羽田圭介のレビュー一覧

  • 盗まれた顔

    Posted by ブクログ

     羽田圭介3冊目、前2作品も少し感じていたんですが、躍動感に欠ける様な、状況の説明のため、更に説明を重ねるとか・・・ストーリーが止まってしまう、読んでいてスーッと物語りに入っていけない、多分、つくり込む事で、その裏側が見え隠れし、読み手が冷めてしまうからなのか・・・解説者の西加奈子とは、タイプがまったく違う作家さんと認識する。

    1
    2017年10月19日
  • 御不浄バトル

    Posted by ブクログ

    冒頭シーンはタイトル通り、御不浄すなわちトイレに走るシーンから。

    教育機関専門の広告代理店だと聞かされて主人公の渡辺丈志が入社したのは、こども向けのペランペランの教材を150万円を超える金額で売りつけるブラック企業。誰もが半年と持たないなか、なぜか丈志は2年目に突入。同社としては前代未聞の大卒で経理部に回されたおかげで、嘘八百並べて教材を売りつける営業職に就かなくて済んだからだ。言い訳禁止、結果至上主義の会社にあって、丈志が憩いをおぼえるのはもはやトイレの個室の中のみ。

    丈志のトイレ内での挙動を事細かに聞かされます。面白いっちゃ面白いけど、下ネタで笑いを取るのは卑怯といえば卑怯。う○こネタ

    0
    2017年05月10日
  • 隠し事

    Posted by ブクログ

    芥川賞作家の羽田圭介、初めて読みます。もっと難解な文章を書く人なのかと勝手に思い込んでいました。なんとも読みやすくてサクサク進む。

    主人公の「僕」にはつきあいはじめて7年になる同棲中の彼女がいる。お互いを束縛しない関係が気に入っていたが、僕が予定より早く帰宅した日、シャワー中の彼女のケータイに着信が。視界に入った送信者の名前は、もう何年も連絡を取っていない僕の友人。なぜあいつからメールが?ずっと彼女と連絡を取り合っていたのか?一旦気になりだすとどうにも止まらず、僕は夜な夜な彼女が寝入った隙を見計らってケータイを調べるように。

    家庭内ストーキングを描く短編かと思いきや、1冊この僕の話のみで引

    0
    2017年05月10日
  • 隠し事

    Posted by ブクログ

    他人と一緒に住むってむずかしい。
    見たくなかった姿が見えたり、
    知りたくなかったことを知ったり。

    心情や行動がなかなかリアル。
    評価低めだけど私はけっこう嫌いじゃない。

    0
    2017年04月26日
  • 走ル

    Posted by ブクログ

    ようやく分かってきた。自転車の小説はつまらない。サクリファイスのシリーズや石田ゆうすけさんの本は例外なのだと。山岳小説は読み応えがあって面白い作品も多いが自転車の本は本当につまらない。とりあえず買った本だけはしょうがないから読むけどもうやめよう。

    0
    2017年02月17日
  • 御不浄バトル

    Posted by ブクログ

    ストーリーは好きなんだけど、トイレの描写が続くとだんだん嫌悪感が。(笑)

    こういう会社、見極めるのって難しいな。

    0
    2017年01月29日
  • 御不浄バトル

    Posted by ブクログ

     『御不浄バトル』はわりと好きかも、ストーリーの中でトイレのシーンが必ずしも必要かといえばいらないような・・・しかし、題名が『御不浄・・・』ってことは著者はトイレ描写がこの作品の肝であるといってるわけである。このトイレシーンの好き嫌いが評価の分かれ目なのかな。

    0
    2016年12月31日
  • 走ル

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    高校をなんとなくサボって、友人に嘘を重ねて、昔の同窓生の女子に妄想を抱きながら、ただひたすらにロードバイクで北へ走る。
    正直、人と人との心の交わりも無く淡々と走る描写は退屈だし、本田の適当な嘘やごまかしも読んでいて良い気持ちにはなれない。
    でも、これも高校生の頃の、よく分からない孤独や衝動の一つの姿なのかもしれない。
    表紙の絵は、この作品の内容をよく表していると思う。

    0
    2016年10月20日
  • 御不浄バトル

    Posted by ブクログ

    初めての羽田さん本。
    ご飯食べながら読む本ではないです。
    が、トイレにこだわる感じは凄く伝わってきました。
    ブラック会社とかトイレとか小賢しさとか。なんか、『解る』感じの話でした。
    スッキリはしないですが面白いとは思いました。
    男の子が書いた本だなあ、と思いました。

    0
    2016年09月03日
  • 御不浄バトル

    Posted by ブクログ

    悪質な教育教材販売のブラック会社に勤めている主人公が、何とか会社都合での辞職にこぎつけようと、裏で奮闘する話。
    不正の証拠を集めたりと動いていきますが、正義感からという感じがなく、あくまで自分の為というのが逆に清々しい。

    タイトルの通り、ブラック会社の中で疲弊した主人公がトイレに癒しを求め拠点とする為、異様にトイレの中のシーンが多い。
    人と離れて遮断された空間が落ち着くというのはわかる気がするが、ご飯を食べるシーンは少し引いてしまった…。
    うーん、読んでいて気持ちが良くはないが、話の筋はそこそこ面白かった。

    0
    2016年07月31日
  • メタモルフォシス

    Posted by ブクログ

     良い意味で説明過多で面倒な作品。だからこそSMという心理戦の焦燥感が伝わってくる。筋金入りの変態は死への憧れを持っているかと思えば、最終的には自分の言葉でマゾヒストを伝えるために生きたい、それでも尚僕は恥ずかしさを感じているぞ、と。これがマゾヒストか…。
     「エゴマゾ」ではなく、リビドー所以のマゾヒズムが描かれたハードボイルドド変態作品。
     同梱のトーキョーの調教も面白い。自分の首を絞めることに快楽を感じていいのか迷う真面目な変態の作品。
     読んでいると食欲をなくす為、ダイエットにお勧め。

