだし、テーマも分かりやすい気がして読みやすい。が、表題作を読んだあとだとなんだか物足りなく感じてしまうので困りもの。
世の中のMの方々はいちいちこんな面倒なことを考えてるのか?そうだとすれば、いちいち理由をつけないと快楽に変換できない、面倒な精 -
Posted by ブクログ
冒頭シーンはタイトル通り、御不浄すなわちトイレに走るシーンから。
教育機関専門の広告代理店だと聞かされて主人公の渡辺丈志が入社したのは、こども向けのペランペランの教材を150万円を超える金額で売りつけるブラック企業。誰もが半年と持たないなか、なぜか丈志は2年目に突入。同社としては前代未聞の大卒で経理部に回されたおかげで、嘘八百並べて教材を売りつける営業職に就かなくて済んだからだ。言い訳禁止、結果至上主義の会社にあって、丈志が憩いをおぼえるのはもはやトイレの個室の中のみ。
丈志のトイレ内での挙動を事細かに聞かされます。面白いっちゃ面白いけど、下ネタで笑いを取るのは卑怯といえば卑怯。う○こネタ -
Posted by ブクログ
芥川賞作家の羽田圭介、初めて読みます。もっと難解な文章を書く人なのかと勝手に思い込んでいました。なんとも読みやすくてサクサク進む。
主人公の「僕」にはつきあいはじめて7年になる同棲中の彼女がいる。お互いを束縛しない関係が気に入っていたが、僕が予定より早く帰宅した日、シャワー中の彼女のケータイに着信が。視界に入った送信者の名前は、もう何年も連絡を取っていない僕の友人。なぜあいつからメールが?ずっと彼女と連絡を取り合っていたのか?一旦気になりだすとどうにも止まらず、僕は夜な夜な彼女が寝入った隙を見計らってケータイを調べるように。
家庭内ストーキングを描く短編かと思いきや、1冊この僕の話のみで引