    0
    2016年06月08日
  • 隠し事

    Posted by ブクログ

    読み終わって少ししてから感想を書くが、残った印象が…あまり無い。ただ、先が気になってけっこうサクサクと読み進められた。

    0
    2016年04月21日
  • ミート・ザ・ビート

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    初!羽田さん作品。
    読みやすいけど、別に安易な書き方ではない
    描写が的確で表現がうまい!気持ちや状況を想像しやすい。
    ストーリーはなんてことないかなー
    山場とかも特に感じなかった。
    全体的な雰囲気やキャラはわざとらしくなくてシンプルな感じ。
    ベイダーが自転車こいでる感じとか、一人で車運転してる焦り感覚とか特に面白い。
    どちらかいうと二つ目のマサルがダイエットしてて競馬に行く話の方が記憶に残ってるかも。
    多分、ストーリーは忘れるけど表現の巧みさは理解。
    学生には勧めづらいかな。
    もー1冊くらいは読みたい!かな!

    0
    2016年03月24日
  • 隠し事

    Posted by ブクログ

    同棲するカップルがお互いの携帯を盗み見るという話。多くの人が経験したことがあるんじゃないかな。
    僕は人の携帯を見ないようにしている。疑いだしたらキリがないし、人の携帯には幸せがないと思うから。この小説は、そんな不幸せしか詰まっていない携帯を覗き見した男の苦悩が描かれています。
    情報化社会とかって言われて久しいけど、ますますプライベートの場所が減っていってる気がしますね。

    0
    2016年03月23日
  • ミート・ザ・ビート

    Posted by ブクログ

    経済的な成功をおさめた奴も、そうでない奴もいるんだが
    誰もがいまだモラトリアムを卒業できずにいて
    いつまでも中学生みたいな話題で盛り上がっていられる自分でありたい、と
    そんなことを願ってそうな若者たちのあつまりを描いた作品なんだ
    そしてそのなかでも、ある種のナルシスト
    あしたのジョーへの憧れにも似た求道的性向を持つ連中は
    たとえばハイ・スピードの領域をぶっとばす時間のうちに
    「本当の自分」を見出そうとするんだけど
    あとに残るのは真っ白な灰ならぬ、焦げタイヤのゴム粉だったりするわけだ
    タイトルにある「ビート」とは、ホンダの軽の銘柄で
    ひょっとしたら「オン・ザ・ロード」のビートニクに引っ掛けた

    0
    2016年02月29日
  • メタモルフォシス

    Posted by ブクログ

    スクラップアンドビルドが面白かったため、手に取った本。

    職場とSMクラブで立場が逆転し、お互いに降りられない環境の中でのせめぎ合いにスリルがあり一気に読んでしまった。

    自分としてはSMという未知の分野の話ばかりだったので、全体的を通してドキドキしながら読んだ。
    この世界観を成立させた作者の筆力、取材力はすごいの一言に尽きると思う。

    羽田圭介の理系的な考え方、文章は個人的には好き。

    0
    2016年01月25日
  • 御不浄バトル

    Posted by ブクログ

    又吉さんと一緒に芥川賞を受賞した作家さん、ということで名前を覚えて、テレビでたくさんおみかけするようになり、そのおもしろさにひかれて「本が読んでみたい!」と購入。

    こんな感じの文章書くんだ~と新鮮でした。

    しかしトイレ。
    ビロウな話で恐縮ですが、私は自宅か実家、または旅行に行ってたらそこのホテルとかでしか大きい方はしません。
    学校とか会社でもしたことない。
    なので駅の(この場合駅ビルのだけど)トイレでなんてもってのほか。
    朝トイレに並んでる人って本当にこんなにたくさんいるの? なんで家でしてこない!? と不思議でした。

    この主人公はトイレでご飯も食べてる。
    絶対無理。
    アメとかガムとかだ

    0
    2016年01月14日
  • 御不浄バトル

    Posted by ブクログ

    テンポよく描かれる男子トイレの描写。
    ここまで詳細にトイレ内の出来事を描写した小説はないであろう。
    しかし、トイレ内の人間観察がテーマではなく、あくまでブラック企業で働く主人公の下剋上がメインで描かれています。
    読んだ後、なんだか自分もお気に入りのトイレを見つけたくなるような、そんなトイレ小説です。

    0
    2016年01月04日
  • メタモルフォシス

    Posted by ブクログ

    よくわからないSMの世界を覗き込んだ…程度の感触しか持てなかった。ただ、作者がまっすぐに何かを訴えようとされていると感じた。それが、解説まで読んで少し腑に落ちた気もした。
    スクラップ・アンド・ビルド以上に自分の名刺代わりにしたい作品という帯の言葉に惹かれて手にした。テレビのクイズ番組なんかで見かける作者が、この名刺を持っている人かと思うと、さらにわかりにくい人だという印象が強く残った。
    ここまで自分を掘り下げないと生きている実感が持てない?この先に何が待っているのか見えないところまで行ってしまう?
    スクラップ・アンド・ビルドが割と好きな作品だったので、ちょっと残念な気もする。これは全く個人的感

    0
    2016年01月04日
  • 走ル

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ささいなきっかけからロードバイクで北上をはじめた少年の話。
    なんとなく走りはじめたら止まらなくなり、ゴールがあいまいな走行の様子がとてもリアルで心引き付けられます。
    反面、ラストがなんかあっけなくて物足りなかったです。

    0
    2015年12月11日